風邪にはステーキ
2013年 02月 11日
風邪をひいて仕事を3本キャンセルした。元はといえば全て階下のカフェのせいである。アパートに1昼夜響く低周波音でこの1年半はまともに熟睡できた日はない。対策として、まずソファで本を読んだりDVDを見たりして眠気を催させ、その勢いでベッドに潜り込むのが習慣になった。しかしそのままソファで明け方までトロトロすることもあり、先日ついうたた寝して身体を冷やしてしまい、こんな結果になった。全てはカフェが悪い。今週は珍しく仕事が入っている週で、この先こんな時期がいつ来るか分からない。絶対に休めない、そんな時に限って風邪や花粉症で声が出なくなったりするのである。
風邪による損失は仕事の他に病院代、5-6種類の薬代、ビタミンCや喉飴などの健康食品、風邪に良さそうな食料品代、洟をかむティッシュ代、湯たんぽの水代、沸かす電気代など多岐にわたる。なんともない時には不要な出費ばかりだ。
早く治さなければと、あらゆる民間療法をネットで調べて試しても魔法のような効果を持つものはない。
ひとつだけ気になりながらまだ試していなかった方法を今日は実行してみようと思いたち、雪だるまの様に着ぶくれして、家から歩いてすぐのステーキ専門店に出かけた。風邪をひいたら牛肉という情報(ガセネタ?)に従って。
その名もRei dos Bifes(ステーキの王様)というレストランは日曜日も営業していて、赤いクロスに赤い革張り(人口皮革だが)地域の店にしては高級感のある内装である。
ステーキはソースと肉の切り方によって多様な種類がある。私は風邪を治すためにニンニクをたっぷり使った「ア・ポルトゲーザ(ポルトガル風)」を選んだ。他にもコーヒーソースやチーズソース、三種の胡椒ソースなどがあり、どれも美味しそうだ。メニューにはそれぞれの味付けについて2種類の値段がついている。安いのはVazia(薄切り)高いのはLombo(厚切り)で5ユーロの差がある。ポルトガルのビーフは赤身が主で、加熱しすぎるととゴムの様に硬くなるので、厚みのある肉をレアかミディアムで焼くのが一番美味しい。当然ロンボを注文した。
粒のニンニクを山と盛り、なめらかなソースのかかったステーキは、安食堂のてんこ盛りに慣れた私には一瞬こじんまりと見えた。しかしナイフを入れるとスッと切れる感触、薔薇色の切り口、口に入れて噛んだ柔らかな歯ごたえは、やはり専門店として良質の素材を使っているのだろうと納得させるものがある。昔肉を食べなかった私は妹に肉のどんなところが美味いのか尋ねたところ、「歯ごたえだ」と答えた。なるほどその通りである。
もの足りない場合は目玉焼きやライスを追加できる。ポテトやライスをソースにからめて食べると結構お腹が膨らむ。初めは小さいと思ったステーキも6分目ほど食べると次第に満腹感がやってきた。
デザートはラズベリーのムース。ラズベリーの甘い香りと種のプチプチ感を生かした珍しいスイーツだ。これに生のラズベリーやミントの葉っぱを飾るなど、見た目に何か一工夫あるともっと高級感が出て味も違ってくると思う。
鼻が効かない状態で食べて美味しく感じるなら、健康な時に食べるともっともっと旨いに違いない。しかし15ユーロのステーキなど、病気や目出度い事がある等、特殊な機会にしか食べられない。今回はたまたま風邪と私の誕生日が重なったのである。いや、常日頃ステーキを食べていれば風邪に負けない医者いらずの体質になれるのか?少なくともプラシーボ効果はありそうだ。
でも、背にヒレは代えられないお味ですなwww
私はティンパナで青菜のニンニク炒めをおごってもらいました、翌日まで臭っていますwww
快楽との闘争はまだ続いていたのですね?インフルエンザやノロウイルスではないのですね?お大事にして下さい。
「快楽」との戦いは詰めに入っています。やっと建築部門の役人と連絡が取れて、カフェは違法だとお墨付き?を貰いました。
ひどい風邪にかかってないわ。
確かに、牛タタキなどレア系のものが好きですが。
着る毛布も買ったらいかが?