アサリ無しアサリ豚またはポルトガル風ポーク
2021年 06月 02日
ポルトガル語の師匠で親友でもある日系ブラジル人のヴァレリア先生から、ポルトガル料理を一緒に作ろう、とお誘いがあった。つい数日前、家に沢山あったトマトを使いカルデイラーダ(魚介シチュー)を作ったらなかなか好評だったので、同じものを提案したが、肉料理というリクエストもあり、それではアレンテージョ風ポークにしましょうと落ち着いた。ヴァレリア先生のお宅から少し歩いたショッピングモールに良い肉屋があるのだそうだ。いい日和だったので、散歩も兼ねて買い出しに出かけた。豚肉、ジャガイモ、アサリが主な材料であるが、アサリは時期によっては入荷がないので、その時はアレンテージョ風ポークからアサリを抜いたポルトガル風ポークにしようという事になった。豚肉はちょうど良い大きさにカットされたカレー・シチュー用の肉を250gほど購入した。日本は生のジャガイモが何故かとても高く、ポルトガルの数倍の値段だ。比較的安く調理の手間が省けることから、皮付きのままカットされたフライドポテト用冷凍ジャガイモにした。たまたまヨーロッパ産の品種だったので、きっと現地の味に近いはずだ。その他にナッツやパンなども買い込んで、先生のマンションに戻った。アサリの事は二人ともすっかり忘れていた。
まず肉に下味をつける。潰したニンニク、塩、胡椒、白ワイン、月桂樹の葉、そして最も重要なのは鮮やかな色と風味を与えるパプリカである。ポルトガルでは上記の調味料が全部入ったペースト(マッサ・デ・ピメンタン)を使うが、日本のどこでも買える粉末のパプリカで十分だ。たまたま冷蔵庫に生のパプリカもあったので、これを細切りにして加えるとより味わいと彩りがアップするはずだ。調味料の配合は全て適当。塩気が足りなければ後で足せばいいし、逆に辛すぎればジャガイモを増やせば良いだろう。でもパプリカの粉はたっぷり使って欲しい。いくら入れても辛くはならないので。私的には豚肉は一晩ぐらいマリネして味を十分に染み込ませたいが、良い肉なら素材の味を生かして30分とか1時間漬け込むだけでも美味しいと思う。この日はだいたい1時間程度寝かせた。
アレンテージョ風ポークの調理は、できればカタプラーナというどら焼きのような鍋を使うと香りや旨みが逃げずに短時間で調理できるが、深めのフライパンで十分である。ましてやアサリのないポルトガル風ポークなので、深鍋でも何でも良い。油を熱し解凍しておいたジャガイモを揚げ、生のパプリカも加える。適当に火が通ったら今度はマリネした豚肉を漬け汁ごと投入し、よく炒める。肉が固くなりそうなら白ワインを適宜加えて蒸すような感じで調理し、味を見て良ければ出来上がり。仕上げには刻んだコリアンダーをたっぷりのせて。
サイコロにカットされた豚肉は味や柔らかさにおいては、ポルトガルで散々食べたアレンテージョ風ポークやポルトガル風ポークを凌駕する美味しさで、和牛ばかりではない日本産肉の実力を知らされた。肉の旨みと香辛料の複雑な味が染み込んだジャガイモも後を引く旨さで、食べ過ぎたその日の夜はお腹が張って寝苦しかった。アサリが無くても十分に美味しいポルトガル風ポークであるが、どうしても何か海産物の風味を加えたくなったら、最近よくスーパーで見かけるボイルしたホタテを入れたら美味いのではないだろうか?今度試してみよう。
先日の「菜の花ソテー」も、庭で野生化しているルッコラで代用してみたら、これもなかなかでした。ナタは業務スーパーで発見(一応本国直輸入だとか)。ちょっとあっさりでしたが。
それにしてもお腹がすいてくるサイトです。これからも楽しみにしています!
キチキチ重さや時間を計ったりしなくても、結果オーライなとこがポルトガル料理の魅力ですね。
豚肉をタコに替えたらガリシア風タコならぬポルトガル風タコになるかな?
賄いと言うと、お客様がホテルのレストランで伊勢海老を召し上がって、
我々スタッフはマカロニと肉と野菜のごった煮(ランショ)を食べたのを思い出します。
まあ、うまかったんですが。



