阿蘇列島旅日記 サン・ミゲル島3 温泉みやげ 浜みやげ
2007年 08月 19日
翌日フルナスからポンタ・デルガーダ方面行きのバスに乗り、途中ヴィラ・フランカ・デ・カンポという海沿いの町で下車した。小さな町だが最初のアソーレス州都で貿易港だった。観光に力を入れていて、海洋センターなる施設では鯨ウォッチングの遊覧船の受付や、潜水道具の貸し出しをしている。海岸から数百メートルのところに馬蹄型の典型的な火山の噴火でできた小島がある。緑で覆われた、可愛い島だ。飛行機からも見えたこの島は、自然保護区域になっているが、港からボートで行くことができる。30人ほどの観光客が列を成し、中にはもう水着姿の人もいる。馬蹄型の島の中央は天然の海水プールを形成し、海水浴やダイビングに格好の地となっているのだ。何も知らずに来た私は水着の入ったバッグを観光案内所に預けてきてしまった。しかし水着を着たにしても、太目の体型より、畑から引っこ抜いた大根のような白い肌をさらすほうがかなり格好悪いことに気が付いた。Tシャツに長ズボン、帽子にリュックサックと言う典型的日本人観光客スタイルがここでは相当の厚着で浮いている上に、自分以外は全員白人なのに、皆こんがりと黄金色に焼けている。こちらでも皮膚がんになりやすいから直射日光下の日焼けは程々に、と注意を促してはいるものの、欧米では夏の小麦色の肌はステイタス、というのはあながち嘘ではないんだなと実感した次第である。
昨日の温泉鍋の余韻がまだ残っていて昼になっても空腹にならず、小島見物の後は町をぶらぶら歩き町立博物館を見学した。博物館を出る際、職員にケイジャーダはどこで買えるのか尋ねた。リスボンで購入した英語のアソーレスのガイドブックによると、ここの名物はケイジャーダ・ド・カンポ。ケイジャーダとはチーズを使ったお菓子で、エヴォラ、シントラ、マデイラなど各地に様々なバージョンのケイジャーダがあるが、サン・ミゲル島のヴィラ・フランカ・ド・カンポにも有名なケイジャーダがあるそうだ。海洋センターのすぐそばに小さな工場兼即売所がひっそりとある。お菓子は15日ほど持つそうで、6個入りの箱詰めとその場で食べるため一個をバラで買った。それほどお腹は空いていなくても甘いものは別腹だ。包み紙を開くと粉砂糖で白く覆われた小さなパイが現れる。大口を開けてぱくつくとパリッとしたパイの生地が香ばしく、中身は豊かなバターやミルクの香りのする白餡のようなフィリング。この瞬間、上に挙げた三つの町を抜いて、私の中のお菓子ランキングではヴィラ・フランカ・ド・カンポのケイジャーダが堂々の1位に輝いたのであった。
アソーレス、ほんとにいい所です。ポルトガル語が通じにくいのが難ですが。英語が比較的通じると言うけど、あれって英語?私にはとても分かり易いですが。
ポルトガルにはのしイカや魚の干物みたいな生臭い浜土産はありませんね。ナザレに鯵の干物がありますけど、生では食べられないです。
あるんだったらポルトのほうかとも思うんですけど。
だいぶ前のことになりますが、カイシュ・ド・ソドレの乾物屋の店頭に、タコが凧のように平べったく乾燥されたものをぶら下げて売っていました。
そのときは気にも留めなかったんですが、そういえば普通に見ないですよね。あれはいったいどうやって食べるのでしょうね、謎です・・・ドロン!