阿蘇列島旅日記 グラシオーザ島再び3 牛の島
2015年 07月 12日

3日間だけの島の滞在もあっという間に最終日。初日にレストランで会った91歳の老紳士の家を訪ねた。島の名家に生まれ、コインブラ大学で学び本土のポルトガル銀行に勤めた後、故郷で余生を過ごすレオポルドさんは、自宅に人を招待し、自分が所有している本などを見せて島の話をするのを楽しみとしている。広い屋敷にはアボカドの果樹園があり、他の島にも売っているそうだ。この島の人は甘くない果物は好きじゃないのであまり売れないが、品質は上々との事。食べ方を紹介し、グラシオーザのアボカドだというシールを貼るとか、工夫すれば売れると思うが…

昔はロバの島だったグラシオーザ島は他のアソーレス諸島の島々同様、牛の島になった。グラシオーザ島のチーズは淡黄色のセミハードタイプで、シャープなサン・ジョルジェのチーズに比べ、まろやかで食べやすい。リスボンのデパートでも手に入れる事ができるが、やはりデパートのお値段である。サン・ジョルジェ島の工場でチーズを買ったらあまりにも安かったので、グラシオーザの工場直営店にも立ち寄りたかったが、残念ながら時間がなかった。次回は買いに行くぞ。

乳牛だけでなく、肉牛もたくさん飼育されており、ロバ牧場のそばでも美味しそうな赤牛の群れを見た。グラシオーザ島の最終日は地元の牛のステーキと決めた。
タクシーを呼び、以前タコを食べた事のある「キンタ・ダス・グロッタス」というレストランに行ってくれるよう頼んだ。その運転手はかつて私にそのお店を推薦した当人なのだが、彼によると最近経営者が代わったという。昨日会ったロバ牧場のフランコさんも夜にここで食事会があると話していたので、それほど内容は変わっていないと考えたいが…

ニンニクと赤ピーマンがアソーレス風
飲み物はグラスワインの赤を頼んだ。色が薄く酸っぱくていかにも自家製、密造酒という感じだが、グラシオーザ島の赤ワインは生産量が非常に少ないので味はともかく珍しいものだ。
タクシーを呼び、以前タコを食べた事のある「キンタ・ダス・グロッタス」というレストランに行ってくれるよう頼んだ。その運転手はかつて私にそのお店を推薦した当人なのだが、彼によると最近経営者が代わったという。昨日会ったロバ牧場のフランコさんも夜にここで食事会があると話していたので、それほど内容は変わっていないと考えたいが…

飲み物はグラスワインの赤を頼んだ。色が薄く酸っぱくていかにも自家製、密造酒という感じだが、グラシオーザ島の赤ワインは生産量が非常に少ないので味はともかく珍しいものだ。
前菜は揚げたチーズとメロンのジャム。熱々の揚げたてから少々時間が経っていたが…美味いじゃありませんか!

メインのステーキは、ミディアムの焼き加減を頼んだ。ポルトガルの牛肉は、赤身なので生焼けの方が柔らかくて美味しいのだ。ところが来たものは、しっかり中まで火が通っていて、噛みごたえ満点のウェルダン。肉自体は悪くないと思うが、私の欲しいのはこれではない。わざわざタクシーで来たのに。ワインが空になったので、お代わりを頼むついでに、肉が焼きすぎて硬いと文句を言った。焼きが甘ければ、焼き直しを頼めるが、焼き過ぎは元に戻せないので、言うだけ言ってみた。そうしたら、さっきの不味い自家製ワインよりいくらかましなものが来て(市販のワイン)、給仕の女の子が別の肉が欲しいかと聞くので、クレーマーになるのは嫌だったが、別の肉を頼んだ。今度はちゃんと肉汁の滴るミディアムの状態で、より柔らかくデリケートな味となった。もっと欲を言えば、 肉の嵩が厚かったらなあ。そうすれば外側はこんがりで中も熱いけど生焼け、という理想的な状態になると思うのだが。

その事をタクシーの運転手に言うと、アソーレスの人はしっかり焼いた、硬い肉を好むだそうだ。最初の肉はここではミディアムだったのか…クレーマーになってしまった。

以前来た時は、デザートを省略して店を出る際に、ガラスケースに並べられた甘い物を目にして激しく後悔したので、今度は絶対コテコテのプリンを食べるんだ!と決意していた。残念ながら私の記憶にあったあのプリンらしきものはメニューには無かったが、給仕の女の子が推すパッションフルーツのババロアは悪くは無かった。

3年前にグラシオーザに来た事がある、と島民に言うと、全く同じでしょうと言われる。確かに見かけは変わっていないものの、このレストランや、カラパッショ温泉のように微妙に変わっているものもある。フランコさんのように、変えようと頑張っている人もいる。大事なのは島の価値を島の人たちがもっと認める事ではないだろうか。補助金頼りの酪農や、夏の観光収入だけでなく、島にはもっとポテンシャルがあると思う。昔はこの小さな島にピアノを所有していた家庭が驚くほどあり、音楽が非常に盛んだった。今もグラシオーザ島のカーニバルは他島から見に来る人々もいる程だという。インターネットの普及によって世界中のあらゆる情報が入る時代だが、発信する人がいなくては、知られないままだ。でも無理しない、頑張らないところが、安らぎを与えてくれる、それがグラシオーザ島の大きな魅力と言える。貧しい島から変わって欲しいが、素朴な島から変わって欲しくもない。また数年後訪ねてみようか。

あ、色はうちで作るワインとそっくり。やっぱり自家製だと酸っぱくなるものなのか。もっとうまく作れるんじゃないかといつも思うんだけど。で、おじいさんはご飯には招待してくれなかったんですね。
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おじいさんの家族が帰省中で、町で娘家族と昼食の予定が入っていました。会った日にもっと早くレストランに入っていれば良かったね。
by caldoverde
| 2015-07-12 22:39
| ポルトガルの旅
|
Comments(2)


