ポルトガルの食べ物、生活、観光情報


by caldoverde
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タグ:カンポ・デ・オリーク ( 42 ) タグの人気記事

ペルニル

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家の前の坂道を降りて行くと、リスボンで最も番地の多い通りであるマリア・ピア通りに出る。19世紀にポルトガルにお嫁入りしたイタリア出身の王妃様は、有名なポルトの橋の名前にもなっているのだが、リスボンのこの王妃通りはあまり品が良くない。

昔は悪名高いバラック地区があり、今も昼間からカフェにたむろしている職業不詳の男性が多く、女性はもちろんその連れである。

そんな人たちが出入りするレストランはあまり入る勇気はないのだが、最近同じ通りにある「地震階段」の向かいをたまたま通りかかったら、ある食堂の中から顔見知りの内装屋さんが出てきて、ここは良いぞ、と薦めた。入ってみると客筋はマリア・ピア通りの住民とガテン系の男であるが、中は意外と明るく清潔な感じだ。


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紙のテーブルクロスに書かれた本日のメニュー


現在の国連事務総長である元ポルトガル首相のグテーレス氏にちょっと似た恰幅の良い兄さんとその多分ファミリーが切り盛りする「タスキーニャ(小さな居酒屋)」の本日のメニューは、豚の骨付腿肉のグリル(ペルニル)であった。こんがり良い色に焼けて、脂肪や軟骨の部分も柔らかくカロリーを忘れて食べた。付け合わせは菜の花の炒め物と皮付きのジャガイモで、どちらも美味い。夜までお腹いっぱいになった。


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豪快です

軽いものを食べたい時に選んだメニューはアンコウのリゾットで、普通に美味しい。スープは要るかと聞かれ、汁物が重なるので断ったが、リゾットを食べた後に野菜が欲しくなったので、サラダを注文した。


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サカナ(変態)という名のピリピリソースを数滴入れると更に美味しく



牛・豚・鶏・ソーセージのグリル

3回目に行った時は、ペルニルを食べるつもりだったが既に売り切れだったので、現場のおじさんたちが食べていた焼肉盛り合わせを頼んだ。私も現場で働けるのではないかと力がみなぎってきたが、500mlの赤ワインの酔いの方が力よりも早く体に回った。

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ラクダのよだれ(ババ・デ・カメーロ)というどろどろのデザート

メインの料理の他に、ワインやビールなどの飲物、追加のサラダやデザートやコーヒーも頼み、10ユーロで間に合うかなと思いながら勘定を頼むと、いつも7ユーロ幾らしかかからない。セットメニューのようだ。だったら安い。でも毎日この店に通っていたら国連事務総長のようになってしまう可能性があるので、気を付けないと。


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世界の平和のために働くタスキーニャの主人

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ペルニルを食べたくて行ったらこの日も空振り。でも本日のメニューのドブラーダ(白豆とモツの煮込み、ポルトのトリパスとほぼ同じ)も美味かった!看板に「ポルトガル伝統料理」と銘打っているだけある。最近流行りのオシャレ系よりやっぱりこっちだね。

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by caldoverde | 2017-11-26 20:58 | 肉料理 | Comments(7)


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コルクでできたお勘定入れとロゴが洒落ている

以前住んでいた下宿の近くに「ストップ・ド・バイロ」という食堂があった。店内にはサッカーチームのマフラーが壁ぎっしり飾り付けられ、試合があればもちろん盛況で、普段もそこそこ客が入っていたが、久しぶりに通りかかったら看板が外されていた。最近ようやく景気回復の兆しが見えてきたとはいえ、次々と新しいレストランが開店するこのカンポ・デ・オリーク地区で生き延びるのはなかなか容易では無いんだなあと少し寂しく思っていたら、実は家賃が高いのでもっと安くて広いカンポリーデ地区の物件に移転したそうだ。移転先は以前「カババヤン」というフィリピン料理屋があった場所で、ビュッフェが安かったので何度か行ったことがあったが、高齢地元民がかなりの割合を占めるカンポリーデ地区では、毛色の変わったアジアンレストランは根付かなかったようだ。

新装開店となった「ストップ・ド・バイロ」は小綺麗になり、この道何十年のおじさん達が若者向けの服をきたようなぎこちなさが感じられたが、開店時は私一人しかいなかった店内も食べ終わる頃には昔からの馴染みの客で一杯になっていた。

