リスボン本の市
2014年 06月 09日

毎年ジャカランダの花の咲く季節には、エドゥアルド7世公園でフェイラ・ド・リブロ(本の市)が催される。通常の値段より10%から時には60%引きで新刊書や古書が手に入る。所得に対して本の値段の高いポルトガルでは、年に一度のまとめ買いのチャンス。ポルトガルの有名書店や大・中・小・零細の出版社がリスボン一の眺望を誇る公園に店舗を出し、一押しの本を「本日の本」として大幅な値引きをして売る。お目当ての本がたまたま「本日の本」ならラッキーだ。もちろんそれ以外にも掘り出し物はわんさかあるし、週末には著者のサイン会や公開インタビューなどの催し物も盛りだくさんだ。

長引く不況のせいか、今年はいつもより出店している版元が少ないような印象を受けた。全国に支店がありベストセラーを連発する老舗の書店や、学校で使うテキストや辞書など安定した顧客を持つ大きな出版社のコーナーはかなり充実しているが、去年まであった(ような気がする)小さな出版社がだいぶ少なくなったと思う。淘汰されてしまったのだろうか、それともポルトガル人の余暇は読書からスマホになってしまったのだろうか?

それでも変わらぬ賑わいを維持しているのは、従来出版社の出店があったところに食物屋が入っているせいであろう。ちょっと前までこういったイベントの屋台といえば、毒々しいジャムの入ったチューロスとか綿飴とかポップコーンなどありきたりのものばかりだったのに、いつの間にか小洒落たものになっている。ポルトワインとアゼイタンチーズのテイスティングやら、銘柄牛のハンバーガーやら、アイスクリームコーン形のパイにチーズやハムを詰めたスナックやら、初めて見る屋台が結構ある。ビファナやチョリソパンなどポルトガルのトラディショナルなファストフードにも国民的詩人の名を付けて文化の香り高いものにしている。いや、今年の「本の市」はあの新刊書のインクの匂いも古本のかび臭い匂いも圧倒して焼肉の匂いが充満している!

毎年覗くのはアソーレス諸島の出版物を専門に扱う店だ。リスボンではなかなか見つからない、しかしアソーレスに行ってもどこで売っているのかわからない、多分島の空港の土産物屋にちょっとだけ置いてあるアソーレス関係の本がここでいっぺんに見られるのだ。各島ごとの、あるいはダイビング、トレッキング、バードウオッチングなど目的別のガイドブックが揃い、アソーレス出身の作家や、諸島独特の建築物や民謡で使う楽器についての本など、かなりオタッキーなものばかりで、アソーレス大好きの私には、どれを買おうか迷いに迷う場所である。字ばかりの本はどうせ催眠作用しかないので、写真入りの薄い本を3冊買った。今年はアソーレスに行こうか行くまいか…


私もね、食べる屋台の多さに驚きましたよ。おかげで好きなFrozz(フルーツ&フローズンヨーグルト)の大カップを2回も食べてしまいました。ってかさ、豚サンドを食べたべとべとの手で、本をいじられてもいいのか?と思ってしもた。王制擁護の本屋と共産党の本屋が並んでいたのが可笑しかったわ。
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クルミケーキもかなりベトベトするもので、手を洗う場所を探しても、すぐに見つからないんですね。あの広い公園のどこにトイレがあるのか未だに知りません。以前は本の市でトイレに行きたくなって何も買わずに帰った事もありました。
ありましたよ!ずっと上のほうの左端に2個の簡易トイレを発見しました。簡易トイレ内部で手が洗えるのかわかりませんがww
本屋に行くとトイレをもよおすとよく聞くけど、食欲も!? 本屋と軽食が一緒の店この頃見ますね。
ポルトガルにまだAmazonはないけど、便利な一方で中小の企業を潰してしまいますね。一度すごい検索システムを持ったジュンク堂のようなポルトガル資本の本屋ができたことがありましたが、1年で潰れました。最近カンポ・デ・オリークのクオリティの高い書店も閉店…ベストセラーはスーパーでも売ってますので。生き残るのは難しい。まだポルトガル語の電子本は普及していないので、紙の本があるうちに買っておかないと…
仙台の七夕が必ず雨に当たるように、「リスボン本の市」は猛暑に当たります。今日は40度超えていました。なんか熱いと思った。
リスボンで飛行機が欠航のため、ブラジルに行けず、昨日のサッカーの試合の中継ができなかったとテレビキャスターがぼやいていた。何があったんでしょ?
ポルトガルはドイツに完敗…行かなくても良かったんですよ、そのキャスター。
by caldoverde
| 2014-06-09 01:56
| 動植物
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