ポルトガルの食べ物、生活、観光情報


by caldoverde
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バイショ・アレンテージョ地方へ日帰りで遊びに行った。夏が名残を惜しむように暑さが戻ってきたこの日は、べジャでは最高気温が30度に達した。
ベジャという町は世界遺産になっているエヴォラに比べるとやや地味であるが、先史時代からローマ帝国、ゲルマン人、アラブ人の残した遺跡や遺物などは掘ればざくざく出てくる、また中世の城や大航海時代の修道院なども残っているなかなか奥の深い歴史の町だ。
町の外縁は白い新しいマンションや瀟洒な住宅が立ち並び、その周りを囲むのはコルクの木がぽつんぽつんとある黄金色の大平原。ずいぶん前だが、べジャはポルトガルでも住宅の値段のかなり高い町にランクされていた。
町の中に入るとボロいが凝った模様のタイルの建物や、白壁に青い線の引かれた民家が並ぶ旧市街となる。道行く人たち、特に年配の人は結構きちんとした服装だ。昔はかなり栄えていたことが伺われる。
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ポルトガルが最も栄華を極めた15世紀から16世紀以来、宮廷や教会は美しいタイル(アズレージョ)で装飾されてきた。ベジャのノッサ・セニョーラ・ダ・コンセイサン修道院は、ポルトガルのアズレージョの歴史の集大成で、18世紀までの国内のあらゆるデザインと技術を駆使したものと言えると思う。
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天井のフレスコ画も素晴らしい

この修道院はまた文学史において有名な作品の舞台ともなった。17世紀の尼僧マリアナ・アルコフォラードが恋する仏軍人に当てた手紙が出版され、当時のヨーロッパでベストセラーになった。出版したのは手紙を受け取った仏軍人で、作者である尼僧は想いが叶わなかった(だって尼僧だもん)上に、印税も入らなかったと思われる。酷い男だ。女子修道院だったせいか、宗教画の登場人物はイケメンが多いような気がする。
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美男のイエス様?
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こういう絵にお祈りしていたシスター達…


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お昼は地元の人が推す「4月25日酒蔵(アデガ・ヴィンティシンコ・デ・アブリル)」というレストランで、その日のオススメの黒豚の頬肉の栗添えを食べた。酒蔵(アデガ)という名が示すように、造り酒屋だったようだ。店内にはワインを保存していた大きな瓶が飾られ、店名と同じ名前のワインの瓶もある。アレンテージョ名物の黒豚のほっぺにアレンテージョの地酒の組み合わせは、不味い訳がなかろう。頬肉は様々な香草やスパイス(多分ミント、コリアンダー、クミンなど)が使われ、複雑な味わいだ。煮汁のしみたご飯がうまい。まあ、栗は今の時期は冷凍のむき栗に決まっているが、ほんのり季節を感じさせてくれる。デザートはずっしりねっとり甘いアーモンドプリン。今日は暑いから、エネルギーを消耗しカロリーは消費されるはず…
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ジューシーな頬肉でほっぺた落ちっぱなし
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ズシンとくる甘さと重さ

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by caldoverde | 2015-09-27 04:05 | ポルトガルの旅 | Comments(10)
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テージョ河に浮かぶ帆船をイメージ

リスボンで新鮮な魚がある所と言えば、ピコアスやアルヴァラーデなどに昔ながらの、そして今でも活気のある市場がある。しかし生の魚と種類においては市場や巨大スーパーやデパ地下をはるかに凌ぐのが、エキスポ地区のリスボン海洋水族館、オセアナリオである。食卓に上る前のお魚が自然に近い形で展示されていてとても面白い。1998年のオープン以来ヨーロッパでも有数の規模を誇る回遊式水族館であったが、最近なんと旅行情報サイトのトリップアドバイザーで、世界の水族館ベスト1に選ばれた。
オセアナリオという名称がオーシャン(海洋)から来ている通り、世界の海の生き物が地域ごとに展示されている。
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私はマンボウが好きで、昔松島にあった水族館にマンボウを見に行った事がある。マンボウは巨体でしかもデリケートなので、飼ってもすぐに死んでしまうケースが多かった。松島のマンボウは狭い水槽の壁に張り巡らされた緩衝用のビニールにぶつかってはUターンを繰り返し、かわいそうだった。リスボンのオセアナリオでは2匹のマンボウが悠々とストレス無さそうに泳いでいる。
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ゴツゴツしています

ペンギンの水槽には氷もあり、飼育員からシシャモかワカサギのような魚を餌にもらっていた。贅沢な…
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私もシシャモやワカサギが食べたい

オセアナリオの一番の人気者はラッコのカップル。初代はアマリア(ファド歌手のアマリア・ロドリゲスから)とエウゼビオ(サッカー選手)と名付けられたが、今は代替わりしている。
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ほのぼのとします

とぼけた顔のサメがガラスにぴったりと寄りかかり、見学客の人気者となっていた。
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みんな写真に撮っていた

ポルトガル語でオオカミウナギという名前だが、日本名はウナギ犬に違いない。
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こう見えても恥ずかしがり屋なんです

カニはよく街中でも見るが、タカアシガニはさすがにレストランの生け簀には入きれない。
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美味そう…

砂に隠れたカレイやヒラメ。何匹いるでしょう?
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5匹はいます。見つけましたか?


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現在、特別展として日本の水景クリエイターでネイチャー写真家の天野尚(あまの たかし)氏の製作した、世界最大の淡水魚の水槽が展示されている。
自然の生態系を忠実に再現した、全長40mの水槽は、展示室を巡るように設営されている。暗い展示室に足を踏み入れると、京都の古寺の庭か、大名の城の大広間の障壁画のようなパノラマが展開する。自然を再現しながらも、洗練を極めた典雅な理想郷を描いた芸術作品である。この水中庭園が公開されてわずか数ヶ月後の8月4日、天野氏は逝去された。氏の最後の作品がオセアナリオを世界一の水族館に押し上げた要因の一つであることは間違いない。このネイチャーアクアリウムは、2年間展示されるそうだ。魚の好きな方はぜひ会期中にリスボン海洋水族館を見学されたし。






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by caldoverde | 2015-09-16 17:18 | カルチャー | Comments(0)