ポルトガルの食べ物、生活、観光情報


by caldoverde
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31

ポルトガルの黒ダイヤ

a0103335_04073759.jpg

トリュフと一緒にお見舞いに頂いた野生のアスパラガス

骨折して外出がままならない2016年の3月は、18年のポルトガル生活を通じて最も来客を受け入れた月になりそうだ。お見舞に差し入れられた食糧は治った後も当分しのげそうな程で、ありがたい限り。しかも今の時期にしか手に入らない珍しいものまで頂いた。世界三大珍味の一つのトリュフを持ってきてくれたBさん、これからは必ず試合を応援します(心の中で)
a0103335_04073800.jpg


Bさんの旦那様の地元リバテージョ地方のある村がトリュフの産地で、春にトリュフ市が開かれ、ご夫妻は毎年山ほど買ってきては飽きるほど(!)堪能している。昔は誰でも採れたのに、今ではプロの採集者がごっそり採ってリスボンの高級レストランに卸すのだそうだ。トリュフはポルトガルでは地元民と一部のスノッブな人達だけの秘密の喜び。アレンテージョ地方ではトリュフを「アレグリア(喜び)と呼ぶ。貧しい農民たちが土の中から宝物を見つけた時の反応を表す呼び名だ。

a0103335_04073964.jpg

土を洗い流した状態。高級品はブラシで一粒残らず土を取り払うそうだ。

土の付いたトリュフは、小ぶりの里芋か新じゃが芋位の大きさで、普通のキノコに比べて重みと密度を感じる。インターネットで得た情報によれば、トリュフは香りが素晴らしいそうだが、嗅覚の弱い私が鼻を近づけてみても、微かな土のような匂いしかしない。しかしこの土の香りこそがトリュフの芳香を構成する重要な要素ではないのだろうか。だったらある程度土を残しておく位が良いのかな?と考えたが、実は表面の凸凹には土が入り込んでいるので、もったいないようだが、やはり薄く皮をむいて、穴に詰まった土はナイフの先などできれいに取ったほうが良い。そうしないと砂粒がジャリジャリと歯に当たる。

a0103335_04073924.jpg


薄く輪切りにしてみると、淡いピンクがかった断面にうっすらと白い模様が見える。まるでイベリコ豚の霜降り肉のような色柄だ。半分程輪切りにして、残りはみじん切りにした。フライパンにバターとオリーブオイルを半々にして熱しトリュフを炒め、そこに溶き卵を投入しオムレツを作った。卵2個に対しトリュフ1個というのは、結構贅沢な割合ではないだろうか。

a0103335_04074055.jpg

見かけはアレですが、美味しいです

芋のような外観だったトリュフはやはりキノコらしいシャキシャキした質感で、炒めるとマッシュルームに野性味を増したような香りが楽しめる。出来上がった料理に蓋をする必要がある程には香りは強くない。頂いたトリュフは希少で高価な白トリュフではなく、時に大量に採れるポピュラーな種類。それでもリスボンのスーパーで見ることはまずないので、たまたまこの時期に怪我をしたという偶然も重なって口にすることのできた珍味である。こんなことになって今年はトマールにシレルカを食べに行くのは叶わないかなと思っていたが、意外な形で別のキノコを賞味することができた。明日はリゾットにしようかパスタにしようか。

a0103335_04074154.jpg

頂いたアスパラガスを加えてパスタとリゾットを作ってみた。手前味噌ですが激うま。
a0103335_04074266.jpg


Bさんはトリュフを丸ごと肉や野菜と一緒に煮込むと美味しいよと教えてくれた。他の食材を制圧するほど強烈な香りを持たないポルトガルのトリュフは、逆に肉や野菜の旨味を吸収しつつ、歯切れの良さとかすかな春の味を楽しませてくれる。その気取りのない佇まいには世界三大珍味としての高慢さはない。謙虚というかもったいないというか、ポルトガルは実は色んな分野で埋もれた宝石(人材や資源、自然など)を保有している国だ。埋もれた宝石が乱獲され絶滅したり海外に流出したり値段が高騰しないことを切に望むばかりである。
a0103335_04074258.jpg

トリュフを加えたポルトガルのビーフシチュー、ジャルディネイラ(庭師の意)
[PR]
Commented by pato at 2016-04-05 09:08 x
祝・脱ギブスです。
前世紀末に私もそのアスパラを買ったことがあるけど、
なんだか、カーネーションかカスミソウの茎を食べるとこんなかな?と言う感じでした。
実際に食べた事はないけど、花を飾る趣味があって水切りの時に切るのと手ごたえが似ていたのだ。
アタリ・ハズレがあるのかもね?
Commented by caldoverde at 2016-04-05 22:06
リスボンのスーパーでは野菜や魚にあまり季節感が感じられませんが、田舎では土地のもの、季節のものが案外豊富です。キノコやアスパラガスがそうですね。ガイドブックにはまず載っていません。
Commented by おっちゃん at 2016-04-06 04:17 x
昔、実家の庭にアスパラありました。芽を食べる物ですよね。ほっとくと、コスモスかカスミソウのような枝分かれがして、赤い実がなった覚えがあります。骨折から1ヶ月、長かったでしょうね?がんばれ!!
Commented by caldoverde at 2016-04-06 06:48
私の実家にもありました。最初は指ほどに太いんですが、2年目、3年目になるとだんだん細くなって、観賞用?になるんですよね。ギプスを取った足はサリーちゃん足状態でパンパンで痛いです。少しづつ2本松葉杖で歩く練習しています。
by caldoverde | 2016-03-27 03:37 | 野菜・果物・キノコ | Comments(4)