ポルトガルの食べ物、生活、観光情報


by caldoverde
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ダンワインとベイラ料理

檀一雄がポルトガルで愛飲していたというダンワインは、ポルトガル中部のベイラ地方で生まれる。海から遠く離れたベイラ地方の食べ物は、やはり肉やチーズが中心となるが、意外なことにタコが名物であるという。

数年前訪れたベイラ地方のファームレストランで食べたプリプリのタコやラムチョップ、ヤギのローストが忘れられず、リスボンでもあのようなものが食べられる店があったら良いのになと思っていたら、割と近所にベイラ地方のレストランができたというので、よくコメントを寄せてくれるちゅんちさんとjojoさんとの3人で行ってみた。

ネラスという町のBem Haja(ベン・アジャ)という店がミシュランで紹介され評判となり、リスボンにも支店を出したのだそうだ。
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ミシュランの店(の支店)での食事は年に一度あるかないかの稀な機会なのに、家の近くなものだから、つい無印良品で買ったパーカーを引っ掛けてきてしまった。お店のある通りは全くシックでもオシャレでもないのだが、後から入った客の服装を見ると、上品でお金持ちそうな人々ばかりだった。値段も私が普段行くような大衆食堂の倍くらいである。

日本の覆面審査員3人が3種類の料理を注文し、それぞれ味見をした。私が頼んだのはタコのてんぷらミガス添え。タコはとても柔らかくジューシーだった。しかしてんこ盛りのポルトガル式盛り付けを見慣れた私には、タコは薄く小さく上品すぎるように感じた。だって18€だよ!
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パラパラしたミガスよりリゾットの方がいいかな

ちゅんちさんは脂肪の少ない牛ヒレ肉のグリルキノコリゾット添えを選んだ。こんがりと焼いた肉にはタタキのように切れ込みが入れられて赤身がのぞく。おろしポン酢が合いそう。キノコのリゾットは可愛い三脚鍋でサーブされ、いい香りをあたりに漂わせる。できれば3人分持ってきて欲しかった。日本人にはやっぱりご飯だね。
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これが一番日本人の口に合いそう
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jojoさんは牛の骨つき肉ステーキ、ファリニェイラ入りアソルダ添えを注文。タコとは反対に、見ただけで満腹しそうなほど巨大、しかも脂肪の多い部位でボリューム満点。付け合わせのアソルダも結構ズシンとくるものである。タバスコのようなピリピリソースが添えられていたが、jojoさんは市販のピリピリソースは料理の味を殺してしまうと不満。ミシュランに載ったからには、ソースはスーパーで売っているものではなく自家製を使うべきだと。
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皿からはみ出そうな凄い大きさ
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人と比べると益々大きい。写真提供patoさん

デザートは5€でビュッフェ形式。甘いものは別腹のポルトガル人にとっては大きな喜び。しかし私達日本人にはここまで行き着くことは困難で、すっ飛ばしてコーヒーに。
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種類はあるが、特に食指をそそるものがなかったのも事実

ワインはフルーティな酸味のある2012年のものとスモーキーな香りの2011年物を選んだ。軽く甘いアレンテージョワイン、重厚で渋いドウロワインと比較してダンワインはバランスの取れた真面目な感じだろうか。このお店はダンワインのリストが充実していて、ほとんど知らない銘柄ばかり。檀一雄の愛したダンワインをリスボンで味わいたいならこのベン・アジャに行くと良い。

気になるお勘定は、3人でワイン2本、水、前菜のチーズ、料理3品、コーヒーで、計80€弱、一人当たり26€也。フランスや日本のミシュランのレストランなら1人80€でも足りないだろう。美味しいものを安く食べられるポルトガルは良い国だ。ドレスコードもうるさくないけど、次回は無印のパーカーでないものを着て行こう。
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by caldoverde | 2015-03-11 18:22 | 話題の店 | Comments(13)

ギリシャカフェ

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ドイツよりももっとドイツらしい政府、と現政権を皮肉った左派連合の政治ポスター。ギリシャの急進左派尻座と同じスタンスか?