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イカ釣り船をイメージした?店内

一方「ストップ」が移転した後の店舗は、最近モンゴウイカフライ専門店になった。店名は地元の人に慣れ親しまれた前の店の名前の一部を取って、「ショコス・ド・バイロ」(地区のモンゴウイカ)となった。店主が「ストップ」と関係あるのかどうかは知らないが、良い選択だと思う。モンゴウイカフライはリスボンの南にあるセトゥーバルの名物だが、カンポ・デ・オリーク地区のレストランでもメニューに入れているところがある。しかし本場に比べると数や厚さでやや劣るのは否めない。しかし店の名にショコス(モンゴウイカ)と入れている以上は、客はセトゥーバル並みの味を期待して来るはずであり、店もそれに答える義務がある。

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プリプリシコシコのショコス・フリットス

揚げたてのモンゴウイカフライと山と盛ったフライドポテトにサラダが添えられて9ユーロ。モンゴウイカは期待通りの肉厚で、衣には軽く味がついてそのままでもいけるが、レモンを絞ったりマヨネーズをつけるのも良い。カリッとした薄い衣の下の真っ白なモンゴウイカの肉は硬すぎずプリッと弾力があり、熱々でジューシーで美味しい。できればポテトを減らしてモンゴウイカを増やして欲しい。ポテトは塩気がなく、マヨネーズをつけるとかなりの高カロリーになるので自粛し、3分の1位残した。もしこれに天然の塩やハーブ・スパイスなどがまぶされていたら全部平らげていた危険性がある。飲み物はセトゥーバル地方のフルーティでキリッとした白ワインを頼んだ。


「ショコス・ド・バイロ」にはモンゴウイカのフライの他に、モンゴウイカと白豆の煮込み、モンゴウイカの卵のフライなどがある。モンゴウイカの卵のフライはどんなものか興味はあるが、イカはただでさえコレステロールが高いのに更に卵となるともっと凄いに違いない。モンゴウイカのは善玉か悪玉か知らないが、何れにせよフライ系はたまの楽しみにした方が健康にはよさそうだ。



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by caldoverde | 2017-11-17 03:43 | シーフード | Comments(6)
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羊の揚げ餃子とトマトご飯

残念ながら閉店してしまったフランス菓子店「サランボー」のあった通りに、何だか洒落た店ができていた。「ア・シャルクタリア(腸詰屋)」という店名は、以前カンポ・デ・オリーク市場と同じ並びにあったアレンテージョ料理屋と同じだ。あそこは鴨のパテが美味しくて、見ただけで歯が疼くような伝統菓子のデザートが並ぶ、ちょっと高級そうな小さなレストランだった。市場の盛況に押されて閉店したのかと思ったら、こんな通りの奥まったところに引っ越していた。郷土料理の店はその地方らしさをアピールした置物や家具を使うところが多いが、こじんまりとした店内は何の飾りもなくシンプルで都会的だ。

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小さな容器に入った鴨のパテは、以前別の場所の同名の店で食べたのと同じ味、やはり同じスタッフがやっているようだ。パンに塗って食べると止まらなくなる。両隣のテーブルではお店の人の勧める小アジのマリネを食べている。丁寧に皮や内臓を取った小アジもオリーブオイルの色も綺麗だ。色鮮やかな焼きピメントのサラダはキリッと酢がきいて夏の暑い日にはぴったり。

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この日のお供はMoreiaさんで、彼女は鮫のスープと白ワイン、私は羊の揚げパイと赤ワインをメインに頼んだ。自分でも鮫のスープを作るというMoreiaさんは、全く臭みのない上品な味と絶賛。白ワインによく合ったのだろう。羊の揚げパイは、付け合わせのトマトご飯共に、もうちょっと素朴な田舎料理らしい味だ。軽く冷やした赤ワインが一層素朴さを引き立てる。夏は赤も冷やすと美味しい。

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人通りの少ない道の奥に作ったフランス菓子屋さんは潰れてしまったが、この「シャルクタリア」は、不利な場所にもかかわらず前の店からの顧客がしっかりついているようで、親しげに店の人と話していた。値段はその辺のカフェの昼定食並というわけにはいかないが、清潔な店構えと少数精鋭のメニューは、より洗練された昼食を食べたい時にいい。カンポ・デ・オリーク地区のもう一つの有名なアレンテージョレストラン「マガーノ」もそうだが、前菜の種類が豊富で、メイン無しで小皿料理とワインだけで食べたくなる。この日は小さなミートパイはパスしたが、次回はぜひ他のエントラーダ(前菜)とともに賞味したい。

