ポルトガルの食べ物、生活、観光情報


by caldoverde
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タグ:カンポ・デ・オリーク ( 38 ) タグの人気記事

さらば、サランボー

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今が旬のいちごのタルト

リスボンは今日もまた一つ新しい店が開いてはまた一つ閉じてゆく。古いガイドブックを見ると、もう存在していないお店も結構ある。TimeOut という街の最新情報を発信する雑誌でこの前見たので行ってみると、もうなかったという事も珍しくはない。別にどうって事のない、単価も高くないバールやカフェがしぶとく生き残っているのは、まさにどうって事のない、単価の安い店だからだと私は考える。いつも同じもの(だけ)があって、いつもの常連がいて、散歩がてらふらっと入って小銭でコーヒーやビールが飲める。平和な日常を売っているわけだ。
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タルト・タタンはリンゴだけでなく桃やあんず、梨もあった

時々オーナーの嗜好や理想を強く打ち出した、おしゃれなカフェが現れるが、長続きしない。そのような店はコーヒーとお菓子で2€では足りないので、たまに行くのには良いが、毎日となると懐がちょっと痛い。それにバターやクリームやチョコレートをたっぷり使ったケーキを毎日食べていたらダイエットにも影響する。しかし日常から少しばかりグレードアップしたものも無いと困る。困るのだ!
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本格的なパリ・ブレスト

フランス菓子とお惣菜の店 La Pâtisserie Salammbô が カンポ・デ・オリーク地区にひっそり開店して2年、知る人は知るが、地元の人にもほとんど知られないまま、5月半ばで閉店してしまう。同じ通りには改装して盛況のカンポ・デ・オリーク市場があり、色んな商店やレストランが集まっているのだが、どん詰まりに近いこの辺りは日中でさえ歩いている人は非常に少ない。雨の日や寒い日は開店休業になるだろうと予想はつく。
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野菜たっぷりのピザ

近くにフランス語学校があるせいか、この地区にはフランス人が少なからず住んでいるらしく、また年配のポルトガル人は第二外国語としてフランス語を習っていたり、フランスに出稼ぎに行っていた人も結構いるので、サランボーにケーキを食べに行くと、よく店の主人がお客さんとフランス語で会話していた。クロワッサンやバゲットもあるので、フランスの味を懐かしむ人がここにやって来る。しかし、コーヒー一杯だけ飲みたいポルトガル人は、まず入らないだろう。コーヒーはリスボンでは55セントから70セントだが、最も多い価格は60セント。一時サランボーでは70セントに値上げしたが、すぐに60セントに戻した。コーヒーだけ飲みに入った客が「高いね」と言ったらムッシューは「うちは良い豆を使っているから」と説明していた。日本人から見ると、エスプレッソ70セントは激安なのだが。
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パイもカスタードクリームも絶品のミルフィーユ

お菓子もその辺のポルトガルのカフェのものよりずっと良い材料を使っていると自負しているだけあって、店に入るとバターの良い香りが漂う。ある日のミルフィーユには本物のバニラビーンズの鞘が飾りに使われていた。ここのカスタード系のケーキは本当に美味しくて、日本の洋菓子と肩を並べられる。またここのチーズケーキは、コッテリして酸味がある正しいチーズケーキだ。ポルトガルのチーズケーキ、あれはいったい何なのだ。
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見かけはホームメイドですが、味は本物のブルーベリーチーズケーキ

お惣菜はフランスのみならず、色んな国の影響を受けたものが登場する。奥さんはカザフスタン出身のルーツは朝鮮半島という事で、キムチ風の人参サラダ、キクラゲのサラダ、ピロシキなど東洋風のものもあれば、ピザやタコのサラダなど地中海風もあり、週末にはブッフ・ブルギニョン、クスクス、羊のシチューなどフランスやその植民地の料理を注文販売するなど、バラエティに富んでいた。
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端右のキクラゲのサラダはまさに酢の物

残念ながら良いものを作るのとビジネスの成功は必ずしも連動しない。せめてもう少し人通りの多い場所にお店があったら、と誰もが考える。サランボーの主人は商業住宅地として人気の高いアルバラーデ地区の全ての通りを当たったが、家賃が月数千ユーロという事で諦め、カンポ・デ・オリークのこの店を選んだ。しかしやはり高い(または安い)物件はそれなりに理由があるのだろう。今後は自宅で注文を受けてケーキを焼くそうだが、いつかまた良い場所を見つけてサランボーを再開して欲しい。
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ホオズキとフランボワーズのタルトはパリの味…に違いない

