引き出しから出てきたもの
2015年 06月 29日
寿司で満腹したいという欲求を、三度目の正直で叶えてくれた「引き出し」で、今度は料理上手で味に厳しいスーパーコメンテーターのMoreiaさんと一緒に夕食をとった。この店では、昼にシェフのおまかせコースが2種類あり、色んなものを楽しめるのだが、夜はアラカルトのみになる。しかし我々食いしん坊の女二人は、そこをなんとかと頼み込んで、ディナーで特別コースを作ってもらった。通された席(と言ってもカウンターしかないが)は魚の並ぶケースの前だった。ひょっとすると日本人にネタの新鮮さを自慢したかったのかもしれない。大トロやサーモンのサクを目の前に、ブラジル人の板さんが刺身や寿司を作るのを見ながら、インターナショナル和食を楽しむこととなった。
この日のコースは、ワカメとキュウリの酢の物(暑い日に…最高)、サーモンのセビッチェ(ライム果汁の酢の物)、餃子、寿司、刺身で、刺身は魚を選ぶことができる。マグロ、大トロ、サーモン、黒鯛、スズキ、ヒメジ、ヒラメ、そしてどうしても名前が頭に入ってこない白身の魚。種類は多くはないが、エッセンシャルなネタは揃っている。
ガラスケースに入っている赤いヒメジに食指がうごくので、1匹お造りにしてもらった。皮をつけたままの刺身は味も姿も上品だ。しかし頭や尻尾、骨の周りについた身が下げられてしまうのがどうにももったいなく、ダメ元で残りを煮るか揚げるかしてくれと板さんに頼んだところ、願いは聞き届けられ、身を食べられたヒメジは今度はあら汁となって骨までしゃぶられる羽目になった。
メニューに無いものをバンバン頼んで会計がどうなるのか不安を感じる頃、隣の客は美味しそうにゴマのアイスクリームを食べている。満腹でも甘いものは別腹、ましてやゴイアバソースのかかった抹茶のチーズケーキもあると聞いた時点で、ダイエットや節約は後日検討する事項に追いやられた。
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