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by caldoverde | 2017-07-10 05:12 | 話題の店 | Comments(2)

さらば、サランボー

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今が旬のいちごのタルト

リスボンは今日もまた一つ新しい店が開いてはまた一つ閉じてゆく。古いガイドブックを見ると、もう存在していないお店も結構ある。TimeOut という街の最新情報を発信する雑誌でこの前見たので行ってみると、もうなかったという事も珍しくはない。別にどうって事のない、単価も高くないバールやカフェがしぶとく生き残っているのは、まさにどうって事のない、単価の安い店だからだと私は考える。いつも同じもの(だけ)があって、いつもの常連がいて、散歩がてらふらっと入って小銭でコーヒーやビールが飲める。平和な日常を売っているわけだ。
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タルト・タタンはリンゴだけでなく桃やあんず、梨もあった

時々オーナーの嗜好や理想を強く打ち出した、おしゃれなカフェが現れるが、長続きしない。そのような店はコーヒーとお菓子で2€では足りないので、たまに行くのには良いが、毎日となると懐がちょっと痛い。それにバターやクリームやチョコレートをたっぷり使ったケーキを毎日食べていたらダイエットにも影響する。しかし日常から少しばかりグレードアップしたものも無いと困る。困るのだ!
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本格的なパリ・ブレスト

フランス菓子とお惣菜の店 La Pâtisserie Salammbô が カンポ・デ・オリーク地区にひっそり開店して2年、知る人は知るが、地元の人にもほとんど知られないまま、5月半ばで閉店してしまう。同じ通りには改装して盛況のカンポ・デ・オリーク市場があり、色んな商店やレストランが集まっているのだが、どん詰まりに近いこの辺りは日中でさえ歩いている人は非常に少ない。雨の日や寒い日は開店休業になるだろうと予想はつく。
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野菜たっぷりのピザ

近くにフランス語学校があるせいか、この地区にはフランス人が少なからず住んでいるらしく、また年配のポルトガル人は第二外国語としてフランス語を習っていたり、フランスに出稼ぎに行っていた人も結構いるので、サランボーにケーキを食べに行くと、よく店の主人がお客さんとフランス語で会話していた。クロワッサンやバゲットもあるので、フランスの味を懐かしむ人がここにやって来る。しかし、コーヒー一杯だけ飲みたいポルトガル人は、まず入らないだろう。コーヒーはリスボンでは55セントから70セントだが、最も多い価格は60セント。一時サランボーでは70セントに値上げしたが、すぐに60セントに戻した。コーヒーだけ飲みに入った客が「高いね」と言ったらムッシューは「うちは良い豆を使っているから」と説明していた。日本人から見ると、エスプレッソ70セントは激安なのだが。
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パイもカスタードクリームも絶品のミルフィーユ

お菓子もその辺のポルトガルのカフェのものよりずっと良い材料を使っていると自負しているだけあって、店に入るとバターの良い香りが漂う。ある日のミルフィーユには本物のバニラビーンズの鞘が飾りに使われていた。ここのカスタード系のケーキは本当に美味しくて、日本の洋菓子と肩を並べられる。またここのチーズケーキは、コッテリして酸味がある正しいチーズケーキだ。ポルトガルのチーズケーキ、あれはいったい何なのだ。
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見かけはホームメイドですが、味は本物のブルーベリーチーズケーキ

お惣菜はフランスのみならず、色んな国の影響を受けたものが登場する。奥さんはカザフスタン出身のルーツは朝鮮半島という事で、キムチ風の人参サラダ、キクラゲのサラダ、ピロシキなど東洋風のものもあれば、ピザやタコのサラダなど地中海風もあり、週末にはブッフ・ブルギニョン、クスクス、羊のシチューなどフランスやその植民地の料理を注文販売するなど、バラエティに富んでいた。
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端右のキクラゲのサラダはまさに酢の物

残念ながら良いものを作るのとビジネスの成功は必ずしも連動しない。せめてもう少し人通りの多い場所にお店があったら、と誰もが考える。サランボーの主人は商業住宅地として人気の高いアルバラーデ地区の全ての通りを当たったが、家賃が月数千ユーロという事で諦め、カンポ・デ・オリークのこの店を選んだ。しかしやはり高い(または安い)物件はそれなりに理由があるのだろう。今後は自宅で注文を受けてケーキを焼くそうだが、いつかまた良い場所を見つけてサランボーを再開して欲しい。
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ホオズキとフランボワーズのタルトはパリの味…に違いない

