阿蘇列島旅日記 テルセイラ島再び①
2018年 07月 05日
昔はヨーロッパの主都市並みに高くついていたアソーレス諸島の旅も、最近はイージージェット(既に撤退)やライアンエアーの乗り入れにより、SATA(アソーレス航空)とTAP(ポルトガル航空)の寡占状態の時代に比べると随分航空券の値段が安くなった。またしょぼいペンションがリスボンの3つ星ホテルの値段とほぼ同じだったのが、今ではbooking.comやAirbnbのような宿泊施設紹介サイトによって選択の幅がかなり広がった。アソーレス諸島ももはや秘境ではなく、気軽に行ける所になった。嬉しいような、寂しいような…
今回は3泊4日(正味2日)でテルセイラ島に行ったのだが、実は昨年末にフローレス島とコルヴォ島を旅行した時に、トランジットで行き帰り数時間ほどテルセイラ島に立ち寄ったし、既に10年前、2度目のアソーレス旅行としてテルセイラ島を訪れていた。なぜまた?昨年のわずかなトランジット時間を利用してアングラの街を歩いている内に、島の中心部にあるアルガール・ド・カルバォン洞窟の存在を知った。アソーレスの訪問も回を重ねるうちに、火山の造った不思議な景観に心惹かれるようになり、教会や宮殿よりもそちらの方が面白く感じられるようになった。そんな訳で今回は洞窟を中心に島の内部に重点を置いた観光をしようと考えた。いつもは空港で拾ったタクシーに適当に観光コースを回ってくれるように頼んでいたのだが、今回はネットで見つけた個人ツアーを請け負う会社の「ジープで周る火山と自然ツアー」に申し込んだ。値段は95€で宿泊先までの送迎と昼食付きで、約8時間。同じようなツアーを組む会社は他にもあるが、催行人数は2人からのところが多く、参加者一人でも出してくれるこの会社を選んだ。
テルセイラ島に着いたのは午後4時過ぎで、Airbnbで見つけた宿の主人のフランシスコさんが空港に迎えに来てくれた。宿は空港から車で15分ほどの、村はずれの小さな家だ。廃墟になっていたフランシスコさんの親が建てた家を改装し、AL(Alojamento Local 民宿)にし、Airbnbにも登録したそうだ。面積は60平米ちょっとの小さな建物で、昭和の文化住宅くらいの大きさだが、意外と広いロフトがあって、小さな子供2人を持つ夫婦などは余裕で泊まれる。私は一人で貸切だ。
芝生の広い庭があり、向かいは牛が数頭いる牧場、家の前の通りは直ぐに行き止まりで、その奥には鬱蒼とした森の中に黒い石垣で区切られた極小の畑があって、ちょっとミステリアスな雰囲気。少し歩けば黒い磯の海岸に出て、海岸沿いに歩くと突き当たりにプールとスナックがあり、村人たちが一杯やっている。付近には他に飲食店らしいものはない。滅多に車も来ないし、窓は二重ガラスになっていて静かである。Casa Rustica(田舎風の家)という名前の通り、室内は昔ながらのダサ可愛いインテリアで、オーナーの郷愁と愛がひしひしと感じられる。