5月14日まで、市電28番や25番に乗っておいで下さい。Rua Francisco Metrass, 109A-B, Campo de Ourique, Lisboa


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by caldoverde | 2016-05-04 01:36 | お菓子・カフェ | Comments(8)

リスボンから九州へ

このたびの熊本、大分の地震で被災された方々には心よりお見舞いを申し上げます。ポルトガルでも報道されましたが、直後に起こったエクアドルの地震の方が数的に被害甚大で、九州の地震はかつてない規模の大きさにもかかわらず、目立たなくなってしまった感があります。東日本大震災ではポルトガル在住の日本人も大いにアピールしましたが、4月20日現在のところ日本大使館や日本人会等で特別な動きがないのが少々気になります。ポルトガルでもくまモングッズや熊本の物産が手に入れば、間接的に支援できるのですが…。

以前もブログで取り上げたリスボン大震災は、ポルトガルの人々にとっては歴史の中の出来事であり、世界中で起こる大地震は遠い知らない国の話でしかない、という認識が現実だと思います。しかしながら、大災害を後世に伝えようという先人の意思は地名やモニュメントに残され、ささやかながらも人々に警告を与え続けています。

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窓の右の通りの名前を表すプレートには「地震の階段通り」

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こちらは「地震食堂」

私の住むリスボンのカンポ・デ・オリーク地区にはTerramotos(地震)という不思議な地名があります。高台に位置するこの地区は、1755年のリスボン大震災の被害を免れることができました。当時は人家もまばらな田園地帯で、リスボンの市街をなめ尽くした火事の延焼やテージョ河を襲った津波からも逃れることができたようです。住民は大震災の翌年から、自分たちを救ってくれたキリストに捧げる小さな教会を建立し始め「地震のキリスト礼拝堂」(Ermida de Nosso Senhor dos Terramotos) と名付けました。お堂に通じる階段の道は「地震の階段通り」そのあたりにある居酒屋は「地震の花」という名前で、由来を知らなければ変な名前だと思われるでしょう。
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今は神父さんもいらっしゃらないようです

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教会の壁には地震の義援金を集めるための穴が設けられている

大震災の後、リスボンでは「まさしくカンポ・デ・オリーク」という表現が生まれました。高台のこの地区が地震や津波の直接的な被害から免れた故事にちなみ、絶体絶命の状況がすぐそこまで迫っているが、どうにか切り抜けることができる、危機一髪という意味合いで使われます。

カンポ・デ・オリークの丘からリスボンの重要なモニュメントである、アグアス・リブレス水道橋が延び、アルカンタラ渓谷を跨いでいます。この水道橋が1748年に完成した数年後、大震災が起こります。近くには断層があるのですが、断層から少し離れた場所を土台とし、カンポ・デ・オリークの丘とモンサントの山を支えに、35のアーチの並ぶ、ことに中央の世界最大のアーチは無駄と批判を受けながらも鉄で補強されたこの水道橋は、おそらく震度6か7の激震にも持ち堪え、当時の土木技術の素晴らしさを今に伝えてくれます。
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小川にかかった太鼓橋のある辺りは、現在のカンポリーデ駅

九州の地震で、改めて日本は地震国であり大地震の起きない場所は無いことを思い知らされました。また、災害が一瞬のうちに個人の生命や財産を奪ってしまうという恐怖を、またしても見せつけられました。しかし個々の力は微弱でも、人々の心と力を合わせればいつか再び立ち上がることができると歴史は教えてくれます。そしてそこから得た教訓は必ず後世に伝えなければならない、それが今生きている私たちの責務ではないかと思います。
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エヴォラにも、地震から救われたことを神に感謝して造られた小さな祭壇がメインストリートの建物の壁に

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by caldoverde | 2016-04-20 21:25 | カルチャー | Comments(2)

お見舞い御礼

足首の腓骨を骨折した私の元に、国内外から暖かい支援の手が次々と差し伸べられ、おかげさまでそれほど不自由せずに過ごしています。食生活は普段よりもよほど充実し、運動できないので太るのを警戒しなくてはいけないほどです。お礼を兼ねて、救援物資のごく一部を紹介します。

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ケーキバイキング⁈ おそらく現在リスボン唯一のフレンチペストリー Pâtisserie Salambô のケーキ。

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見たことはあるけど買ったことはなかったアーティチョーク(朝鮮あざみの蕾)、青菜と油揚げの煮浸し(おふくろの味)、さんまの蒲焼(これもおふくろの味)

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山形の玉こんにゃく!