5月14日まで、市電28番や25番に乗っておいで下さい。Rua Francisco Metrass, 109A-B, Campo de Ourique, Lisboa


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by caldoverde | 2016-05-04 01:36 | お菓子・カフェ | Comments(8)

リスボンから九州へ

このたびの熊本、大分の地震で被災された方々には心よりお見舞いを申し上げます。ポルトガルでも報道されましたが、直後に起こったエクアドルの地震の方が数的に被害甚大で、九州の地震はかつてない規模の大きさにもかかわらず、目立たなくなってしまった感があります。東日本大震災ではポルトガル在住の日本人も大いにアピールしましたが、4月20日現在のところ日本大使館や日本人会等で特別な動きがないのが少々気になります。ポルトガルでもくまモングッズや熊本の物産が手に入れば、間接的に支援できるのですが…。

以前もブログで取り上げたリスボン大震災は、ポルトガルの人々にとっては歴史の中の出来事であり、世界中で起こる大地震は遠い知らない国の話でしかない、という認識が現実だと思います。しかしながら、大災害を後世に伝えようという先人の意思は地名やモニュメントに残され、ささやかながらも人々に警告を与え続けています。

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窓の右の通りの名前を表すプレートには「地震の階段通り」

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こちらは「地震食堂」

私の住むリスボンのカンポ・デ・オリーク地区にはTerramotos(地震)という不思議な地名があります。高台に位置するこの地区は、1755年のリスボン大震災の被害を免れることができました。当時は人家もまばらな田園地帯で、リスボンの市街をなめ尽くした火事の延焼やテージョ河を襲った津波からも逃れることができたようです。住民は大震災の翌年から、自分たちを救ってくれたキリストに捧げる小さな教会を建立し始め「地震のキリスト礼拝堂」(Ermida de Nosso Senhor dos Terramotos) と名付けました。お堂に通じる階段の道は「地震の階段通り」そのあたりにある居酒屋は「地震の花」という名前で、由来を知らなければ変な名前だと思われるでしょう。
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今は神父さんもいらっしゃらないようです

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教会の壁には地震の義援金を集めるための穴が設けられている

大震災の後、リスボンでは「まさしくカンポ・デ・オリーク」という表現が生まれました。高台のこの地区が地震や津波の直接的な被害から免れた故事にちなみ、絶体絶命の状況がすぐそこまで迫っているが、どうにか切り抜けることができる、危機一髪という意味合いで使われます。

カンポ・デ・オリークの丘からリスボンの重要なモニュメントである、アグアス・リブレス水道橋が延び、アルカンタラ渓谷を跨いでいます。この水道橋が1748年に完成した数年後、大震災が起こります。近くには断層があるのですが、断層から少し離れた場所を土台とし、カンポ・デ・オリークの丘とモンサントの山を支えに、35のアーチの並ぶ、ことに中央の世界最大のアーチは無駄と批判を受けながらも鉄で補強されたこの水道橋は、おそらく震度6か7の激震にも持ち堪え、当時の土木技術の素晴らしさを今に伝えてくれます。
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小川にかかった太鼓橋のある辺りは、現在のカンポリーデ駅

九州の地震で、改めて日本は地震国であり大地震の起きない場所は無いことを思い知らされました。また、災害が一瞬のうちに個人の生命や財産を奪ってしまうという恐怖を、またしても見せつけられました。しかし個々の力は微弱でも、人々の心と力を合わせればいつか再び立ち上がることができると歴史は教えてくれます。そしてそこから得た教訓は必ず後世に伝えなければならない、それが今生きている私たちの責務ではないかと思います。
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エヴォラにも、地震から救われたことを神に感謝して造られた小さな祭壇がメインストリートの建物の壁に

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by caldoverde | 2016-04-20 21:25 | カルチャー | Comments(2)

お見舞い御礼

足首の腓骨を骨折した私の元に、国内外から暖かい支援の手が次々と差し伸べられ、おかげさまでそれほど不自由せずに過ごしています。食生活は普段よりもよほど充実し、運動できないので太るのを警戒しなくてはいけないほどです。お礼を兼ねて、救援物資のごく一部を紹介します。

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ケーキバイキング⁈ おそらく現在リスボン唯一のフレンチペストリー Pâtisserie Salambô のケーキ。

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見たことはあるけど買ったことはなかったアーティチョーク(朝鮮あざみの蕾)、青菜と油揚げの煮浸し(おふくろの味)、さんまの蒲焼(これもおふくろの味)

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山形の玉こんにゃく!

