ポルトガルの食べ物、生活、観光情報


by caldoverde
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黄金海岸のバカンス 2


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大西洋に日が沈むのは午後8時15分頃。その頃は既にアルモグラーヴェ村のレストランはそこそこ賑わって、なかなか一人客のテーブルも空かなければ、うまく席を確保してもすぐに注文を取りには来ない。ここはアレンテージョなんだから、別に急がないのだからゆったり構えるべしと自分に言い聞かせそこは我慢できるが、一年のうちの2ヶ月だけ忙しい海岸の村のレストランでの夕食は、どうも今ひとつであった。冷凍食品の疑い濃厚なモンゴウイカのフライや、リスボンの近所の店でも良いのが食えるビトックを選んでしまったのは、あんまり地方色を感じないものしかメニューになかったからだ。夏は黙っていても客は来るからね…

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香ばしく焼いたクロダイにコリアンダーとニンニクがたっぷり

2泊3日の短いバカンスの最後の昼食は、隣村のロンゲイラのもう一つのレストラン、「ジョアン・ダ・ロンゲイラ」でようやく郷土食らしいものを食べることができた。メニューは基本的に前日行った「ジョズエ」とほとんど同じだが、ちょっと違うのが、魚のグリルがコリアンダーまみれ(コエントラーダ)になっている点だ。店の女の子お勧めのクロダイのグリル・コリアンダーソースとハーフボトルのヴィーニョ・ヴェルデを注文した、昨夜の店のカラフに入ったハウスワインが不味かったので、信頼の置けるメーカーの瓶入りのワインを選んだ。正解であった。

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カップ入りのブルーベリーチーズケーキ

砂浜と輝く太陽を求め海にやって来る人達は、砂や岩場に生きる動植物にあまり目を向けることはない。夕日に何の感慨もないのか、皆、赤く染まった海を振り向きもせず家や宿やレストランに向かう。夕涼みでビールを片手におしゃべりに興じる人々の頭上には都会では見えない天の河や様々な星座が展開する。食事は期待外れでも、それを補うのに十分な自然の魅力がたっぷりなのだが、関心を持つ人は少なく思える。最近はアレンテージョの海岸がモードになっているようだが、遅かれ早かれアルガルヴェ化してしまうのではないかと心配だ。

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とても変わった形の花弁

葉はなく砂中から重そうな蕾を付けた茎が出て、妖精のような美しい花を咲かせる不思議な植物は砂ユリ。砂丘にはハマカンザシの株があちこちに見られ、春の砂丘は白やピンクのぼんぼりが風にそよいでさぞかし綺麗だろう。3月から6月にかけて砂丘は様々な花で彩られる。アルモグラーヴェ海岸は独特な植物の宝庫らしいので、その時期にぜひまた訪れたい。

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群生するハマカンザシ

地層も興味をそそる。いかなる大地の動きがこのような形や模様を作り出したのか不思議である。まるで古代ローマの遺跡が海に沈んでいるかのようだ。

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渦を巻いたりアーチを描く地層

夏のポルトガルのビーチでは、Tシャツと長いズボンというスタイルは相当な厚着で、フランスで問題になっているブルキニ並みにビーチで浮くことこの上ない。目立たないようにするには、露出度の高い服装で。水着は女性はぜひビキニを。ワンピース水着はおばあちゃんと子供しか着ていない。太っていても全然平気、誰も気にしない。かなり日差しが強いので、UVローションで十分プロテクトしよう。午前中と午後の日没に近い時刻は日射も強すぎず人も少ないのでお勧め。日射病にならないよう必ず帽子かパラソルを用意しよう。砂に寝ころんでいると混み合う時間帯は案外人の話し声が響く(特に子供)ので、ヘッドフォンを持って来れば良かったと少し後悔。バスの中で30分も携帯で話す迷惑野郎対策にも役立ったのに。



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by caldoverde | 2016-08-30 05:45 | ポルトガルの旅 | Comments(2)

黄金海岸のバカンス

今年は春に足首を骨折して大損害を被ったので、恒例の夏のアソーレス旅行は諦め、毎年帰省するお盆に仕事をして挽回した。仕事がひと段落した夜中、突然思いついてビーチのホテルを予約した。最後の一部屋だった。アレンテージョのシーネスという町の南にあるアルモグラーヴェという海岸だ。

ポルトガル南部のアレンテージョ地方の海岸はまだまだ自然が残され、知る人ぞ知る美しいビーチが点在する夏の穴場である。コスタ・アレンテジャーナまたはコスタ・ヴィセンティーナと呼ばれ、黄金海岸の異名も持つ。夏の乾燥した気候は草木を金色に枯らし、海岸はさらさらの黄色い砂浜だからだろう。幸いリスボンから路線バスで気軽に行くことができる。グーグルアースで地形を見ると、自転車で散歩できそうだ。久々に愛車ブロンプトンを携えての遠出である。

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ポルトガル最良のビーチと自負するアルモグラーヴェ海岸は、黒い岩礁がベージュの砂浜を抱く様な形をなし、その外側にもまた別のビーチがある。ビーチにはバールや物売りは無く、レンタルのパラソルやチェアもない。トイレはあるが、シャワーは使えなくなっている。この海岸に来るのは、村に宿泊する人か村人であることが前提の様だ。あちこちにこの辺の動植物を紹介する看板があるのだが、すっかり色あせてほとんど読めない。そんな観光客を突き放した姿勢が、逆に自然保護に一役買っているのかも?

