セン・マネイラス 第二章
2019年 06月 16日
セン・マネイラス (百の方法)という店名が示す通り、ポルトガルの食材を使いながらポルトガル人にはない発想の組み合わせや盛り付けが、ボスニア人シェフ、Ljubomir Stanisic(すみません、読み方が…)の強みであろう。
彼の綴る歴史の第二章は、ヒメジから始まる。
香ばしく焼き目を入れプリッとしたヒメジにお出汁をかけた和テイストの一品。
とろけるような鱈の舌をふんわりムース状のアサリのクリームソースが覆い、隠れているマカダミアナッツのスライスが時おり歯に快いリズムを刻む。
小さな片手鍋に入っているのは細い筋状に煮込んだ牛肉とネギ。木の器はフライドオニオン。白い石の容器はトリュフやブルーチーズのような香りのするソース。これをパンケーキにのせて食べる。
小さいけどズシッとくる。
いよいよ終章。
和風の器に、吹き寄せの様にそれぞれ違う味の5色の煎餅が重なりあう。一枚一枚なんの味だろうと少しづつ食べて広げていくと、中からワインゼリーを散らしたフォアグラが。
締めくくりのデザートは、さっぱりとしたマンジェリカン(バジルの一種)のシャーベットと、
アーモンドミルクのシャーベット。
いよいよ最後は地球儀に入った何か。
4つの材料でできた石の形のお菓子。表面は手に取るとすぐ溶けるほど薄いチョコレートで、中身は不思議な味と香りの濃厚なクリーム。
食後のコーヒーには、中東風のナッツのシロップ漬けのような激甘のお菓子がお供に。
普段はオヤジ系大衆食堂でお一人様を満喫する私だが、仲間と一緒にこれは何だろう、こんな調理法や盛り付けもあるんだね、などと話しながら食べるのは新鮮だった。エレガントな店では静かに食べないと顰蹙ものだが、ここでは8人がけの大きなテーブルに3組相席で、後から来たお客さんの反応をチラ見したり、聞き逃した料理の説明をまた聞けたりと、リラックスした雰囲気が魅力だ。ドレスコードも厳しくない。隣のカップルの男性は緑色のジャージの上着だった。(ブランド物かもしれないが)
また大きな特徴は、ナイフで切るような料理が出ないこと。フォークとスプーン、または箸か指を使って食べるものばかり。スタッフもフレンドリーで、英語で接客できる。
最近はリスボンが世界一の観光都市になったとも聞いているが、カジュアルに一流の味を楽しめるという要素も貢献しているのだろう。
by caldoverde
| 2019-06-16 22:38
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