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コラーゲンたっぷりの豚耳、鶏の足、七面鳥のチャーシュー。骨がくっつくのが早くなりそう。

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お手製イカ明太子。ポルトガルでは高級品。

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缶詰、乾物もありがたい。

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ロンドンの代理店から取り寄せた、カナダのニークラッチ。両手が使える杖です。

Anaさん、Moreiaさん、Benfiquistaさん、jojoさん、ちゅんちさん、おっちゃんさん、おまけさん、ガト君のおばさん、お見舞いありがとうございます。他にも多くの方々からご心配や励ましのメッセージを頂きました。重ね重ねお礼を申し上げます。自宅療養中ですが、病気ではないのでカンポ・デ・オリーク見物を兼ねていつでも遊びに来て下さい。皆さんありがとう❣️
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by caldoverde | 2016-03-18 19:03 | 生活 | Comments(1)

女公爵の菓子

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4月25日橋から虹の橋が立ち上った1月5日

突然生クリームが食べたくなる時がある。リスボンには掃いて捨てるほどカフェがあり、また今はあちこちにスターバックスがあるが(コーヒーに山盛りのクリームを盛るのは反対だ)、生クリームを使ったケーキを常備している店は少ない。生クリームだと思ったらバタークリーム、あるいは植物性クリームだったこともある。生クリームは管理が難しいので、暖かくて緩いポルトガルの菓子屋は手を出さないのだろうか。
ケーキの王道イチゴショートなどは、アルメイダという果物屋兼喫茶店にしかない。ロシオ広場のスイサや、近所の「DoceMel(甘い蜜)」というカフェには生クリームを使ったケーキが常に数種類置いてあるのだが、どちらもデザインも技術も何十年も前のもので全く進歩がない感じ。伝統を守っていると言えば確かにそうではあるが。

最近また発作に襲われ、その近所のカフェで立て続けに3回も生クリーム系のお菓子を食べてしまった。これを最後に、もう生クリームはしばらくやめようと思う。こんなものを一気食いした後は…

妾(わらわ)は女公爵であるぞ
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スペインのアルバ女公爵のイメージかな
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ゴヤ作 アルバ女公爵
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2014年に逝去されたアルバ女公爵
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似てるかも

ホットドックのような形のシュー生地に生クリームを挟んだお菓子はドゥシェース(英語でダッチェス、女公爵)と呼ばれる。お店によってはクリームだけだったり、フルーツや鶏卵素麺をトッピングしたりと色々あるが、ここまで飾り立てたものはなかなかないし、ここまで巨大なものも見たことはない。値段もふつうの女公爵の2倍、量はどう見ても3人前だ。これだけのものを一人で食べれば、お腹が壊れるだろうし、もう二度とこのようなものは見たくなくなるだろうと危惧しながら完食した。翌日は別になんともなかった。あの大量の生クリームが身体に吸収されてしまった。それどころか時間が経てばまた挑戦できそうな気がしてきた。いや、当分はあのカフェの前は通らないようにしよう…。

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iPad miniと大きさを比較

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今年の誓いは早くも頓挫

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by caldoverde | 2016-01-11 20:31 | お菓子・カフェ | Comments(12)
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うたた寝すると風邪ひくよ

この秋初めての風邪をひいてしまった。最近は雨が降るかと思うと急に暖かくなるような変化の多い気候で、天気が良くなると油断して西日の当たるソファでうたた寝し、夜に身体を冷やしてこのような結果となる。分かっちゃいるけど、ついやってしまう。

生姜入り紅茶や蜂蜜レモンを飲んだり、味噌ラーメンやカレーなどを食べるが効き目は今ひとつ。やはりタンパク質が不足しているのか。またステーキを食べて風邪を撃退する方法(効果は不明)を試みようかと、近所のレストラン「小鳥の家(カーザ・ドス・パサリーニョス)」で石焼きステーキを食べるつもりで、支度をしていた。すると、前に住んでいたアパートの隣人、ガト君のおばさんから電話が入った。

