ポルトガルの食べ物、生活、観光情報


by caldoverde
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2度目のマデイラ その3

マデイラ3日目は、ホテルの近くの旅行社の主催する島の北部を巡るツアーに参加した。町のあちこちに様々なエクスカーションを提供する旅行社があるが、この会社は土日も営業しており、しかもすごく安い。9人乗りのバンであちこちの名所を周る1日観光で、驚きの22.40€だった。車もドライバー兼ガイドも古い、もといベテランで、マデイラ訛りのポルトガル語はいまいちよく分からなかったが、一人ではとても行けないような場所に連れて行ってくれるので、この値段は大変ありがたい。私の乗った車はポルトガル人カップル2組とフランス人女性1人、もう1台の車は英語とドイツ語のスピーカーの客だろう。

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バナナの花と果実

豪奢なホテルの建ち並ぶフンシャル西部は、かつてはバナナ畑だった。今は家庭菜園の規模の畑しか残っていない。私は普段マデイラバナナを愛食しているが、中南米のインポートものの2倍の値段なのが難点だ。しかし急斜面に石垣を作ってわずかな土地に植え、収穫し、運搬する労力を考えれば、高いものではない。リスボンではキロ2€以上だが島では1€くらいだった。

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カラフルな漁船の浮かぶ小さな港は、カマラ・ドス・ロボス(狼の部屋)。狼とは海の狼(アザラシ、トド)のことで、元々はトドの寝床という呼び名をもうちょっと典雅?にしたものだそうだ。以前マデイラに遊びに来た時は、この港が路線バスを使って自力で来れた最西端だったと思う。夜に着いたので、暗く寂しい印象だったが、今では観光客向けのバーでひしめき合っている。

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ひゃー
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カーボ・ジラゥンという高台には、世界で2番目に高いガラスの床の展望台がある。足元から50m下の海岸が見える高所恐怖症の人は近づけない観光名所で、10年前になかったものだ。すぐそばにはイギリスのデベロッパーによる真新しいバカンス用のコンドミニアムがある。泊まるのはもちろんイギリス人だ。長年君臨したジャルディン知事がマデイラの経済発展に大いに寄与したのは誰もが認めることだが、不動産屋や建築業との間に何もなかった訳はあるまい。観光客から集めたお金をもっと島民や自然保護に還元してもいいのではないかと思うが…

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いつか建物の上に岩が落ちる
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ポルト・モニスの海浜プール

マデイラは、海から屹立した崖に囲まれた、ほとんど平らな土地がない島だ。季節によっては強風が吹く。フンシャル以外には大きな船が停泊できるような港はない。小さな湾に造られた漁港は、今や漁業よりもその景観や天然プールを呼び物にしている。昼食をとったポルト・モニスは、荒磯と人工的なプールの対比が素晴らしく、レストランや水族館や科学館などの施設もそこそこあって、北部の最大の観光地になっている。一応ガイドブックで紹介されているレストランを覗いたが、あまりピンとくるものがなかったので、観光案内所で住民の食べる店はどこかと聞いたら、直ぐに教えてくれた。職員もそこで食べるのだろう。マデイラの郷土料理である一口大に切った牛肉の煮込み(ピカード)を頼んだ。ソースに浸ったフライドポテトが美味い。

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つつくように食べるのでピカード(刺された)なんでしょうか

マデイラのピークは1860mに達し、島のてっぺんは霧に覆われ、南海岸の暖かさとは対照的だ。日照の良い島の南斜面はほとんどが人の手の加えられた段々畑になっているが、島の北側はまだ天然の森が残っている。特に月桂樹林は氷河期を生き延びた貴重なもので、ユネスコ世界遺産になっている。良く考えると花や果物がいっぱいというマデイラのイメージは、市場や植物園によるものが大きい。島の本来の自然はアクセスの悪い北側に行かないと見られない。

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岩にぺったり張り付いたバラのようなサボテンの仲間
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花嫁のベールという名前の滝
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世界遺産になっている月桂樹林

