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ポルトガルの食べ物、生活、観光情報


by caldoverde
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バカリャウの王様

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バカリャウの一番の友達はオリーブオイル

友達が仕事でリスボンに来た。いつもたくさんのお土産を持って来てくれるので、ご馳走することにした。タラかロブスターか選んでもらった。ロブスターと言われたらどうしようと内心ドキドキしていたが、海老は苦手という事でホッとした。先日友人にご馳走するからと大見得を切ってロブスターを頼んだら、お勘定が100€超えていた。(涙が)見えないようにカードで支払った。でもあんな美味しいものを食べたのは久しぶりだった。

ロブスターに負けない美味いタラ料理をと、リスボンのタラ料理専門店別名バカリャウの王様こと「ラウレンティーナ」にご招待した。メニューの最初のページはタラ料理で埋まっている。タラの身を一口大にほぐしたもの、かき揚げ、タラとジャガイモの卵とじ(バカリャウ・ア・ブラス)、ほうれん草とグラタンにしたもの、リゾット、大きな切り身を焼いたもの、茹でたもの、魅惑のタラ料理が10種類ほど並んでいる。友達はタラの身を一口大にほぐしたものにパン粉をのせて焼いたもの(バカリャウ・コン・ブロア)、私はこの店のスペシャリティというベイラ風タラの菜っ葉煮とでも訳す料理(コウバーダ・デ・バカリャウ)を頼んだ。

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香ばしい黄金色のブロアというトウモロコシパンの粉はカリッと歯に心地よく、白いツルッとしたタラの身を柔らかい青菜が受け止め、ジャガイモやソースが優しいハーモニーを奏でる、ケーキのように繊細優美なタラ料理、バカリャウ・コン・ブロア。

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一方赤土の土鍋に入ってやって来たタラの菜っ葉煮は、田舎料理らしく無骨で豪快だ。鍋いっぱいに敷き詰めた青菜の上にどーんとのせたタラの切り身、青菜の下には丸ごとのジャガイモ。こんがり揚げたニンニクスライス。菜っ葉をすくえばエメラルド色のオリーブオイルが滴り落ちる。
青菜はとても柔らかくてアクもなく、ニンニクとタラとオリーブオイルの旨みが絡んでとても美味しい。

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デザートはラズベリーのミルフィーユ

昔は庶民の食べ物だったタラは、今は100%輸入品の高級食材である。料理の材料の中でタラの割合が多ければ多いほど、切り身が厚ければ厚いほど、値段は高くなる。バカリャウ・ア・ブラス、バカリャウ・コン・ナタ、バカリャウ・ア・ゴメス・デ・サー、パスティス・デ・バカリャウ(タラコロッケ)などは、主原料はジャガイモなのだが、タラの風味とテクスチャーはそれぞれの料理に消し難い印象を与える。大した量を使わなくとも他の材料をタラ味にしてしまう干し鱈(バカリャウ)は偉大だ。

私もポルトガル人に負けないくらいタラが好きだが、嫌いな点は、時々骨が隠れている事と身が歯に挟まりやすい事だ。最近差し歯を入れていた前歯の歯根が折れてしまい、抜歯してインプラントを入れなくてはならなくなった。歯を抜いたところに仮歯を嵌めていたのだが、気をつけて食べていたつもりだったが、タラの小骨をガチッと噛んでしまい、仮歯が外れてしまった。更に悪いことに、歯医者に応急処置に行く前にきれいにしようと歯を磨いたら、かろうじて引っかかっていた仮歯がポロっと取れて、洗面台にコン、と落ちて消えてしまった。多分排水口に入ってしまったのだ。数ヶ月後に2千ユーロ以上かかるインプラント手術を受けるまで、歯っ欠けババアでいるか、取れるたびに安からぬ仮歯を作って凌がなくてはならぬのか、悩みが尽きない。バカリャウのバカヤロウ〜!

Commented by pato at 2017-03-31 15:38 x
アジの開きより、たたきが好きなタイプなので、
実は、バカリャウはあまり興味はなく。
そのお店は前を通るたびに気になってはいたのですが、
デザートとかなかなかキレイですね。
さて、差し歯は前にも夏に配水管に落ちて行った事が在りませんでしたっけ?
配水管に置く網?ガード?とかいかが?
Commented by caldoverde at 2017-04-04 10:24
はい前にも奥歯の被せが取れて落ちたようです。排水管を外すと宝がザクザク出ますね。
by caldoverde | 2017-03-12 05:34 | シーフード | Comments(2)