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ポルトガルの食べ物、生活、観光情報


by caldoverde
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ポルトガルの脱力系ファッション

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可愛い🩷  

歯医者の待合室の雑誌をパラパラめくっていると、ふと目に留まった写真があった。鮮やかなブルーのデニムの上下を着た女性モデルの写真のキャプションには、ポルトガルのブランドのサルサ・ジーンズがシザのコラボの特別エディションを発表と書いてあった。シザとはポルトガルのみならず世界中に様々な建物を設計しているポルト出身の有名な建築家で、98年リスボン万博で造られたポルトガル・パビリオンは代表作の一つ。


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日本では不可能


アルヴァロ・シザ氏はかなりのお年のはずだが、昨年、若者向けのジーンズメーカーと組み自らデザイン(に参加)したパンツ、オーバーシャツ、Tシャツ、トレーナーのシリーズを限定版として売り出した。現在のジーンズはほとんどがケミカル加工を施し、色が抜けて穴が開いていたり、わざと折ジワをつけたものが主流で、染色したてのような濃いめの鮮やかな色のジーンズは滅多に見ないが、この限定版のデニムの美しい青はポルトガルのアズレージョの色をイメージしたそうだ。ちょうどジャケットとシャツの中間のようなものが欲しかったので、サルサ・ジーンズのサイトで在庫のある店を調べ、最後の1枚のオーバーシャツをゲットした。


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綺麗なインディゴブルー


シャツの裾には白い革のアップリケがあり、子供が描いたような変な動物がプリントされている。これもシザ先生のデザインで、働き者(と愚か者) のシンボルのロバだそうな。私の好きな動物は猫とロバとカピバラとマンボウで、猫以外は何も考えていないようなぼーっとした生物であるが、このロバも働き者というよりは所在無げなぼんやりした感じで、私のツボにハマった。


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なんとも言えない味わい


このオーバーシャツは大いに気に入ったので、パンツも欲しくなった。このサルサ・ジーンズというブランドは、ピチピチスリムなシルエットを特長としているので、典型的日本人のおばさん体型の私には全く縁のない店であったが、写真で見るとシザのジーパンは太めのストレートで、これなら私にも着られる可能性がある。尻ポケットの上には例のロバの白革のアップリケが付いているが、そればかりではなく、脇ポケットの袋にもロバがプリントされていて、見えない所に凝るとは粋だなあと感心した。


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裏返しに着てもOK?


限定品なのですでに店頭にはなく、インターネットで買うことにし、写真を掲載していたサイトにアクセスして注文した。元値より安くなっていた上、送料無料なのでラッキーとばかり、個人情報やカード番号を入力すると、すぐに注文完了のお知らせと発送を追跡できる番号がメールで送られて来た。届くまで2週間ほどかかるらしい。毎日発送状況を確認すると、飛行機に積み込まれ、ヨーロッパに到着し、税関を通過し、と徐々にポルトガルに近づきつつあるのが分かり、思ったより早く配達されそうだと楽しみにしていた。ただ一つ気になるのは、発送元が香港になっている。サルサ・ジーンズはポルトガルの会社なのだが…。


ジーンズの到着を心待ちにしていたある日、たまたまスマホで銀行残高を確認したら、クレジットカードの使用金額が700€を超えている‼︎全く身に覚えのない金額である。明細を見ると、SPの両替屋で3回お金を引き出され、もう一つは全然知らないサイトの買物になっている。SPとはおそらくサンパウロであろう。私は一度もブラジルに行ったことはないし、その日はリスボンの自宅にいた。慌てて銀行に連絡してカードを止めてもらった。気が付いたのは金曜日の午後だったので、月曜日の朝に銀行に事情を話し改めてカードを無効化し、警察に届けた。私が買物したサイトは本物そっくりの偽サイトだった。それで香港から発送されたのか。では一体何が届くのだろう?


今度はちゃんとしたリスボンの直営店に行ってパンツを注文した。色も形もイメージ通りだった。しかし身長153cmの私が上下揃えて着ると、雑誌のモデルの写真とあまりにもかけ離れ過ぎて笑う他なかった。モデルと同じコーディネートは避けよう。


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ポルトのセラルヴェス美術館では現在、草間彌生の展覧会が開催中。水玉の眩暈の世界に酔いしれた後は、明快で理知的なシザの仕事を紹介する常設展を見ることができる。記念に草間彌生のカボチャのグッズが欲しかったがいいお値段なので、もっと安いシザのうなだれたロバのイラストがでっかくプリントされたジーンズのバッグを買った。


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かなり大きい。生成り色もあり。


ところで香港から発送されたブツは配達完了になっている。どんなものが届くのか楽しみにしていたのだが、何の音沙汰も無く郵便箱に不在票も入ってない。それにしても最近の詐欺は手が込んでいるなと感心した。皆様も偽サイトには気をつけて。




Commented by fernandapessoa at 2024-05-11 21:39
ロバジーンズ、いや、シザジーンズ、どこかレトロでかわいいですね。このジーンズでシザ建築めぐりもいいかも。今年は例年以上にジーンズ流行中。わたくしもまんまと商業主義にのせられて、Levi's 1960復刻版買っちまったよ。
Commented by caldoverde at 2024-05-12 01:59
昔、一緒に泊まったテーラ・デ・ボウロの修道院ホテルもシザの仲間のソウト・モウラ設計で、すごく良かったですね!サラブーリョを食べましたよね⁈
Commented by fernandapessoa at 2024-05-13 12:33
あははきっとそれ勘違い? わたくしその土地行ったことないはず。おまけに万年素寒貧の身に(円高の当時ですら)修道院ホテルなんぞという贅沢ができたとは思えんし。でもツーリズモ・ルラルの小さな石造りの家はご一緒しましたよ(どこだったかな?)。アルコ・デ・ヴァルデヴェスやらブラガンサやら。今度、そこ行ってみたい!
Commented by caldoverde at 2024-05-13 22:40

失礼しました。fernandopessoa さんと一緒に旅行したのは、リンドーゾに行くつもりで路線バスに乗ったらその運転手の家に泊まれと営業された、あの時の旅で、石造の家とはあの時の家ですよね。巨大な黒いナメクジとか、石塀の上に横たわって星を眺めていた男がいましたね😆
コインブラでサラブーリョのメニューのある看板を見て入ったら売り切れだった時も。
Commented at 2024-08-01 18:27
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
by caldoverde | 2024-05-10 05:56 | カルチャー | Comments(5)