ポルトガルの食べ物、生活、観光情報


by caldoverde
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近くにあったマデイラ島

マデイラ島に行ったのは、何年前になるだろうか。真冬にもかかわらず25度の暖かさ、極彩色の花や見たこともない果物で賑わう市場、世界名庭100に選ばれた植物園、谷底にある尼僧たちが隠れた村、山の斜面にへばりついた白い家々を見下ろすケーブルカー、スリルあふれるトボガン(籠ぞり)、魅力に溢れた島だ。食べ物、飲み物も独特だ。この島で私は初めてカサガイを食べた。魚ならマグロと太刀魚。肉だって負けていない。月桂樹に刺したバーベキュー。甘いものなら巨大なチェリモヤや可愛いマデイラバナナ、お菓子はどっしりした黒いサトウキビ蜜のケーキに巾着型のケイジャーダ(チーズケーキ)。スモーキーな香りの甘美なマデイラワインに爽やかでパンチの効いたカクテル、ポンシャ。例によって格安ホテルに宿泊し、移動は路線バスというケチケチ旅行だったが、次回はチャーチルの泊まったホテルで優雅なアフタヌーンティーを楽し…まなくてもいいか。周りがスノッブなイギリス人ばかりだったらなんだか場違いだし。だいいち、飛行機でマデイラ島に行かずとも、歩いて5分のところにマデイラ関係の店が3つもあるんだった。

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30年前、リスボンの新名所になったアモレイラス・ショッピングのビルは周りの景色を一変させた。

すでにオープンして30年も経つ老舗のショッピングセンター、アモレイラスには、オ・マデイレンス(マデイラ島民)というレストランがある。フードコートの一角に派手な合掌造りの民家をデザインした入口があり、中に入ると重厚な木のインテリア。値段も少々高めかも。

しかしシックなアモレイラスショッピングから歩いて5分、かつて工場の労働者たちが住んでいた長屋のひしめくカンポ・デ・オリーク通りに、イーリャ・ダ・マデイラ(マデイラ島)という郷土料理店がある。この通りには私の愛するカーザ・ドス・パッサリーニョス(小鳥の家)や、シーフードレストランなど数店の飲食店が集まり、近所の人々で賑わっていて、しかも私の住むアパートと同じ通りである。マデイラ料理だけでなく、普通のポルトガル料理もあり、そちらの方は値段も手頃だ。14、5年前に2度ほど入ったような記憶があるが、その時は特に変わったものがあるとも気付かず、それっきりになっていた。久々に「マデイラ島」に立ち寄ったのは4月3日の聖金曜日。この日は仕事が長引いてまともな食事が取れなかったので、夜は外食することにした。ところがどの店も休みでお気に入りの「小鳥の家」も閉まっていたが、その並びにある「マデイラ島」がたまたま開いていたので、時を経ての再会となった。

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コリコリです

各テーブルには鉄のカギに串焼きの肉を吊るすバーベキュースタンドがある。奥のテーブルの客も長い串から肉の塊を外してもらっている。私も一瞬香ばしい月桂樹に刺した牛肉を頬張ろうかと思ったが、前菜にカサガイ(ラパス)がある。アソーレス諸島に行った時くらいしか食べられないだろうと思っていたカサガイがこんな身近に!数を尋ねると20個ぐらいという。アソーレスでは50個食べた私だが、リスボンではこれでよしとすべきだ。メインは一口大に切った牛肉を煮込んだマデイラ風ビーフにした。歯ごたえのある貝の身や肉もさることながら、貝殻に残されたエキスやシチューの汁をパンやご飯につけるとより美味い。はじめはフォークでカサガイの身だけを取って食べていたが、手で殻を持って口に持って行き汁ごと食べると、貝を余すことなく味わえることがわかった。マナー的にOKかどうかは不明だが。

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ピカディーニョ(つついて食べる一口大の肉料理) ソースが美味。

マデイラのパンは、ボーロ・デ・カコという嵩のあるホットケーキのような形のモチモチしたもので、焼きたてにニンニク入りバターをつけて食べると非常に美味しい。最近これまたアモレイラスショッピングから歩いて5分程度の、やはりカンポ・デ・オリーク地区のフェレイラ・ボルジェス通りに、ボーロ・デ・カコの専門店がオープンした。カコ・オ・オリジナルというファストフード店は、細く裂いた肉やツナのパテを挟んだもの、ヌテラというチョコクリームを挟んだもの、ソーセージやチーズを巻いて棒状にしたものなど、色々なボーロ・デ・カコを提案している。むっちりと食べ応えのあるマデイラ島のパンは本土のポルトガル人を征服できるだろうか?

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Commented by Ovosmoles at 2015-04-09 05:06 x
最近ボーロ・デ・カコは大流行よね。一度金通りのマデイラ風カフェ(Santa Justa近く)で小腹が空いてボーロ・デ・カコの肉サンドとBrisaを頼んですごく高くつきました。
C.OuriqueのIlha da Madeiraは行きつけの店で、もう何十回も行ってます。安くておいしい! 最近改装してこぎれいになりましたね。あの店ではみんなよく石焼ステーキ頼んでるけど、私は串焼き、そしてmillho fritoが好きなので頼みます。もちろんパンの代わりにボーロ・デ・カコ。
あのお店はマデイラ料理以外もArroz de Patoとか、何でも安くておいしい、と思います。
Commented by caldoverde at 2015-04-09 06:46
サンタジュスタ近くのマデイラカフェで昼からポンシャを飲んだら、焼酎ベースのカクテルなので結構ききました。
昔近所の「マデイラ島」に行った時は、なんかいけてない大衆食堂風だったので、足が遠のいていましたが、実は有名だったのね。その時食べたのは確かコジード・ア・ポルトゲーザでした。マデイラのコジードって違うんでしょうか?
Commented by pato at 2015-04-11 04:40 x
「マデイラ島」は元々中華レストランだったとOvosMolesさんに聞いた気がします。
だからか?!回る円テーブルがあるんじゃないのかな。
ナゾな壁のペイントとかもその頃の名残なのかも?
Commented by caldoverde at 2015-04-11 05:44
回転テーブルはありませんが、壁にマデイラ島の地図がペイントされています。
Commented by Moreia at 2015-04-22 05:48 x
ラパスを最後に食べたのは家で。最近、魚屋に出るようになりましたよね。マデイラの生物学者は絶滅寸前だって言ってたのにww仕事で行ってた頃はボーロ・デ・カコが珍しくて、フンシャルの市場で買って帰ったっけ。今はこれでプレゴを作るのが流行してるね。
Commented by caldoverde at 2015-04-22 10:04
私もアソーレスで50個一気食いしながら、ふと乱獲されてないだろうか?と気になった。日本では天然記念物だし。せめて出されたものは残さず食べるようにしています。
by caldoverde | 2015-04-09 03:23 | 話題の店 | Comments(6)