アソーレス諸島とマデイラ島どちらが好きかと言われたら、迷いなくアソーレスと答えるが、マデイラ島の北東やポルト・サント島、デゼールタ島などの付近の小さな島も見たいので、また安い切符が手に入れば再訪したい。しかし島への旅行は天気に左右されやすい。私がリスボンに帰った翌日、マデイラ空港が強風のために何便かキャンセルになったというニュースを聞いた。今年は運が良いらしい。


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# by caldoverde | 2017-04-10 18:56 | ポルトガルの旅 | Comments(5)

2度目のマデイラ その2

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ピカピカ光る太刀魚

マデイラの代表的な料理と言えば、魚は太刀魚と鮪、肉は月桂樹の串に刺して焼いたバーベキューであろう。市場には黒と銀の太刀魚がたくさん並べられていて壮観だ。1日目の夜はホテルの隣にあるレストランで太刀魚のフライを食べた。入り口に某国ガイドブック推奨のシールがベタベタ貼ってあり、それを参考に来たと思われる外国人客ばかりだったが、意外に味は悪くは無く、バックパッカー向けのガイドブックが推薦するだけあって値段もそれほど高くなかった。骨を取ったくせのない太刀魚のフライに焼いたバナナを添えクリーミーなホワイトソースをかけた料理は、子供にも、(私のように)歯の抜けた人にもお勧めの優しい味だ。

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とろけるような味わい

海岸通りのロープウェイ乗り場の向かいに、マデイラ・ヒストリー・センターという土産店とレストランとミュージアムが一緒になった施設がある。5€の入場料は上のレストランの10%割引券となる。展示物はパネルや映像が中心で貴重なものはないが、昨日観た映画の基礎知識によって興味深く見ることができた。
階上のレストランはオープンテラスで海や山の絶景が眺められ、料理に所場代が加算されても納得できる。その分割引券を使うのだ。定番メニューの他に、ガラスケースに入った魚を選んで調理してもらう事もできる。その日はカサゴに似たカルネイロという赤い魚があったので、グリルにしてもらった。一人で食べるには大き過ぎる(500g)かと思ったが、内臓を取って焼くとちょうど良い量だった。

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脂がのって美味しい

フンシャルの博物館は日曜日閉館の所が多く、CR7ミュージアム(クリロナ記念館)も、フランドルの宗教画が展示されている宗教美術館も、マデイラの重要産業だった砂糖の博物館も閉まっている。そんな訳で日曜日のマデイラは乗り物に乗って景色を楽しむのが良い。まずロープウェイ。以前来た時も乗ったが、あの時の恐怖が蘇った。眼下は赤い屋根の密集する斜面。よくこんな土地に建てるものだと感心するような切り立った崖っぷちに造られた家。ベランダにビーチチェアーが並ぶデラックスな家もあれば、屋根が落ちて廃墟になった家もある。小さなバナナ畑もあれば、数年前の土砂崩れや山火事の跡と思しき所もある。犬や鳥の鳴き声が聞こえるほどロープウェイの中は静かだ。それだけにロープを支える柱を通過する時に生じる音と振動が一層怖い。怖いけど眺めは最高だ。

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ロープが外れませんように…

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宣伝用の写真撮影中のトボガンの運転手(モデル?)

ロープウェイの上の乗り場の先には植物園とトボガン(かごぞり)乗り場がある。10年前はロープウェイで植物園に行き、帰りはトボガンで降りるというマデイラ観光の王道を体験したが、今回は植物園は広すぎて見学に時間がかかるのと、トボガンがまだ運行していなかったので、直ぐにロープウェイで下に降り、今度は路線バスに乗ってクラル・ダス・フレイラスに向かった。10年前は、垂直にそそり立つ岩に囲まれた谷底に家がポツポツ見える落武者部落のような所だった。海賊の襲撃を避けるため修道女たちが人里離れた山の中の谷底に住んだのが始まりだそうだ。平和な生活と引き換えに、大変な苦労があったと思われる。現在は私の予測に反して民家が増え、限界集落から村の規模になっている。かつての落武者部落のような秘密めいた印象はなくなっていた。

