ポルトガルの食べ物、生活、観光情報


by caldoverde
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あるレストランの黒豚のグリル。日本人の感覚では茶碗1杯のご飯に肉1枚あれば十分ですが、8枚ありました…

今週の大ニュースは、一つは前首相ジョゼ・ソクラテスの逮捕とエヴォラ刑務所への拘留、もう一つはエヴォラを州都とするアレンテージョ地方の伝統音楽、カンテ・アレンテジャーノがユネスコの無形文化遺産に選定されたことである。どちらも普段はのんびりしたアレンテージョのみならず、ポルトガル中を湧き立たせている。




アレンテージョ地方の各市町村の農民や職人、消防隊、炭鉱労働者で組織されるコーラスグループは地元のバールが活動場所。今では学校でも「カンテ」(歌)を教え、伝統の継承に努めている。

数年前、ファドがユネスコの無形文化遺産になったが、今度は国際的にはほとんど知名度の無さそうなアレンテージョ民謡が快挙を成し遂げた。地元では無形文化遺産への登録申請の動きは以前からあったが、文化省がユネスコに申請するのを忘れたりして、ようやく今年悲願を果たした。

他にポルトガルのユネスコ無形文化遺産としては、ポルトガル料理が地中海料理として登録された。オリーブオイル、食物繊維、魚介類、果物、ワインなどを多用し、動物性たんぱく質や動物性油脂の割合が比較的少ない、バランスのとれたヘルシーな食生活が評価されている。味もなかなかである。

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アレンテージョのお茶漬け、アソルダ(ソパ)・ア・アレンテジャーナ。5分でできます。

今日はユネスコ無形文化遺産登録を祝って、アレンテージョ料理を作った。超ローコストなアレンテージョ風スープと、レストランで食べた黒豚の食べ残しを持ち帰って再利用した、これまたローコストなアレンテージョ風ポーク(アサリ豚)、ワインは安いが飲みやすいアレンテージョワインで。
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本当はラードで豚肉やじゃがいもを揚げるのですが、手抜きで玉ねぎと赤ピーマンを炒めたものに揚げていない肉や芋を入れて圧力鍋で煮た。コリアンダーは必須です。

わずか1千万人の人口の小さな国だが、地方には意外なほど固有の文化が残されている。リスボンやポルトなどの都市も魅力的だが、田舎にこそ豊かな伝統やそれを守る人々の誇りや愛情が感じられるポルトガルである。
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by caldoverde | 2014-11-30 00:46 | カルチャー | Comments(16)
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悲惨な状態のビフォア

市電28番のターミナルにもなっているエストレーラ大聖堂のそばに、ボロボロに朽ち落書きされた小さなキオスクがあった。通るたびにもったいないなあ、お金があったら買い取ってお店を開くのになあと考えていた。ある日キオスクが忽然と消えてしまった。とうとう撤去されたのか…と少し寂しく感じていた。ところがある日、白く綺麗に塗り直され補修されたあのキオスクが元の場所に戻っていた。近日オープンの看板とともに。
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美しく蘇ったアフター

近くにあるカンポ・デ・オリーク市場のリニューアルが成功し、それに勢いづいた市場がこのキオスクを買い取り、小さな分店を作ったらしい。そんな訳で新しい名前は「市場のキオスク Quiosque de Mercado」となったが、昔は「雌ロバ公園キオスク」だった。優美な姿にそぐわないが、私はどっちかと言うと古い名前を残して欲しかったかな。
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奥にひっそりとロバと親子3人の彫刻が。隣が教会なのでキリストのエジプト逃亡?いやどうもポルトガル人家族のようです。

このキオスクは20世紀初頭に作られた、現存する唯一のアールヌーヴォー様式のキオスクだ。屋根の上には流麗な装飾が施され、支える支柱は白鳥の首をかたどっている。人が一人中に入れる程度の大きさで、白鵬関が働くのは難しい。もちろん厨房設備はなく、電気が引いてある程度。だからメニューといってもコーヒー類とワインなどの飲み物、2〜3種類のお菓子とサンドイッチという決まり切ったもので、特にここならでは、というものではない。
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トマトとスモークサーモンのサンドイッチ。フツーにおいしい。

