がんばれマデイラ
2010年 02月 23日
今回は悲しい話題です。二月二十日の豪雨で大西洋の楽園マデイラ島は100年に一度あるかないかという程の大被害を受けました。町には土石流が襲い掛かり、道路や建物を破壊しました。泥の滝は巨大な竜のように川となった道路を暴れ、車を飲み込んでいきました。建てたばかりの家を家族ごと失った人々、水没したショッピングセンターの地下駐車場に残された人々、死者42名、行方不明者30名以上、家を失った人は300名を越えました。この日は1年の平均降雨量の10倍かそれ以上かの多量の雨が集中的に降り、標高が1800メートル以上ある小さな島の斜面をものすごい勢いで流れ、山を崩し途中の集落を破壊しながら、海岸の町に押し寄せて行ったのです。小石の中に埋もれた車、ぽっきり折れた高速道路、多量の木や泥が押し寄せほぼ1階が埋まってしまった建物などの惨状は、あの美しい島を知っている者にとっては信じがたい光景でした。
私が数年前12月にマデイラを訪れた時は、とても暖かくて、コートを脱いでセーターだけでもうっすらと汗ばむ陽気でした。フンシャルの町は清潔で美しく、欧米の観光客で賑わい豊かさを感じました。マデイラ(木)という名が示すとおり、様々な植物が豊かに生い茂り、市場は珍しい果物や花で溢れていました。平地の少ない島なので急峻な山の斜面に重なり合うように家が建てられ、海と山と白い家々が絶妙の調和を見せ、どの道を走っても絶景であるのには感動を覚えました。
今回のマデイラ集中豪雨で受けた被害は計り知れません。欧州有数のリゾート地として名を馳せていたマデイラ島の観光産業は大きな打撃を受けることでしょう。果樹やワイン、刺繍などの主要産業も今後被害や損失が明らかになっていくことと思います。世界遺産に指定された貴重な照葉樹林は、数々の文化財は無事だったのか、気になるところです。
マデイラ島出身のサッカーのスタープレイヤー、クリスチアーノ・ロナウドはユニフォームの下のTシャツにMadeiraと書き、見事なゴールを決めた後ユニフォームをめくり、観客に故郷の惨状への関心を喚起しました。彼も、そしてポルトガルの主要銀行もマデイラの復興に協力する旨を表明しています。
天災に見舞われた地を訪れるのを躊躇する人々も多いとは思いますが、神戸が震災から立ち上がり、ぜひ元気な姿を見に来てくださいと呼びかけたように、マデイラも一刻も早く復興に着手し、観光客を誇らしく迎え入れることができることを願って止みません。
カテドラル、刺繍博物館、市場など被害を受けたんでしょうね・・・以前も水害で外国人旅行者が亡くなる事故があった時、赤土の濁流が壁に生々しい跡をつけていたのを見ました。
チャーチルの愛した漁村の、子沢山の漁師たちが可愛そう・・ジャルディン王様にはここで頑張ってほしいですね。
年末の花火まで復旧するといいのですが・・・
会社の人から。
フラワーフェスティバル例年通りやると言ってるけど、まずは
復興が先だよね。今やっても一体どれだけ観光客が来ることやら。
しかし独立って、マデイラの借金はすごい金額に上るようだけど。
私あの人あまり好きじゃないんだよね・・