ポルトガルの食べ物、生活、観光情報


by caldoverde
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 6月のポルトガルは最高だ。日本ではじめじめした梅雨なのに、リスボンでは抜けるような青空、緑も瑞々しく、ジャカランダの花も満開。皆上着を脱ぎ捨て、海に行く格好と変わらない姿で街を歩いている。30度近い気温でも吹く風は涼しく、木陰はオアシスだ。そして6月はイワシの季節。この頃のイワシは脂がのり、中には卵を持っているものもあって、最高においしくなる時期である。

 そして6月はお祭りの季節でもある。6月12日はリスボンの守護聖人、聖アントニオ祭が行われる。リベルダーデ大通りではパレードが行なわれる。リオのカーニバルのように各地区がチームを組み、テーマを決めて衣装を揃え、ブラスバンドにあわせてフリをつけて歌いながら行進する。リオのカーニバルの豪華さや洗練度・露出度とはまた違った、素朴さ、ダサさが魅力である。一番ダサい、もとい優れたチームはちゃんと賞が贈られる。

 各地区の広場ではモールが飾り付けられ、ステージが設けられ、各種屋台が登場して、リスボン子は飲んだり食べたり歌ったりと、明日の休日をゆっくり寝坊するために夜中、いや明け方まで楽しむ。賑わうのはアルファマやケーブルカーのあるビカ、バイロアルトだが、観光地としても有名なこれらの地区はよそから来た人たちが多く、傍若無人な若者に占拠され本来主役であるはずの住民やお年寄りがはじき出されているような感じがした。
 
 ところが数年前偶然に近所をぶらぶら散歩していたら、塀の中からにぎやかな音楽が聞こえてくる。狭い入り口から覗くと、おおっ、やっているではないか、お祭りを。中に何かあるのか気にもかけたことのない塀の中は空き地?になっていて、イワシや焼きチョリソを売る屋台が出ていて、ステージも設置されている。食べ物の屋台にはすでに行列が出来ている。これはもう並ぶしかない。まだ日は高い。これからますます人がやってきて、すっかり日が暮れた頃に並んだならばイワシにありつくには1時間もかかるに違いない。
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 お祭りで売られているイワシは、今年は1匹1ユーロ75セントだった。場所によっては2ユーロのところも出ただろう。数年前は1ユーロだった。ポルトガルは順調にインフレが進んでいる。お祭り以外の日にカフェの定食で食べる値段は5~6ユーロ。1皿3,4匹にじゃがいもやサラダが付いてくる。お祭り屋台ではつけあわせがない。ナイフもフォークも箸もない。ではどうやって食べるのかというと、イワシの尻尾をちぎれないように慎重につまんで、頭を天に向け大口を開け、イワシの頭からバリバリと噛み砕く・・・人は誰もいない。別売りのパンにイワシを乗せてパンのお皿ごと食べる。面倒だから尻尾も骨も食べる。別売りのサラダを買ってレタスやトマトや玉ねぎのスライスを載せるともっと良い。イワシは伝統的には焼きぴーマンのサラダを添える。とてもおいしいがこれは手間がかかるので屋台ではそこまでは用意していない。
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 メインがイワシなら、デザートはこれまたお祭りにつきものの揚げ菓子、ファルトゥーラスやチューロス。ファルトゥーラスは小麦粉を練ったものを大きなフライパンのような鍋に渦巻状に落として揚げ、バチンバチンとはさみで切ってシナモンを混ぜた砂糖の中に転がした、一本食べれば半日分のカロリーが補給できるような駄菓子である。
 スペインのチューロスはドロッとしたココアに浸しながら食べるので、中には何も入っていないが、ポルトガルのチューロスは中の穴にチョコやらジャムやら詰めたものが主流である。中身は毒々しい赤や緑のジャム、チョコレート、カスタードクリームらしき黄色いものなど数種類ある。どちらも子供に食べさせたくない菓子の上位に上がりそうだ。でも今日はお祭りだからと特別にお許しを得た子供たちは、コインを握り締めて揚げ菓子の屋台にやってきて、紙に包んだ熱々のファルトゥーラスやチューロスを受け取ると、ふうふう吹きながら駆けていく。
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 この広場では2時までお祭りが続く。ステージではルイス・アントニオ(誰?)オン・ステージ。ポルトガルの歌や、ポルトガル訛りのイタリア語でカンツォーネを歌い、住民は踊ったり飲んだり食べたりおしゃべりしてコミュニティの親睦を深める。のんびりまったりしたご近所のお祭りであった。

  6月はポルトガル各地でその町の聖人にちなんだお祭りが行われる。有名なのは23日―24日のポルトのサン・ジョアン(聖ヨハネ)祭。23日の夜はポルトの人たちはプラスチックのハンマーを持って誰彼となく他人の頭をピコピコたたきまくる。聖ヨハネは頭痛のときお祈りする聖人だからだそうだ。この日ポルトを訪れる人はたたかれっぱなしではつまらないので結局おもちゃのハンマーを買ってしまうことになる。
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by caldoverde | 2008-06-17 20:47 | シーフード | Comments(8)