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遊歩道の先にも別のビーチが

アルモグラーヴェ海岸から海沿いに埃っぽい道路を小一時間ぶらぶら歩くと、通りの突き当りに漁港がある。漁師小屋とわずかな漁船があるばかりの小さな港だ。そこに発泡スチロールでできた粗末な手漕ぎボートが上陸した。観光客が遊んでいるのかと思ったら、れっきとした漁船で、バケツには色んな種類の魚とタコが満載されていた。漁師がバケツの魚を地面にまけて仕分けし始めると、野良猫がやってきて、魚をせしめた。漁師にどのレストランが良いか尋ねると、ホテルからほど近い「ラヴラドール」と隣村の「ジョズエ」を挙げた。側にいたフランス人夫婦も「ジョズエ」を推したので、昼はサイクリングを兼ねてロンゲイラという隣村に食べに行った。

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今日は大漁だ!

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0.007トンの黄金丸と大西丸

海岸から少し離れたロンゲイラは、街道沿いに平屋の小さな家がくっつきあっている典型的なアレンテージョの村だ。その街道の突き当りに近い場所に「ジョズエ」がある。メニューにウツボがあるのだが残念ながらその日は無かったので、シーフードのパン粥(アソルダ・デ・マリスコス)を頼んだ。先程見た漁師の獲物にはカサゴやヒメジなど色んな魚があったのだが、レストランにあるのはクロダイ、スズキ、ヒラメのみ。2人以上であれば、シーフードリゾットなどもっとチョイスが増えるのだが、おひとり様だと選べるものが限られ、魚のグリル以外では必然的にパン粥になる。コリアンダーやニンニクをたっぷり使った郷土料理であるが、シーフードが冷凍食品なのがマイナスポイント。しかし食後のコーヒーを頼んだら自家製リキュールが3種類もおまけされたので、まあ良しとしよう。

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白壁に青い縁取りの平屋の並ぶ小さな村、ロンゲイラ

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日本でも話題のコリアンダーたっぷりです

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市販の瓶に入っていますが自家製

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鮮やかな色のミントのリキュール



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by caldoverde | 2016-08-26 00:56 | ポルトガルの旅 | Comments(2)

ポルトの暑(厚)い夏

猛暑というか激暑というか、バリバリに焼けるような真夏のポルトガルでは、各地で火事が相次いでいる。山火事に加え、カステロ・デ・ヴィーデのサマーフェスティバルの駐車場で400台以上の車が焼けてしまったという、街に住む人にとっても他人事でないケースもある。

それでもリスボンは、内陸に比べれば海や河が側にあり、かなり気温が上がっていても吹く風が心地よい。しかしさすがに33度ともなると冷房のあるところに避難したくなる。そうだ、北に行くんだった。ポルトならリスボンより3度は涼しいはずだ。ところがその日はリスボンを凌ぐ39度という予想最高気温。一体どうなっているのやら…

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フェレイラ・ボルジェス市場のテラスからエンリケ航海王子の銅像を眺める

「最も良いローコスト旅行先」の上位に入り、昨年辺りからかなり観光客が増えているとは聞いていたが、久々のポルトは見たことがないほどの観光客でごった返していた。リベイラ地区のドウロ河に面したいかにも外国人が喜びそうな場所は避けて、一本入った薄暗い通りの大衆食堂で食べようにも、通り抜けるのに苦労するほど人で溢れかえっていた。河沿いで食べるのは諦め、少し上にある赤い鉄とガラスでできたフェレイラ・ボルジェス市場に飲食店があるはずだと思いついた。市場の上階は工場を改装したような面白いインテリアのレストランになっていたが、その日は全て予約が入っているということだった。

外のバールも同じレストランの経営で、風が吹いて中よりも涼しいからそこに行けと促され、不承不承バルコニーに設けられた、ガラス張りのバールに移動し、ビールと軽いもので済まそうと思った。どうせ大したものはなかろうと全く期待していなかったが、先客が注文したピザをチラッとみると、なかなか美味しそうだ。でもポルトでなぜピザを食べなくちゃいけないのか。ポルトにはトリパスをはじめ、美味くてボリュームのある郷土料理がいっぱいあるのに。

時間もないので直ぐに出来上がりそうな「プレゴ・ノ・パン」を注文した。プレゴは豚肉サンドのビファナのいとこというか、焼いた牛肉を挟んだサンドイッチだ。シンプルなプレゴとトリフソースのプレゴがあり、高級な感じがするが1€位しか値段の違わないトリフソースの方を頼んだ。7,5€というとファストフードにしては高い。観光地だからこんなものだろうと期待せずに待っていると、何と…

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パンの下にも牛肉が隠れているので、肉は見た目の3倍です。厚さは2cm位

プレゴの肉といえば、牛肉を叩いて伸ばしたような薄いものだと思っていたら、厚みのたっぷりあるステーキと言って良いほど立派なのが出てきた。肉の焼き加減は表面はこんがり、中はうっすら血のにじむミディアム。ルッコラがたっぷり添えてあって、彩りも良い。パンはスカスカしたカルカッサではなく、かみごたえのあるもっちりしたバゲットタイプ。半分に切ってあるが、手にとって頬張れそうにない大きさだ。おまけに肉に隠れてハムとチーズも挟んである。ボリューム満点だ。これで7,5€なら高くない。さすがヨーロッパ随一のローコストディスティネーション、ポルトはポルトガルの大阪、くいだおれの街だ。

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by caldoverde | 2016-08-09 02:55 | 肉料理 | Comments(6)