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猫の頭のような山

クラル・ダス・フレイタスの名産品は、栗。バス停側の屋台では栗のケーキやクッキー、干し栗を売っている。冬は栗のスープが登場する。売り子のおばさんが作ったと思われる素朴な栗ケーキを頬張り、やはり手製の栗のリキュールを飲んだ。警察が禁止しているのでおおっぴらに売れないんだと言いながら、小さなジュースの瓶に詰めたリキュールをこそっと小さなコップに注いでくれた。本当は一瓶買えば良かったのだが、甘い酒は頭が痛くなるのでね…ごめん。

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栗のブロア(どっしりしたパン)

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# by caldoverde | 2017-04-06 09:09 | ポルトガルの旅 | Comments(0)

2度目のマデイラ

昨年の春足首を骨折し、予定していたマデイラ旅行は取りやめた。そのリベンジを果たすべく、4月初めに10年ぶりのマデイラ島訪問を決行した。

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飛行機はローコストキャリアのイージージェット、ホテルは2泊で30€という激安の旅。とにかく無事に飛んでくれれば良いし、眺めはどうでも寝る場所があれば良いのだが、ぎっしり乗客の詰まった小さな飛行機が飛び立つと、突然、マデイラの空港は滑走路が急な崖に並行して設けられた着陸の難しい造りで、ポルトガル航空TAPのパイロットが一番うまく着陸できる技術があると、昔聞いたことを思い出して不安になった。島に近づくと、たくさんの柱が支える高速道路の一部のようなものが見えてきた。飛行機は大きく旋回し、飛んできた方向と反対側から滑走路に入り無事着陸した。客席から拍手が起こった。ポルトガル人(田舎の人)が多い飛行機では、よく着陸時に拍手が起こる。故郷に帰れた嬉しさもあるのだろう。

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数日前にフンシャル空港が「クリスチアーノ・ロナウド空港」に改名され、本人、大統領、首相がセレモニーに出席し、銅像の除幕式が行われた。世界中に衝撃と失笑が巻き起こった。空港の正面玄関に置かれた、似ても似つかぬロナウドの首と記念写真を撮る観光客が後を絶たない。新たな観光名所が生まれた。

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空港とフンシャルの町を結ぶ高速道路はよく整備され、快適だ。10年前はまだ建設中の道路があって、島の移動はくねくねした山道をけっこう時間をかけて走っていた記憶があるが、かなりインフラが整備されている。山の斜面に引っかかるように建っているたくさんの白い家がマデイラの魅力的な景観を形成しているのだが、住民が街道に出るのに階段を昇り降りするのは大変だろう。潜在的にロナウドのような足腰の強靭な子供がいるだろうが、外に出るのを嫌って家でゲーム三昧の子が増えてはポルトガルサッカーの将来は明るくない。

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CR7ミュージアムの前の銅像もなんだかなあ。股間を掴んで記念撮影する若い女性もいた。

ホテルは昔ながらのペンサォン(ペンション)で、設備も古くダサいが、有名なラヴラドール市場のすぐ裏で、非常に便利な場所にある。午前10時過ぎに着いたので、荷物を預けて早速市場を見に行った。この日はクルーズ船がフンシャルに寄港していたので、船客でごった返していた。売り子もポルトガル人らしからぬ積極的な営業で、果物の試食をあちこちで勧められた。変わった果物を1個づつ数種類買ったら、計20€位になった。多分観光客値段にされたのだろう。
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マデイラ刺繍の販売所とマデイラワイン工場は、閉店ギリギリに滑り込んでちょっと覗くことができた。その日は土曜日なので、多くのモニュメントや施設は午後は閉める。リスボンはエンドレス営業している所がほとんどになったが、地方はまだ昼休みや土日休みをとる所が多い。昼ご飯は地元のおっちゃんがビールを飲んでいる店で、マデイラ名物のパン、ボーロ・デ・カコに挟んだ牛肉のサンドイッチを食べた。飲み物はマデイラのビール。観光客が多い所は、高くて大した味じゃないという偏見があるので、地元民のいる店は値段も味も許容範囲の可能性が高いという自分基準で飲食店を選ぶことにしている。