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コラーゲンたっぷりの豚耳、鶏の足、七面鳥のチャーシュー。骨がくっつくのが早くなりそう。

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お手製イカ明太子。ポルトガルでは高級品。

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缶詰、乾物もありがたい。

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ロンドンの代理店から取り寄せた、カナダのニークラッチ。両手が使える杖です。

Anaさん、Moreiaさん、Benfiquistaさん、jojoさん、ちゅんちさん、おっちゃんさん、おまけさん、ガト君のおばさん、お見舞いありがとうございます。他にも多くの方々からご心配や励ましのメッセージを頂きました。重ね重ねお礼を申し上げます。自宅療養中ですが、病気ではないのでカンポ・デ・オリーク見物を兼ねていつでも遊びに来て下さい。皆さんありがとう❣️
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by caldoverde | 2016-03-18 19:03 | 生活 | Comments(1)

女公爵の菓子

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4月25日橋から虹の橋が立ち上った1月5日

突然生クリームが食べたくなる時がある。リスボンには掃いて捨てるほどカフェがあり、また今はあちこちにスターバックスがあるが(コーヒーに山盛りのクリームを盛るのは反対だ)、生クリームを使ったケーキを常備している店は少ない。生クリームだと思ったらバタークリーム、あるいは植物性クリームだったこともある。生クリームは管理が難しいので、暖かくて緩いポルトガルの菓子屋は手を出さないのだろうか。
ケーキの王道イチゴショートなどは、アルメイダという果物屋兼喫茶店にしかない。ロシオ広場のスイサや、近所の「DoceMel(甘い蜜)」というカフェには生クリームを使ったケーキが常に数種類置いてあるのだが、どちらもデザインも技術も何十年も前のもので全く進歩がない感じ。伝統を守っていると言えば確かにそうではあるが。

最近また発作に襲われ、その近所のカフェで立て続けに3回も生クリーム系のお菓子を食べてしまった。これを最後に、もう生クリームはしばらくやめようと思う。こんなものを一気食いした後は…

妾(わらわ)は女公爵であるぞ
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スペインのアルバ女公爵のイメージかな
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ゴヤ作 アルバ女公爵
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2014年に逝去されたアルバ女公爵
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似てるかも

ホットドックのような形のシュー生地に生クリームを挟んだお菓子はドゥシェース(英語でダッチェス、女公爵)と呼ばれる。お店によってはクリームだけだったり、フルーツや鶏卵素麺をトッピングしたりと色々あるが、ここまで飾り立てたものはなかなかないし、ここまで巨大なものも見たことはない。値段もふつうの女公爵の2倍、量はどう見ても3人前だ。これだけのものを一人で食べれば、お腹が壊れるだろうし、もう二度とこのようなものは見たくなくなるだろうと危惧しながら完食した。翌日は別になんともなかった。あの大量の生クリームが身体に吸収されてしまった。それどころか時間が経てばまた挑戦できそうな気がしてきた。いや、当分はあのカフェの前は通らないようにしよう…。

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iPad miniと大きさを比較

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今年の誓いは早くも頓挫

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by caldoverde | 2016-01-11 20:31 | お菓子・カフェ | Comments(12)
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うたた寝すると風邪ひくよ

この秋初めての風邪をひいてしまった。最近は雨が降るかと思うと急に暖かくなるような変化の多い気候で、天気が良くなると油断して西日の当たるソファでうたた寝し、夜に身体を冷やしてこのような結果となる。分かっちゃいるけど、ついやってしまう。

生姜入り紅茶や蜂蜜レモンを飲んだり、味噌ラーメンやカレーなどを食べるが効き目は今ひとつ。やはりタンパク質が不足しているのか。またステーキを食べて風邪を撃退する方法(効果は不明)を試みようかと、近所のレストラン「小鳥の家(カーザ・ドス・パサリーニョス)」で石焼きステーキを食べるつもりで、支度をしていた。すると、前に住んでいたアパートの隣人、ガト君のおばさんから電話が入った。