「カフェのニュースがあるのよ。」一瞬カフェのニュースって何だ?と戸惑ったが、直ぐに、私と彼女が戦いを挑んで、私の方は諦めて撤退した騒音問題の元凶の、前のアパートの下のカフェの事だと思い出した。法的に基準に満たない条件下で無理やり開業して、住民を騒音、振動、悪臭で苦しめた「プラゼーレス・ド・カフェ」のオーナー(仮名:関取)は、自分の身内の総スカンもあって、経営を他の人間(仮名:マヌエル)に委ね、新オーナー、マヌエルから賃貸料を取る形にした。ところがマヌエルは、別のブラジル人(仮名:ネイマール)に店を又貸しした。ネイマールは律儀にマヌエルに家賃を払っていたが、マヌエルは関取に払うべき賃貸料を払っていなかった。関取は怒って店に警察を呼ぶような騒ぎを起こしたそうだ。そんな訳で、店は休業した。ひょっとすると閉店したのかもしれないというめでたいニュースだった。

嬉しくなって祝杯を挙げるべく「小鳥の家」に行った。はじめは肉を食べるつもりだったが、「マグロのステーキ、ミランダ風ソース」というメニューが目に入ったので、どういうものか試してみようと思った。ミランダ風ソースとは、オリーブオイルとビネガーでできたものだそうだ。あまり聞いたことのないソースなので、好奇心も手伝って、石焼きステーキからマグロのステーキに変更した。
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出てきたものは、ポルトガル料理のお約束の、名前通りのもので、それ以上でもそれ以下でもない、まさにマグロのステーキだった。またお約束通り、量はかなりある。「小鳥の家」の周辺には数軒レストランがあるけど、一番はやっているのはこの店だ。それは味もさることながら、量が十二分にあるというのも大きなポイントだと思う。また意外性や流行を追うような所がないのが、安定した顧客をつかんでいる所以だろう。
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マグロの切り身はツナ缶が3つ位取れそうな大きさで、焼き具合は火が十分に通ってバサバサになる手前の、柔らかさのあるミディアム。付け合わせにはステーキにつきもののフライドポテトと、この店のスペシャリティーと言ってもよい青菜の炒め物。問題のソースだが、なんのことはない、単なるオリーブオイルとビネガーである。何か特殊な配合や味付けがあるとも思えない、素材そのものである。それはそれで良いのだが、マグロのステーキとマッチするかというと、他にもっとよく合うソースはあるだろうと思う。肉汁が滴り落ちるようなミランダ牛のステーキなら、さっぱりして良いかもしれないが、マグロなら、やっぱり照焼きか、大根おろしに醤油でしょう。よっぽど次回来るときはマイソース(醤油)を持参し、厨房にも教えてあげようかなと思ったくらい。しかしポルトガルの伝統的な食堂では反則だし。

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度々すみません

などと考えていると、またガト君のおばさんから電話が来た。さっきの話の続きで、関取は家賃収入が途絶えたので、最初に店を開いた時の銀行のローンが払えなくなり、店は差し押さえられたそうだ。誰かが買い取るにしても再開は当分先の事だろうと。関取はアパートの共益費や店の電気工事代や市役所の罰金を払っていなかった。私とガト君のおばさんは、やっぱり自分のした事は自分に返ってくるんだねと話し合った。その話を聞いた後のマグロは美味しくなった。
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by caldoverde | 2015-10-23 09:08 | シーフード | Comments(6)
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先日食べた「引き出し」のちらし寿司

寿司で満腹したいという欲求を、三度目の正直で叶えてくれた「引き出し」で、今度は料理上手で味に厳しいスーパーコメンテーターのMoreiaさんと一緒に夕食をとった。この店では、昼にシェフのおまかせコースが2種類あり、色んなものを楽しめるのだが、夜はアラカルトのみになる。しかし我々食いしん坊の女二人は、そこをなんとかと頼み込んで、ディナーで特別コースを作ってもらった。通された席(と言ってもカウンターしかないが)は魚の並ぶケースの前だった。ひょっとすると日本人にネタの新鮮さを自慢したかったのかもしれない。大トロやサーモンのサクを目の前に、ブラジル人の板さんが刺身や寿司を作るのを見ながら、インターナショナル和食を楽しむこととなった。
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セビッチェの器も凝ってます。