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今はどこもかしこもボーロ・デ・カコバーガー

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マデイラで初めてカサガイを食べた時は、あまりのうまさに衝撃を受けた

お昼の後は、城砦の中の軍事博物館、ショッピングセンター内のマデイラの歴史を紹介する映画、カテドラル、コレジオ教会などを見た。マデイラ島が大航海時代以来、いかに軍事的商業的に重要な拠点であったか、また昔からイギリスの植民地みたいな存在だったのが判った。
今もイギリス無くしてはマデイラは成り立たない。それをまざまざ見せつけられるのは、フンシャルの西にあるホテル街(ラブホではない)で、ラグジュアリーなホテルやレストランが集中している。かなり規模の大きなホテルも多く、この地区がハイシーズンになると、一体何万人滞在するのか想像できない。一方私の借りた宿のある旧市街には、失業者やホームレスもしばしば見受けられ、世界で最も魅力的な島の影の姿が垣間見える。

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老舗のリーズパレスホテルの向こう側にも延々巨大ホテルが立ち並ぶ

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# by caldoverde | 2017-04-05 00:59 | ポルトガルの旅 | Comments(2)

バカリャウの王様

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バカリャウの一番の友達はオリーブオイル

友達が仕事でリスボンに来た。いつもたくさんのお土産を持って来てくれるので、ご馳走することにした。タラかロブスターか選んでもらった。ロブスターと言われたらどうしようと内心ドキドキしていたが、海老は苦手という事でホッとした。先日友人にご馳走するからと大見得を切ってロブスターを頼んだら、お勘定が100€超えていた。(涙が)見えないようにカードで支払った。でもあんな美味しいものを食べたのは久しぶりだった。

ロブスターに負けない美味いタラ料理をと、リスボンのタラ料理専門店別名バカリャウの王様こと「ラウレンティーナ」にご招待した。メニューの最初のページはタラ料理で埋まっている。タラの身を一口大にほぐしたもの、かき揚げ、タラとジャガイモの卵とじ(バカリャウ・ア・ブラス)、ほうれん草とグラタンにしたもの、リゾット、大きな切り身を焼いたもの、茹でたもの、魅惑のタラ料理が10種類ほど並んでいる。友達はタラの身を一口大にほぐしたものにパン粉をのせて焼いたもの(バカリャウ・コン・ブロア)、私はこの店のスペシャリティというベイラ風タラの菜っ葉煮とでも訳す料理(コウバーダ・デ・バカリャウ)を頼んだ。

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香ばしい黄金色のブロアというトウモロコシパンの粉はカリッと歯に心地よく、白いツルッとしたタラの身を柔らかい青菜が受け止め、ジャガイモやソースが優しいハーモニーを奏でる、ケーキのように繊細優美なタラ料理、バカリャウ・コン・ブロア。

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一方赤土の土鍋に入ってやって来たタラの菜っ葉煮は、田舎料理らしく無骨で豪快だ。鍋いっぱいに敷き詰めた青菜の上にどーんとのせたタラの切り身、青菜の下には丸ごとのジャガイモ。こんがり揚げたニンニクスライス。菜っ葉をすくえばエメラルド色のオリーブオイルが滴り落ちる。
青菜はとても柔らかくてアクもなく、ニンニクとタラとオリーブオイルの旨みが絡んでとても美味しい。

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デザートはラズベリーのミルフィーユ

昔は庶民の食べ物だったタラは、今は100%輸入品の高級食材である。料理の材料の中でタラの割合が多ければ多いほど、切り身が厚ければ厚いほど、値段は高くなる。バカリャウ・ア・ブラス、バカリャウ・コン・ナタ、バカリャウ・ア・ゴメス・デ・サー、パスティス・デ・バカリャウ(タラコロッケ)などは、主原料はジャガイモなのだが、タラの風味とテクスチャーはそれぞれの料理に消し難い印象を与える。大した量を使わなくとも他の材料をタラ味にしてしまう干し鱈(バカリャウ)は偉大だ。