「カフェのニュースがあるのよ。」一瞬カフェのニュースって何だ?と戸惑ったが、直ぐに、私と彼女が戦いを挑んで、私の方は諦めて撤退した騒音問題の元凶の、前のアパートの下のカフェの事だと思い出した。法的に基準に満たない条件下で無理やり開業して、住民を騒音、振動、悪臭で苦しめた「プラゼーレス・ド・カフェ」のオーナー(仮名:関取)は、自分の身内の総スカンもあって、経営を他の人間(仮名:マヌエル)に委ね、新オーナー、マヌエルから賃貸料を取る形にした。ところがマヌエルは、別のブラジル人(仮名:ネイマール)に店を又貸しした。ネイマールは律儀にマヌエルに家賃を払っていたが、マヌエルは関取に払うべき賃貸料を払っていなかった。関取は怒って店に警察を呼ぶような騒ぎを起こしたそうだ。そんな訳で、店は休業した。ひょっとすると閉店したのかもしれないというめでたいニュースだった。

嬉しくなって祝杯を挙げるべく「小鳥の家」に行った。はじめは肉を食べるつもりだったが、「マグロのステーキ、ミランダ風ソース」というメニューが目に入ったので、どういうものか試してみようと思った。ミランダ風ソースとは、オリーブオイルとビネガーでできたものだそうだ。あまり聞いたことのないソースなので、好奇心も手伝って、石焼きステーキからマグロのステーキに変更した。
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出てきたものは、ポルトガル料理のお約束の、名前通りのもので、それ以上でもそれ以下でもない、まさにマグロのステーキだった。またお約束通り、量はかなりある。「小鳥の家」の周辺には数軒レストランがあるけど、一番はやっているのはこの店だ。それは味もさることながら、量が十二分にあるというのも大きなポイントだと思う。また意外性や流行を追うような所がないのが、安定した顧客をつかんでいる所以だろう。
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マグロの切り身はツナ缶が3つ位取れそうな大きさで、焼き具合は火が十分に通ってバサバサになる手前の、柔らかさのあるミディアム。付け合わせにはステーキにつきもののフライドポテトと、この店のスペシャリティーと言ってもよい青菜の炒め物。問題のソースだが、なんのことはない、単なるオリーブオイルとビネガーである。何か特殊な配合や味付けがあるとも思えない、素材そのものである。それはそれで良いのだが、マグロのステーキとマッチするかというと、他にもっとよく合うソースはあるだろうと思う。肉汁が滴り落ちるようなミランダ牛のステーキなら、さっぱりして良いかもしれないが、マグロなら、やっぱり照焼きか、大根おろしに醤油でしょう。よっぽど次回来るときはマイソース(醤油)を持参し、厨房にも教えてあげようかなと思ったくらい。しかしポルトガルの伝統的な食堂では反則だし。

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度々すみません

などと考えていると、またガト君のおばさんから電話が来た。さっきの話の続きで、関取は家賃収入が途絶えたので、最初に店を開いた時の銀行のローンが払えなくなり、店は差し押さえられたそうだ。誰かが買い取るにしても再開は当分先の事だろうと。関取はアパートの共益費や店の電気工事代や市役所の罰金を払っていなかった。私とガト君のおばさんは、やっぱり自分のした事は自分に返ってくるんだねと話し合った。その話を聞いた後のマグロは美味しくなった。
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by caldoverde | 2015-10-23 09:08 | シーフード | Comments(6)
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先日食べた「引き出し」のちらし寿司

寿司で満腹したいという欲求を、三度目の正直で叶えてくれた「引き出し」で、今度は料理上手で味に厳しいスーパーコメンテーターのMoreiaさんと一緒に夕食をとった。この店では、昼にシェフのおまかせコースが2種類あり、色んなものを楽しめるのだが、夜はアラカルトのみになる。しかし我々食いしん坊の女二人は、そこをなんとかと頼み込んで、ディナーで特別コースを作ってもらった。通された席(と言ってもカウンターしかないが)は魚の並ぶケースの前だった。ひょっとすると日本人にネタの新鮮さを自慢したかったのかもしれない。大トロやサーモンのサクを目の前に、ブラジル人の板さんが刺身や寿司を作るのを見ながら、インターナショナル和食を楽しむこととなった。
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セビッチェの器も凝ってます。

