ダンワインとベイラ料理
2015年 03月 11日
数年前訪れたベイラ地方のファームレストランで食べたプリプリのタコやラムチョップ、ヤギのローストが忘れられず、リスボンでもあのようなものが食べられる店があったら良いのになと思っていたら、割と近所にベイラ地方のレストランができたというので、よくコメントを寄せてくれるちゅんちさんとjojoさんとの3人で行ってみた。
ネラスという町のBem Haja(ベン・アジャ)という店がミシュランで紹介され評判となり、リスボンにも支店を出したのだそうだ。
ミシュランの店(の支店)での食事は年に一度あるかないかの稀な機会なのに、家の近くなものだから、つい無印良品で買ったパーカーを引っ掛けてきてしまった。お店のある通りは全くシックでもオシャレでもないのだが、後から入った客の服装を見ると、上品でお金持ちそうな人々ばかりだった。値段も私が普段行くような大衆食堂の倍くらいである。
日本の覆面審査員3人が3種類の料理を注文し、それぞれ味見をした。私が頼んだのはタコのてんぷらミガス添え。タコはとても柔らかくジューシーだった。しかしてんこ盛りのポルトガル式盛り付けを見慣れた私には、タコは薄く小さく上品すぎるように感じた。だって18€だよ!
ちゅんちさんは脂肪の少ない牛ヒレ肉のグリルキノコリゾット添えを選んだ。こんがりと焼いた肉にはタタキのように切れ込みが入れられて赤身がのぞく。おろしポン酢が合いそう。キノコのリゾットは可愛い三脚鍋でサーブされ、いい香りをあたりに漂わせる。できれば3人分持ってきて欲しかった。日本人にはやっぱりご飯だね。
jojoさんは牛の骨つき肉ステーキ、ファリニェイラ入りアソルダ添えを注文。タコとは反対に、見ただけで満腹しそうなほど巨大、しかも脂肪の多い部位でボリューム満点。付け合わせのアソルダも結構ズシンとくるものである。タバスコのようなピリピリソースが添えられていたが、jojoさんは市販のピリピリソースは料理の味を殺してしまうと不満。ミシュランに載ったからには、ソースはスーパーで売っているものではなく自家製を使うべきだと。
デザートは5€でビュッフェ形式。甘いものは別腹のポルトガル人にとっては大きな喜び。しかし私達日本人にはここまで行き着くことは困難で、すっ飛ばしてコーヒーに。
ワインはフルーティな酸味のある2012年のものとスモーキーな香りの2011年物を選んだ。軽く甘いアレンテージョワイン、重厚で渋いドウロワインと比較してダンワインはバランスの取れた真面目な感じだろうか。このお店はダンワインのリストが充実していて、ほとんど知らない銘柄ばかり。檀一雄の愛したダンワインをリスボンで味わいたいならこのベン・アジャに行くと良い。
気になるお勘定は、3人でワイン2本、水、前菜のチーズ、料理3品、コーヒーで、計80€弱、一人当たり26€也。フランスや日本のミシュランのレストランなら1人80€でも足りないだろう。美味しいものを安く食べられるポルトガルは良い国だ。ドレスコードもうるさくないけど、次回は無印のパーカーでないものを着て行こう。
だって半切れで2ユーロだよ!
私が貧乏臭いの・・?
というか、貧乏なの・・?(はい!)
でも、ワインは珍しくてオモシロ美味しかったし、
いつかまた行きましょう。
一品の値段の割りに合計は思ったよりは高くないと思いましたが、チーズは高いわな。
私も今度は20ユーロ以上の値段のする服で行こうかしら。
チーズのかかったステーキみたいなものもありましたね。それも美味しそう。
ところで、その写真では、お肉の大きさがまだ伝わらないと思うの。
前菜にCanja、メインはバカリャウかチキン、デザート・ビュッフェ飲み物で10ユーロでした。