レトロ食品
2007年 08月 22日
パッケージの面白さに惹かれつい買ってしまったのは、米の粉である。この絵の子供はどう見たって食べるのを嫌がって、泣きべそをかいている。なのにテーブルに上がりこんだ猫はうまそうにカップに入っているものをなめ、犬はテーブルに前足をかけて羨ましそうに、よだれを流さんばかりに舌を出している。箱の側面を読むと、米の粉は子供の食事に最適、との自薦の言葉が書かれており、反対側には水か牛乳で溶いて8分ほど火にかける、と食べ方が書いてある。日本のお粥みたいなものだろうが、レシピを読む限り、確かにうまそうだとは思えない。バターとか砂糖が入ればポルトガルの子供も少しは我慢して食べるかもしれない。私も買ってはみたもののどうやって食べようか考えた。米の粉なら上新粉だから、すあまを作ろうと思いついた。1回目は粉の粒々が残って失敗したが、2回目は熱湯で溶いて加熱した後手でよくこねたので、何とか似たものになった
同じメーカーの製品に、片栗粉があった。これも同じデザイナーがパッケージをデザインしたものに違いない。こちらの子供はずるがしこそうな笑みを浮かべ肩越しに振り返り、食べている皿とスプーンを体で隠すようにしている。箱の側面には、この片栗粉はオランダの良質なジャガイモから抽出した、と書いてある。子供の服装や、風車はオランダをイメージしたものらしい。大事そうに、誰にも取られまいと皿をしっかりと持った子供のしぐさから、片栗粉のほうが上新粉より子供に人気があるのだろうと推測できる。食べ方は上新粉と同じである。
この2つの箱をデザインした人は、子供の頃さんざん上新粉や片栗粉のお粥を食べさせられたに違いない。その嗜好が如実にイラストに反映している。それにしてもポルトガルの絵画は昔から、宗教画にせよ、アズレージョ(タイル画)にせよ、このような商業美術にせよ、なんだかデッサンや遠近法が狂っているものが多い。子供の手や、犬の足など相当怪しい。子供の座っている椅子はいったいどんな構造なのか気になる。子供の顔や腕はふっくらとしているのに、胴はまるで1枚の紙か布切れのようにボリュームを感じない。Zellyのロゴマークの上が結構大きく開いているのは浮世絵の影響を受けた大胆な空間処理なのか。風車が立って船が浮かぶオランダの風景の前景が、びりびりに破けたようになっているが、何を表したものだろう。と見れば見るほど疑問がわく。
月末になるとよくお世話になるのが魚の缶詰類である。スーパーにはイワシやツナ、イカやタコを加工した小さな缶詰めが並ぶ。安いものは50セント程度。ちゃんと箱に入ったものもある。このポルトガルハウスで買ったのは、缶を包装紙で包んださばのトマト煮の缶詰である。これも包装紙に惹かれた。派手な黄色の地に赤の、猫が舌なめずりをしている絵だ。これは美味しそうである。この缶詰メーカーは、今でも人の手で1個1個缶を包装しているそうだ。だからスーパーで売っているものより若干高い。手間ひまかかっているにもかかわらず、チープ感あふれる楽しいパッケージだ。しかし、猫に豪華な写真入キャットフードとこのさば缶を見せたらまっしぐらに駆けていくのはもちろんキャットフードのほうだろう。ポルトガルは本当に宣伝が下手だなあ。
子供の頃読んだロシアの童話にミルク入りのくず湯というのが、でてきました。お金持ちの子供が、「私はクリーム入りのくず湯にも飽き飽きしてるのよ。」という台詞もでてきました。親に言ってミルクのくず湯を作ってもらったものです。なつかしぃ〜。
このパッケージ「なんちゃってアールデコ」ですよ。どう見ても、ラテン系の子供じゃないし。やっぱり阿蘭陀人とか英吉利人の子供を売りにしてたのか?二つ目のパッケージの子供なんて、何かをたくらんでいそうです、運河の土手を壊そうかな・・とか?そこはかとなく怪しい雰囲気がたまりませんね。
私がとうとう開ける勇気が無いまま、期限切れにしてしまったのは、アヴェイロの「うなぎ缶」でしたが・・・・・ではドロン!
そう、ポル人の描画レベルは、かなり低いと思います。天使を描かせた時に一番よく分かります。ポチャポチャの体のはずが、筋骨隆々に見えたり、赤ちゃんは普通は鼻が小さくて目立たないのに、妙にダンゴっ鼻で小鼻までしっかり描写されてたり。
でも、訴えかける力強さは感じるかも。
もったいないなぁー
手塚里美がテレビ番組で行ったらしいのですがそこで見た石鹸を
取り置きしてもらってたお客さんが居ました。
ところが、その石鹸は単体一つだと7ユーロなんだけど、
番組で紹介された3個組みは29ユーロなのだな。
3×7は21ユーロのはずで、じゃぁ8ユーロは箱代なのか?と。
しかも、レジ打ちのオッサンがとてもトロイ。
あのお客さんはもう二度とこの店に行きたいとは思わないだろうな。
さんざん、前振りしてもこの始末。
ポル人の商売下手はなんとかなりませんかな。