この日のコースは、ワカメとキュウリの酢の物(暑い日に…最高)、サーモンのセビッチェ(ライム果汁の酢の物)、餃子、寿司、刺身で、刺身は魚を選ぶことができる。マグロ、大トロ、サーモン、黒鯛、スズキ、ヒメジ、ヒラメ、そしてどうしても名前が頭に入ってこない白身の魚。種類は多くはないが、エッセンシャルなネタは揃っている。
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餃子と巻き寿司。シャリが光っている
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このマグロの握りは美味しかった!
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刺身はトロを除き好きな魚が選べる

ガラスケースに入っている赤いヒメジに食指がうごくので、1匹お造りにしてもらった。皮をつけたままの刺身は味も姿も上品だ。しかし頭や尻尾、骨の周りについた身が下げられてしまうのがどうにももったいなく、ダメ元で残りを煮るか揚げるかしてくれと板さんに頼んだところ、願いは聞き届けられ、身を食べられたヒメジは今度はあら汁となって骨までしゃぶられる羽目になった。
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ポルトガルで初めて食べたヒメジの刺身
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ホタテの刺身はピリ辛ソース

メニューに無いものをバンバン頼んで会計がどうなるのか不安を感じる頃、隣の客は美味しそうにゴマのアイスクリームを食べている。満腹でも甘いものは別腹、ましてやゴイアバソースのかかった抹茶のチーズケーキもあると聞いた時点で、ダイエットや節約は後日検討する事項に追いやられた。
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国際色豊かなチーズケーキ。意外に調和しています。

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by caldoverde | 2015-06-29 05:47 | インターナショナル料理 | Comments(4)

豚もん屋で一杯

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中央の今にも崩れ落ちそうな小さな建物が会員制クラブ

近所に謎の立ち飲み屋がある。店名を記す看板はなく、何時でも開いていて、所在無さげな親父たちが昼から一杯引っ掛けている。さえない店だが、安いに違いない。ある日そこでグラスのワインを飲もうとしたら、「ここは会員だけだ」と言われ、たまげた。
ボトルのワインを買うまでもなく、ちょっと飲みたいだけの時、家まで数mしか離れていないこの店は、極めて理想的な店なのだが、会員でないとダメなのか。こんなショボい店が一体何の会員専用なのか??

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ところがその変な立ち飲み屋の数10m先に、お洒落なタスカ(居酒屋)がオープンした。名前はPIGMEUという。ピグメウとはポルトガル語でピグミー族だが、分解すると「私の豚」という意味になる。この店名が政治的に正しいかどうか疑問であるが、メニューが豚肉料理だけというのが売りである。レストランを紹介するサイトによると、ポルトガル初の「豚もん屋」(porcaria)である。
ポルトガル語では、お菓子屋はpastelaria、魚屋はpeixaria、文具屋はpapelaria、という風に、名詞にariaをつけると、何々専門店という意味になる言葉が多い。ところが豚のporcoにariaをつけた単語 porcaria は、(豚のような)下らないもの、汚いものを意味する。しかしユーモアのあるオーナーは「豚の店」という解釈を与え、国内初の豚専門店 porcaria と称している。ポルカリア、と人々がいう時は必ず侮蔑や嫌悪の感情が含まれているが、カンポ・デ・オリーク地区に関しては、好意を持って受け止められる言葉になるかも。
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「豚もん屋」は、謎の立ち飲み屋よりも若々しくシンプルで清潔な印象だ。紙のテーブルクロスの模様は可愛いどんぐり模様。そう、イベリコ豚の餌となるどんぐりである。女性一人でも、非会員でもOK。グラスワインは2€から、前菜は3€から。夜小腹が空いた時、ちょっとだけ飲みたい時に丁度良い。
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生ハムとヤギのチーズのサラダ。

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可愛いサイズの豚の頬肉のコロッケ。

この店のメインディシュは、豚肉を挟んだサンドイッチ。数時間低温でじっくり調理したロース肉のスライスや、レイタン(子豚の丸焼き)肉、上等な生ハム等、中身は豚肉がメインだが、一つだけベジタリアン用のものもある。サラダやフライドポテトなどの付け合せと飲み物が付くので、軽い食事にぴったり。

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近所には、おじさん達に人気のニンニクのピリッと効いた美味しい豚サンド(ビファナ)の店があるが、この豚もん屋は、ポルトガルの伝統をしっかり受け継ぎながらも、スマートでヘルシーなメニューとリーズナブルな値段、親しみやすい店づくりで、若者や女性の共感を得られるだろう。



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by caldoverde | 2015-06-12 02:05 | 肉料理 | Comments(7)