この日のコースは、ワカメとキュウリの酢の物(暑い日に…最高)、サーモンのセビッチェ(ライム果汁の酢の物)、餃子、寿司、刺身で、刺身は魚を選ぶことができる。マグロ、大トロ、サーモン、黒鯛、スズキ、ヒメジ、ヒラメ、そしてどうしても名前が頭に入ってこない白身の魚。種類は多くはないが、エッセンシャルなネタは揃っている。
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餃子と巻き寿司。シャリが光っている
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このマグロの握りは美味しかった!
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刺身はトロを除き好きな魚が選べる

ガラスケースに入っている赤いヒメジに食指がうごくので、1匹お造りにしてもらった。皮をつけたままの刺身は味も姿も上品だ。しかし頭や尻尾、骨の周りについた身が下げられてしまうのがどうにももったいなく、ダメ元で残りを煮るか揚げるかしてくれと板さんに頼んだところ、願いは聞き届けられ、身を食べられたヒメジは今度はあら汁となって骨までしゃぶられる羽目になった。
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ポルトガルで初めて食べたヒメジの刺身
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ホタテの刺身はピリ辛ソース

メニューに無いものをバンバン頼んで会計がどうなるのか不安を感じる頃、隣の客は美味しそうにゴマのアイスクリームを食べている。満腹でも甘いものは別腹、ましてやゴイアバソースのかかった抹茶のチーズケーキもあると聞いた時点で、ダイエットや節約は後日検討する事項に追いやられた。
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国際色豊かなチーズケーキ。意外に調和しています。

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by caldoverde | 2015-06-29 05:47 | インターナショナル料理 | Comments(4)

豚もん屋で一杯

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中央の今にも崩れ落ちそうな小さな建物が会員制クラブ

近所に謎の立ち飲み屋がある。店名を記す看板はなく、何時でも開いていて、所在無さげな親父たちが昼から一杯引っ掛けている。さえない店だが、安いに違いない。ある日そこでグラスのワインを飲もうとしたら、「ここは会員だけだ」と言われ、たまげた。
ボトルのワインを買うまでもなく、ちょっと飲みたいだけの時、家まで数mしか離れていないこの店は、極めて理想的な店なのだが、会員でないとダメなのか。こんなショボい店が一体何の会員専用なのか??

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ところがその変な立ち飲み屋の数10m先に、お洒落なタスカ(居酒屋)がオープンした。名前はPIGMEUという。ピグメウとはポルトガル語でピグミー族だが、分解すると「私の豚」という意味になる。この店名が政治的に正しいかどうか疑問であるが、メニューが豚肉料理だけというのが売りである。レストランを紹介するサイトによると、ポルトガル初の「豚もん屋」(porcaria)である。
ポルトガル語では、お菓子屋はpastelaria、魚屋はpeixaria、文具屋はpapelaria、という風に、名詞にariaをつけると、何々専門店という意味になる言葉が多い。ところが豚のporcoにariaをつけた単語 porcaria は、(豚のような)下らないもの、汚いものを意味する。しかしユーモアのあるオーナーは「豚の店」という解釈を与え、国内初の豚専門店 porcaria と称している。ポルカリア、と人々がいう時は必ず侮蔑や嫌悪の感情が含まれているが、カンポ・デ・オリーク地区に関しては、好意を持って受け止められる言葉になるかも。
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「豚もん屋」は、謎の立ち飲み屋よりも若々しくシンプルで清潔な印象だ。紙のテーブルクロスの模様は可愛いどんぐり模様。そう、イベリコ豚の餌となるどんぐりである。女性一人でも、非会員でもOK。グラスワインは2€から、前菜は3€から。夜小腹が空いた時、ちょっとだけ飲みたい時に丁度良い。
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生ハムとヤギのチーズのサラダ。

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可愛いサイズの豚の頬肉のコロッケ。

この店のメインディシュは、豚肉を挟んだサンドイッチ。数時間低温でじっくり調理したロース肉のスライスや、レイタン(子豚の丸焼き)肉、上等な生ハム等、中身は豚肉がメインだが、一つだけベジタリアン用のものもある。サラダやフライドポテトなどの付け合せと飲み物が付くので、軽い食事にぴったり。