天気の良い日に市電25番か28番に乗ってエストレーラ公園まで来たら、ここで降りてエストレーラ大聖堂の素晴らしい白亜のドームを眺めながらキオスクでフツーのコーヒーやワインを飲み、そこからカンポ・デ・オリーク市場まで散歩する、というコースはフツーのリスボン市民生活を垣間見る楽しい経験になること請け合いだ。何しろカンポ・デ・オリーク地区はミドルクラスの若いポルトガル人に人気のリスボンで一番住みよい地区と言われている。私が住んでいるという点からも、今後の地価の上昇が予想されているのである。
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市電の広告はカンポ・デ・オリーク市場。日本のTVでも紹介されました。
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by caldoverde | 2014-11-25 00:31 | 話題の店 | Comments(2)

ペスカーダ色々

ポルトガルというと、タラ(バカリャウ)が有名で、TVでも時々紹介されるが、実際はタラ料理はそんなに安くないので、ご馳走の部類に入ると思う。もっと庶民的な魚はベスカーダ(メルルーサ)という白身魚で、生も冷凍もある。タラはほぼ100%干物である。

小さなペスカーダの尻尾を口にくわえさせて揚げた熱々の唐揚げも、薄い切り身を天ぷらにしたのも美味しい。どちらも日本人好みの味だ。白ご飯と醤油が合いそうだが、定食としてたいてい豆のリゾットが付いている。

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ペスカーダ天ぷらのサンドイッチ

天ぷらは、そのままビールのつまみにも、そばやうどんにのせても良いのだが、パンにはさんでフィレオフィッシュ・サンドにするとちょっとした軽食やお弁当になる。アパートの近くのカフェのフィレオフィッシュ・サンドは、カルカッサという軽いパンではさみ、パンに天ぷらの揚げ油の風味がついてこれまた美味しい。マックのフニャとしたバンズでなく、ポルトガルのパンにはさむからうまいのだ。
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この前は1枚だったが、この日はなぜか2枚の天ぷらでダブルバーガー。

市場では、ペスカーダの卵も売っている。タラコとそっくりで、自分で明太子を作れないものかと時々考える。私はコレステロール値が高いので、あまり魚卵系は食べないほうが良いのだが、塩の効いたタラコやピリッと辛い明太子とご飯があれば、他に何もいらない、日本の帰省時限定の禁断の贅沢だ。

しかしその日は禁を破ってしまった。マリオットホテルの近くの陸橋のたもとにボロボロの小さな家が集まった村みたいな場所があり、そこに地元民で賑わう炭火焼のレストランがある。そこのメニューにペスカーダの卵の炭火焼があり、血液ドロドロになるのを覚悟して注文した。ドロドロになった血がサラサラになるように赤ワイン500mlとともに。
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オリーブやチーズも美味しそうですが我慢

パン、バター、オリーブ、チーズには手をつけず、メインが来るのをちびちびワインを飲みながら待った。最初に付け合わせの野菜が来た。丸ごとジャガイモ、茹ですぎず色鮮やかで歯ごたえもよいモロッコインゲン、甘みのある人参。これだけでお腹は十分膨れる。
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しばらくしてペスカーダの卵がやってきた。どんな大きさのものがいくつ、どんな盛り付けで来るんだろうか…

ジャーン‼︎
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衝撃のヴィジュアルだった。そっけない白い長方形の皿にゴロゴロと置かれたタラコ。一体、もっと美味しそうに見せる工夫はないのだろうか?

呆れつつナイフとフォークでタラコを切って口に入れたら、熱さで慌ててワインを口に含んだ。中までジワっと火が通り、ホクホクの美味しさだ。外の焦げた皮も香ばしい。やはり炭火でじわじわと焼いたものは違う。と思う。味はまさしく薄塩タラコである。白いご飯が欲しい!タラコは茶碗一杯に対し1腹くらいが適量であると思われるが、大小合わせて6腹もある。ご飯が5杯お代わりできる数だ。
このペスカーダの卵のグリルは付け合わせを取ったらどうしようもなく貧相だが、見かけに反して実はうまいという典型的なポルトガルの食べ物である。
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by caldoverde | 2014-11-09 21:21 | シーフード | Comments(8)