私もポルトガル人に負けないくらいタラが好きだが、嫌いな点は、時々骨が隠れている事と身が歯に挟まりやすい事だ。最近差し歯を入れていた前歯の歯根が折れてしまい、抜歯してインプラントを入れなくてはならなくなった。歯を抜いたところに仮歯を嵌めていたのだが、気をつけて食べていたつもりだったが、タラの小骨をガチッと噛んでしまい、仮歯が外れてしまった。更に悪いことに、歯医者に応急処置に行く前にきれいにしようと歯を磨いたら、かろうじて引っかかっていた仮歯がポロっと取れて、洗面台にコン、と落ちて消えてしまった。多分排水口に入ってしまったのだ。数ヶ月後に2千ユーロ以上かかるインプラント手術を受けるまで、歯っ欠けババアでいるか、取れるたびに安からぬ仮歯を作って凌がなくてはならぬのか、悩みが尽きない。バカリャウのバカヤロウ〜!

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# by caldoverde | 2017-03-12 05:34 | シーフード | Comments(2)
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白くて丸いケイジョ・フレスコ(生チーズ)入りのサラダと組み合わせて。

ウィンナーソーセージといえば、昭和生まれの人間にとっては、真っ赤な合成着色料で染められたビニールなのか何なのか判らない皮の中に、恐らく魚や澱粉が結構な割合を占める怪しげな肉に似せたものが入った、大人の親指位の大きさの物体だった。切れ目を入れたりタコの形に形成して、運動会の弁当やお祭りの屋台のヤキソバには欠かせない華のような存在だった。

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ボリュームたっぷりのポテトサラダと、カリーブルスト(カレーソース付きソーセージ)

ヨーロッパの端くれ(失礼)のポルトガルに住んでみると、いかに西洋人が肉を無駄なく利用し保存するために工夫を重ねてきたかに感銘し、その食肉文化の恩恵を受けないわけにはいかない。しかしポルトガルは気候が温暖なせいか、腸詰関係は塩分とスパイスを効かせて干した水分の少なめなものが多く、フランクフルトソーセージのような、ブリっと弾けるような歯ごたえにジュワッと肉汁が溢れるようなタイプのものは少ない。スーパーには焼肉パーティ用に太めの生ソーセージはあるが、ポルトガル伝統のものではないと思う。

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カリカリのベーコンを添えた、チーズ入りソーセージ

さて、齧るとプリっと弾けてジュワッと肉汁が出てくるような本物のウィンナーソーセージを食べさせる店が、リスボンのリベイラ市場隣の広場の一角にある、オーストリアン・ソーセージレストラン、Hansiである。ソーセージは、どれも本場で作られたもので、スパイシーなものあり、牛肉のものあり、チーズ入りのものあり、羊その他の肉との合挽きあり、カレーソース付きありと、ヴァラエティに富んでいる。これに三種の地中海風のサラダ、胡椒のきいたフライドポテト、マヨネーズを使ったこってりタイプのポテサラなど5種類の付け合わせを組み合わせれば、毎日ソーセージ漬けでも構わないような気になる。飲み物はクリーミーな生ドイツビールがぴったり。

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デザートはザッハトルテほど上品ではないがウィーンの伝統を継承していると思われるチョコレートケーキと、素朴で甘さ控えめなリンゴとラズベリーのパイ。よくドイツ人と仕事をする同僚によると、お皿もソーセージもデザートも典型的なあちらのスタイルなのだそうだ。オーストリア人はドイツ人と同一視されるのを好まないのではないかと想像するが、メニューは両国に共通するものも多いと思う。きっとどちらの国の人も、昭和の日本のウィンナーソーセージやフランクフルトソーセージを見たら憤死するだろう。でも食べたら気に入るかもしれない。だって体に悪いものは美味いもん。

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齧ってしまいましたが、本物のフランクフルトソーセージは長い!
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# by caldoverde | 2017-02-12 02:39 | インターナショナル料理 | Comments(7)