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近所には、おじさん達に人気のニンニクのピリッと効いた美味しい豚サンド(ビファナ)の店があるが、この豚もん屋は、ポルトガルの伝統をしっかり受け継ぎながらも、スマートでヘルシーなメニューとリーズナブルな値段、親しみやすい店づくりで、若者や女性の共感を得られるだろう。



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by caldoverde | 2015-06-12 02:05 | 肉料理 | Comments(7)

寿司@リスボン

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日本酒や日本のビールの並ぶ「引き出し」のカウンター

この週末は人生初めての大贅沢をした。3日間連続で寿司を食べたのだ。私にとって寿司とは年に数回、特別の機会に食べるご馳走だった。しかも実は生魚はあまり好きではなく、子供の頃は卵とかんぴょう巻きで満足していた。ポルトガルで寿司など食べなくとも全然平気だったのだが、金曜日に突然タガが外れた。

まず初日、仕事仲間と「五十」という最近開店した日本食レストランで食事をした。ポルトガルを代表する和食店だった「彩」の元スタッフが始めたお店だそうだ。フロアの女性は上手に日本語を話し、器も盛り付けも上品で、日本の和食店となんら遜色ない。先付け、お造り、握り寿司、焼き物、味噌汁、デザートなど何品かがセットになっているコースが30€、それにかなり良い日本酒や、ヴィーニョ・ヴェルデなどを飲み、細巻きを追加したら、一人あたり60€のお勘定となった。普段私が外食して払う金額の5〜6倍だ。高いだけあってとても美味しく、自分では作れないものだから納得すべきなのに、なんか物足りない。それは大きな皿に美しく盛り付けられた料理の半分はツマであり、握り寿司は3個しかなく、その酢飯の量はほんのわずかという上品すぎるものだったからである。ポルトガルの料理に慣れると、美味さ=量と錯覚するようになる。皿からはみ出るような大きさの肉や魚、メイン以上の量のある付け合わせの芋や野菜。ところが日本食は飾りが多く、それらはお腹を満たしてはくれない葉っぱとか大根の千切りだ。それが証拠にコースが終わった後、仲間たちは巻物を追加注文した。やはり握り3かんでは足りなかったのだ。

翌日の昼はガッツリ寿司が食べたくて、カンポ・デ・オリーク市場の寿司コーナーで寿司をテイクアウトした。以前ここで食べた人が、ここのマグロは悪くないと言っていたのを思い出し、メニューの写真にもマグロの握りがしっかり写っていたので、「シェフのおまかせセット」を選んだ。12.50€。サーモンの刺身を細巻きに変えられないかと交渉したが、拒否された。サーモンの刺身よりも河童巻きの方が嬉しいのだが。家に帰って良く見ると、何と90%以上がサーモン関係で占められていた。不味くはないのだが、しつこいし、最後は飽きてしまった。マグロはカリフォルニア巻の中にほんのちょっぴり入っているだけだった。騙された。
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サーモン好きの人にはたまらないかもしれませんが…


今度はサーモンじゃない寿司をどうしても食べたくなり、日曜の夜カンポ・デ・オリーク地区にできた「引き出し」という居酒屋風の和食屋に行ってみた。大きな一枚板のテーブルカウンターだけの、本当に日本の居酒屋スタイルだ。音楽はわざとらしい演歌やJーPOPや琴じゃなく洋楽、硬い木の椅子でなく、低めの柔らかい革張りなので、結構居心地が良い。座席が少ないので予約が推奨されているが、この日は夜9時を過ぎても客は私一人だった。人気チームのベンフィカの重要な試合があったので、TVのない店は閑古鳥だったわけだ。静かな環境で一人心ゆくまま(サーモン以外の魚の)寿司を食べることができた。注文したのはちらし寿司とキリンビール。サーモンは避けられないが、意外に珍しいネタが入っている。
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マグロから時計回りにサーモン、ヒメジ、ホタテ、イクラ、アジ、タイ、中央はヒラメ

ようやく色んな魚とご飯をどっさり使った寿司を食べ満足した。ちらし寿司20€、ビール2,50€、日本酒5€、合計27,50€という値段もまあまあだ。 細かいことを言えば、海老や卵焼きや海苔など散らすと本物のちらし寿司になるのだが。またお新香でいいから、何かお通しがあったらなあ。
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by caldoverde | 2015-05-18 18:48 | インターナショナル料理 | Comments(12)

