日本で食べるポルトガル料理 2
2015年 08月 23日
仙台に帰省中、ポルトガル語の師匠である日系ブラジル人のヴァレリア先生のお宅で夕食をご馳走になった。料理上手の彼女に、ポルトガル料理を作るので作り方を教えて欲しいと頼まれたのだが、実は私は冷蔵庫の残り物を適当に圧力鍋やオーブンに放り込むだけで、いつも目分量と勘で作っている。当然失敗も多い。しかしこんないい加減な作り方でもだいたい美味しくできるレシピ?がある。魚介と野菜の鍋物、カルデイラーダである。ヴァレリア先生には材料だけメールし、簡単だからと丸投げした。
玉ねぎ、トマト、じゃがいも、赤ピーマン(緑でも可)、にんにくを輪切りまたは薄切りにする。
トマトと赤ピーマンの赤い色が食欲をそそり、また味や香りをつけるのに重要な役割を果たす。じゃがいもは輪切りにする。ポルトガルのじゃがいもは煮崩れないが、日本のはやわなので、心持ち厚めに切ると良い。
魚介類は好みのものを2種類以上用意する。アサリ、エビ、イカ、カニ、ムール貝、赤魚、鱈、アンコウ、エイ、ホウボウなど。魚は白身の魚がよく合う。種類が多ければ多いほど美味しい。
鍋底に玉ねぎを敷き、その上にトマトを乗せる。さらにじゃがいもを置いて、ピーマンをという風に野菜の層を作り、上からドボドボオリーブオイルを注ぐ。適当ににんにくを散らし、今度は魚介類の層を作り、塩を加え、魚が隠れるようにまた玉ねぎやトマト、ピーマンの層を…という風に野菜と魚介類を重ねていく。
野菜と魚介類を交互に鍋に入れたら、またオリーブオイルを注ぎ、水は加えず野菜の水分だけ、あるいは少量の白ワインで煮込む。私は圧力鍋で一気に加熱し、しばらく放置してから蓋を開けて、味や煮え具合を見る。塩鱈を使うとほとんど味付けは不要だが、足りなければ適宜塩を加える。仕上げに生のコリアンダーの葉を散らす。苦手な人はパセリでも良い。でもコリアンダーを使うと断然ポルトガル料理に近づく。
普通の寸胴鍋や圧力鍋の代わりに、カタプラーナと呼ばれる銅鑼型のポルトガルの鍋を使うと見た目も豪華で、食卓に鍋ごと持って行き食べる直前に蓋を開ければ、サプライズと共に素晴しい香りが楽しめる。
スープもすごく美味なので、ご飯やマカロニを入れて煮込んで、口福を2度味わうのも良い。
さて、初めて挑戦したヴァレリア先生のカルデイラーダは…まさしくポルトガルの味!
冷たいヴィーニョ・ヴェルデ(緑ワイン)と一緒に召し上がれ、ボン・アペティート!