ギリシャの首相が、スペインとポルトガルがつるんでギリシャ政府の転覆を図っていると非難したというニュースに、なんだそりゃ?と思ったのは、スペイン、ポルトガルの国民ばかりではあるまい。ギリシャの攻撃の矛先は主に最大債権国のドイツに向けられていたが、意表をつく方向転換だ。

どちらかと言えば、ポルトガルは同じ借金大国として、互いにあるシンパシーを感じていたと思う。ところが劣等生仲間だと信じていたポルトガルが、頑張って借金を返す目処を示し、今まで下に見ていた友達に追い抜かれて裏切られたと逆ギレしたギリシャが、トンデモイベリア枢軸陰謀説を展開し始めた。

スペインの首相ははっきりと不快感を表明したが、ポルトガルのコエーリョ首相はどうも歯切れが悪い。コエーリョさんはタイミングが悪いことに過去の社会保険や税金の滞納がバレて、野党から突かれている。

誰も物凄く高い税金や社会保険料など払いたくない。しかしそれを実行しているのがギリシャ人で、その結果が今のギリシャである。ポルトガルの首相がギリシャに強く反論したら、お前こそ払ってなかったくせにと言われる可能性もあるから、慎重になっているのだろうか。

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リスボンの街角にギリシャヨーグルトの屋台も出現

ギリシャと言えば、最近のマイブームはギリシャヨーグルト。各乳製品メーカーやスーパーが色んな種類のギリシャヨーグルトを作っているが、一番安いスーパーのホワイトブランドの無糖タイプにポルトガル産のオレンジの蜂蜜を混ぜて食べるのが好きだ。今まで食べたもので一番美味しいと思ったのは、アソーレス産のバナナソース入りの加糖タイプだが、遠くアソーレス諸島から空輸されるので、毎日食べるにはちょっと高い。

ギリシャも産地指定や商標登録の制度を利用し、他国で作られたものはギリシャヨーグルトと呼ぶのを禁止し、どうしてもそう名乗りたければ、名称使用料を徴収すると良い。そうすればすぐに赤字財政を解消できるはずだ。

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BGMはジュディ・オング「魅せられて」

リスボンの地下鉄アラメーダ駅の近くにサントリーニ・コーフィーというギリシャカフェがあるのを知り、ギリシャの財政支援のために行ってみた。オーナーはギリシャに魅せられたポルトガル人の元銀行員。外から見ると暗くて見逃しそうになるが、中に入ると陽光溢れるギリシャの島々をイメージした白とターコイズブルーの、花や写真で彩られた明るいインテリアである。

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まず前菜にドルマダキアというギリシャちまき。ご飯を葡萄の葉で包み、オリーブオイルに漬けたもの。ご飯は酸味があってさっぱりしている。

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ディナーだと12€前後のメインディシュが、ランチタイムは何と5,15€で食べられる。この日食べたのは、牛・豚・鶏肉を紙で包んで焼いたもの。ポルトガル料理では、コジード・ア・ポルトゲーザが、色々な種類の肉を使うが、他にこのような組み合わせの料理があるかどうかは知らない。3種の肉に、人参・ポロ葱・ジャガイモ・ピメントを加えて、ドボドボとオリーブオイルを注ぎ、その表面を覆うほど乾燥ハーブをふりかけ、紙とアルミホイルで包み、オーブンで焼いたものと思われる。とにかくオリーブオイルの使い方が半端じゃない。香草もポルトガル料理で使われる数倍の量だ。オイルの中に肉や野菜が浮かんだ状態なので、美味しいが油っこい事この上ない。さっきのギリシャちまきを口直しにとっておけば良かった。

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デザートは、もちろんギリシャヨーグルト。イチジクのコンポートと蜂蜜を添えたヨーグルトは、マイルドな酸味と甘みでメインのギトギト感を払拭してくれた。他には糸状の飴でできたトルコ風のスイーツもある。

ギリシャ料理もポルトガル料理も地中海料理の仲間だが、ギリシャは長い間オスマントルコの支配を受けていたため、料理にもアラブの影響が見られる。エキゾチックなギリシャ料理を手頃な値段で味わうならサントリーニ・カフェでランチを。突発的なストライキやデモに遭うこともなくエーゲ海の雰囲気を感じることができる。
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by caldoverde | 2015-03-06 02:06 | インターナショナル料理 | Comments(6)