近くにあったマデイラ島

マデイラ島に行ったのは、何年前になるだろうか。真冬にもかかわらず25度の暖かさ、極彩色の花や見たこともない果物で賑わう市場、世界名庭100に選ばれた植物園、谷底にある尼僧たちが隠れた村、山の斜面にへばりついた白い家々を見下ろすケーブルカー、スリルあふれるトボガン(籠ぞり)、魅力に溢れた島だ。食べ物、飲み物も独特だ。この島で私は初めてカサガイを食べた。魚ならマグロと太刀魚。肉だって負けていない。月桂樹に刺したバーベキュー。甘いものなら巨大なチェリモヤや可愛いマデイラバナナ、お菓子はどっしりした黒いサトウキビ蜜のケーキに巾着型のケイジャーダ(チーズケーキ)。スモーキーな香りの甘美なマデイラワインに爽やかでパンチの効いたカクテル、ポンシャ。例によって格安ホテルに宿泊し、移動は路線バスというケチケチ旅行だったが、次回はチャーチルの泊まったホテルで優雅なアフタヌーンティーを楽し…まなくてもいいか。周りがスノッブなイギリス人ばかりだったらなんだか場違いだし。だいいち、飛行機でマデイラ島に行かずとも、歩いて5分のところにマデイラ関係の店が3つもあるんだった。

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30年前、リスボンの新名所になったアモレイラス・ショッピングのビルは周りの景色を一変させた。

すでにオープンして30年も経つ老舗のショッピングセンター、アモレイラスには、オ・マデイレンス(マデイラ島民)というレストランがある。フードコートの一角に派手な合掌造りの民家をデザインした入口があり、中に入ると重厚な木のインテリア。値段も少々高めかも。

しかしシックなアモレイラスショッピングから歩いて5分、かつて工場の労働者たちが住んでいた長屋のひしめくカンポ・デ・オリーク通りに、イーリャ・ダ・マデイラ(マデイラ島)という郷土料理店がある。この通りには私の愛するカーザ・ドス・パッサリーニョス(小鳥の家)や、シーフードレストランなど数店の飲食店が集まり、近所の人々で賑わっていて、しかも私の住むアパートと同じ通りである。マデイラ料理だけでなく、普通のポルトガル料理もあり、そちらの方は値段も手頃だ。14、5年前に2度ほど入ったような記憶があるが、その時は特に変わったものがあるとも気付かず、それっきりになっていた。久々に「マデイラ島」に立ち寄ったのは4月3日の聖金曜日。この日は仕事が長引いてまともな食事が取れなかったので、夜は外食することにした。ところがどの店も休みでお気に入りの「小鳥の家」も閉まっていたが、その並びにある「マデイラ島」がたまたま開いていたので、時を経ての再会となった。

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コリコリです

各テーブルには鉄のカギに串焼きの肉を吊るすバーベキュースタンドがある。奥のテーブルの客も長い串から肉の塊を外してもらっている。私も一瞬香ばしい月桂樹に刺した牛肉を頬張ろうかと思ったが、前菜にカサガイ(ラパス)がある。アソーレス諸島に行った時くらいしか食べられないだろうと思っていたカサガイがこんな身近に!数を尋ねると20個ぐらいという。アソーレスでは50個食べた私だが、リスボンではこれでよしとすべきだ。メインは一口大に切った牛肉を煮込んだマデイラ風ビーフにした。歯ごたえのある貝の身や肉もさることながら、貝殻に残されたエキスやシチューの汁をパンやご飯につけるとより美味い。はじめはフォークでカサガイの身だけを取って食べていたが、手で殻を持って口に持って行き汁ごと食べると、貝を余すことなく味わえることがわかった。マナー的にOKかどうかは不明だが。

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ピカディーニョ(つついて食べる一口大の肉料理) ソースが美味。

マデイラのパンは、ボーロ・デ・カコという嵩のあるホットケーキのような形のモチモチしたもので、焼きたてにニンニク入りバターをつけて食べると非常に美味しい。最近これまたアモレイラスショッピングから歩いて5分程度の、やはりカンポ・デ・オリーク地区のフェレイラ・ボルジェス通りに、ボーロ・デ・カコの専門店がオープンした。カコ・オ・オリジナルというファストフード店は、細く裂いた肉やツナのパテを挟んだもの、ヌテラというチョコクリームを挟んだもの、ソーセージやチーズを巻いて棒状にしたものなど、色々なボーロ・デ・カコを提案している。むっちりと食べ応えのあるマデイラ島のパンは本土のポルトガル人を征服できるだろうか?

