黄金海岸のバカンス 4
2018年 05月 20日
今年もアルモグラーヴェ海岸に花見に出かけた。たまたま1泊25ユーロの格安の民泊を見つけたので、2泊3日で花の写真を撮ったり、砂浜でぼーっとしようと思ったのだが、結局、1年分の運動不足を解消するようなハードな旅になった。今回はアルモグラーヴェに直行せず、リスボンから9時半のシーネス行きのバスでサント・アンドレで降り、そこで数時間過ごしてから目的地に向かうことにした。サント・アンドレにも美しいビーチやラグーン(潟湖)があり、鳥が多いということで、入手したばかりの50倍望遠のカメラで撮影しようと張り切って降りた。今度も年に数回しか出番のない愛車ブロンプトンと一緒である。
バスが停車するのは、ビーチから数キロ離れた、ヴィラ・ノヴァ(新村)・デ・サント・アンドレという町で、新しいアパートが立ち並び、大きいスーパーが4つもある。着いたのが昼時だったので、その辺で立ち話をしているおじさんに、良いレストランはないかと尋ねたら、「インターマルシェに行け」と的外れなアドバイスを受けた。インターマルシェはポルトガルのどこにでもある大手スーパーだ。事前にラグーンの近くに評判の高いレストランがあることは調査済みだったが、残念ながらその日は定休日だった。季節には鰻料理も出るらしいのだが…という訳で、バスターミナル近くの店で、鰻に似たところもある鮫の料理を食べた。
バスの窓からオレンジのような夕陽が刻々と落ちるのを見ながらアルモグラーヴェに着いた。予約した宿は昨年泊まった民泊の隣の、やはり普通の家で、やはり親切なおばあちゃんが私の到着を外に出て待っていてくれた。今は20~30代の若者がインターネットを使い祖父母の家をどんどん民泊化しているようだ。
アルモグラーヴェ海岸に沿って設けられた道の片側は、断崖の下にサラサラのビーチと黒いギザギザの岩礁が交互に現れる迫力満点の景観、片側は月か火星のような砂丘が広がる神秘的な光景で、海岸線は春から初夏にかけて色とりどりの花で一杯の庭園になる。潮風に吹きさらされて養分もない砂に根を張って生きる植物はしたたかで逞しいに違いないが、その花は小さく愛らしいものが多い。
アルモグラーヴェにもついに去年の夏、観光案内所ができた。そこで仕入れた情報を元に、翌日は9kmほど離れたカヴァリェイロという村までサイクリングし、そこで昼食をとった。またまた村人に良いレストランはあるかと尋ねると、幸いインターマルシェはまだ進出していなかったようで、観光案内所や宿の女の子も推した店を指した。アレンテージョ料理の定番中の定番、アレンテージョ風ポークは期待に違わず良い味だった。
近くには灯台のある岬があり、周辺の景観がまた絶景で、バックパックにウォーキングサンダル姿の旅行者が何組も訪れていた。こんな小さな村が結構欧米のハイキング愛好者の間では有名らしい。そういえば店のメニューにも英語とドイツ語のページがあった。アレンテージョ地方の海岸は国立公園に指定され、素晴らしい景観が満喫できるハイキングコースを紹介する旅行案内サイトもある。http://en.rotavicentina.com/go.html
ポルトガル旅行というと、世界遺産巡りが強調されがちだが、歴史や宗教施設に興味が無い方には自然の美しさが堪能できるアソーレス諸島と、このアレンテージョ・コーストがお勧めだ。
リスボンに遊びに来ています。
おいしいレストランの情報を探していて、このブログを見つけました。
これからひきだしに行ってみようかなって思ってます。
このビーチも素敵ですね。