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by caldoverde | 2015-04-09 03:23 | 話題の店 | Comments(6)
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皆様は2月14日の聖ヴァレンタイン・デーはいかがでしたか?
ポルトガルではこの日を「恋人の日」と呼んでいるので、プレゼントは男性から贈っても女性から贈ってもかまわないのだが、今年は生まれて初めて年下のイケメンからハート型のチョコレートを贈られた。亜麻色の髪、薔薇色の頬の美形の彼の愛に応えたいが、体力がついていかない。彼の若さが眩しい。何しろ8歳だから…
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近所にChocolate, Café & Cultura (チョコレート、カフェ&カルチャー)と称する茶店がオープンした。経営者は2人の男性。多分恋人どうしである。ホットチョコレートや、チョコレートを使ったスイーツを、落ち着いたインテリアと心地よい音楽の流れる環境で楽しんでもらおうという趣向で、地下のサロンでは展覧会や講演会も行われる。なかなかアンビシャスなプロジェクトなのだが、一般的には、個人の趣味や理想を追求したお店はあまり長続きしない。居心地が良いと私のように長っ尻の客が常連になり回転率が落ちる。このカンポ・デ・オリーク地区ではカフェは飽和状態だし、住民は大体行きつけの店を持っている。変わった趣向のお店ができると一度は覗いてみるものの、また元の古巣に戻るのである。
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パッションフルーツのムース。お皿も美しい。

私の好きだった茶店はどれもセンスの良いインテリアで、新聞や雑誌が読め、スイーツもその辺のカフェとは違ったものがあったので、よく通っていたのだが、どこもさっぱり新しいお客さんは来なくて潰れてしまった。不思議である。ポルトガル人はダサくて、何十年も代わり映えしない菓子を並べ、知り合いがいそうなところにしかコーヒーを飲みに行かないのかもしれない。

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野菜とカマンベールチーズのキッシュ、フムスというひよこ豆のペースト。パリざます。

別の通りにはフランス人の旦那さんと旧ソ連何とかスタン(すみません、国名忘れました)人の奥さんのカップルによるフレンチ・ペストリー・ショップ La Patisserie Salambôが出来た。パリパリのパイ菓子や本格的なクロワッサンやバゲットのある小さな店だ。店内には馥郁としたバターの匂いが漂い、私の後に入ったマダムはフランス語で注文し、リスボンに小さなパリが出現したみたいだ。テーブルが4つ程しかないので、ゆっくりコーヒーを飲みながら読書を楽しむ余裕はなく、テイクアウトが主体となる。ここではフランス人が作る本格的なキッシュの他に、ロシア南部の何とかスタンの肉入りパイもスペシャリティだ。繁盛すればもっと客席のある物件に引っ越すべきだ。ヴァレンタイン・デーに恋人たちが仮想パリの小粋なビストロでおしゃれな食事をとりながら愛を語らえるように。
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焼鳥もおしゃれです。

容赦ない甘さの本格的ポルトガル菓子の店 Doc&Mel は開店して2年目だが、斜め向かいに既に長年の顧客を獲得しているカフェがあるので、あまり忙しそうではない。ここには探すと以外と見つからない生クリーム(植物性に非ず)系のケーキがあるので、猛烈に生クリームが食べたくなると行くのだが、普段はあまりお客さんが入っていない。そこそこ人がいるときは、サッカーの試合のある日曜日などで、行きつけの店が閉まっているのでここに来たという雰囲気がありありである。そういうお客はこの店自慢のケーキなどは食べず、ビールばかり注文する。
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いい仕事をしているのだが…
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プリンシペ・レアル地区には本格的なフランス菓子店があったのだが、ポルトガル人には高すぎたのか、残念ながら潰れてしまった。どうもポルトガルで商売を始めようとする人々は、マーケティングが不十分だったり、開店資金だけで店を開いて運転資金は考えていないのではないかと思われる。人口60万の中都市リスボンで生き残るには、既にある繁盛店とそっくり同じものを隣に作って従業員もそっくりな人を雇い、客が間違って入るように誘導した方が良い、と私は思う。
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by caldoverde | 2015-02-18 02:45 | お菓子・カフェ | Comments(10)