ベイラ・バイシャ風肉ちまき
2008年 04月 13日
リスボン唯一のデパート、エル・コルテ・イングレスでハム・ソーセージフェアが催されていた。地階にあるスーパーの入り口付近の特設会場には、スペイン産の生ハムやポルトガル全国から集められた腸詰が山と積まれている。珍しいソーセージを手にとって見たり、骨付きの生ハムをナイフでこそげるようにして切る実演販売があったり、マネキンのおばさんたちからチョリッソを試食させてもらったり、結構楽しい。家内手工業的に作られた、形も不ぞろいな、様々な材料を使った腸詰類を見ると、豚やその他の食物を余すところなく利用し、保存に耐えるようにと工夫してきた先人の知恵がしのばれ興味深い。
いつも利用する近所のスーパーでは見ない、変わった食肉加工品を見つけた。小さな枕のような形をしている白っぽい腸詰?である。名前はマラーニョスという。よく観察すると、四角い袋状のものは端がミシンで縫ってある。原材料を見ると、米が使われている。動物の内臓を四角い袋に縫って、その中にご飯や肉を詰めたもののようだ。しかしこれはどうやって食べるのだろう。袋から出して中身を食べるのか、そのままスライスして食べられるのか、または加熱しなくてはいけないのか、包装のビニール袋にはそのような注意書きはない。同じものを手にとってあーだこーだと言っているポルトガル人の夫婦に、これはどうやって食べるのですか、とポルトガル語で尋ねたら、旦那さんは得意の、私には苦手な英語で説明してくれた。半分判ったような判らないような顔をしていると、そばにいた店員が試食コーナーに連れて行ってくれた。

試食コーナーでは4種類の腸詰の薄く切ったものが鉄板で焼かれていて香ばしい匂いが漂っている。その中に一回り大きくて、白いつぶつぶとピンク色の切れ端と緑の草が混じっているものがあり、旦那さんはこれがマラーニョスです、と教えてくれた。豚の脂身だけで作られた腸詰に見えたそれを食べてみると、白いつぶつぶはまさしく米であり、ピンクの切れ端は肉で、緑の草は、なんとミントであった。卵抜きの肉チャーハンにミントで香りをつけたような、不思議な食感である。初めてミント味のチョコレートやアイスクリームを食べたときに受けたような軽い衝撃を感じた。ミントのあの清涼感はキャンデーや歯磨きには最適だが、腸詰とは意表をつく用途である。ミントにも食べ物を保存する効果があるのだろうか。
珍しいのでひとつ買って家で食べてみようと思ったが、よく見ると2種類ある。何がどう違うのか迷っていたら、店員が、こちらはすでにゆでてあるので電子レンジでチンすればすぐに食べられます、と教えてくれた。簡単に食べられる方は空気を入れて膨らませたようにパンと張り切っている感じだが、もうひとつの方はシワシワでいかにも固そうだ。

さて、買ってきたマラーニョスをレンジで暖め、まな板で薄く切ろうとしたが、包丁がなまくらなためよく切れず、米がぱらぱらと散らばってしまった。包んである皮ごと食べてみたが、ゴムのように弾力があり噛み切れずに断念した。味はやはり歯磨風味の肉チャーハンのような不思議な味だった。本場のベイラ・バイシャ地方で知っている人が調理すればまたぜんぜん違うのだろうが、素人の私がレンジでチンして温めただけのマラーニョスにうまいか不味いかの判断は下せない。リスボンではレストランでもスーパーでもめったにお目にかかれないこの食べ物、やはりそれが生まれた所でないとほんとの味はわからない。
作り方を調べると、肉はヤギの肉、そして袋はヤギの胃を使うらしい。ミントはヤギの肉や胃の臭み消しなのだろうか。そして米は炊いたご飯ではなく、生米を使う。これらの材料をヤギの胃の袋に詰めて、袋を縫い閉じ、米が柔らかくなるまでお湯でゆでる。ヤギの胃はきれいに洗わないといけないし、かなり手間ひまかかったものだ。この食べ物が作られるポルトガル中部スペイン国境に近いベイラ・バイシャ地方は、普通のツアーではめったに行くことのない地味な場所であるが、もしかすると珍味美味の宝庫なのかもしれない。
いつも利用する近所のスーパーでは見ない、変わった食肉加工品を見つけた。小さな枕のような形をしている白っぽい腸詰?である。名前はマラーニョスという。よく観察すると、四角い袋状のものは端がミシンで縫ってある。原材料を見ると、米が使われている。動物の内臓を四角い袋に縫って、その中にご飯や肉を詰めたもののようだ。しかしこれはどうやって食べるのだろう。袋から出して中身を食べるのか、そのままスライスして食べられるのか、または加熱しなくてはいけないのか、包装のビニール袋にはそのような注意書きはない。同じものを手にとってあーだこーだと言っているポルトガル人の夫婦に、これはどうやって食べるのですか、とポルトガル語で尋ねたら、旦那さんは得意の、私には苦手な英語で説明してくれた。半分判ったような判らないような顔をしていると、そばにいた店員が試食コーナーに連れて行ってくれた。

試食コーナーでは4種類の腸詰の薄く切ったものが鉄板で焼かれていて香ばしい匂いが漂っている。その中に一回り大きくて、白いつぶつぶとピンク色の切れ端と緑の草が混じっているものがあり、旦那さんはこれがマラーニョスです、と教えてくれた。豚の脂身だけで作られた腸詰に見えたそれを食べてみると、白いつぶつぶはまさしく米であり、ピンクの切れ端は肉で、緑の草は、なんとミントであった。卵抜きの肉チャーハンにミントで香りをつけたような、不思議な食感である。初めてミント味のチョコレートやアイスクリームを食べたときに受けたような軽い衝撃を感じた。ミントのあの清涼感はキャンデーや歯磨きには最適だが、腸詰とは意表をつく用途である。ミントにも食べ物を保存する効果があるのだろうか。
珍しいのでひとつ買って家で食べてみようと思ったが、よく見ると2種類ある。何がどう違うのか迷っていたら、店員が、こちらはすでにゆでてあるので電子レンジでチンすればすぐに食べられます、と教えてくれた。簡単に食べられる方は空気を入れて膨らませたようにパンと張り切っている感じだが、もうひとつの方はシワシワでいかにも固そうだ。

さて、買ってきたマラーニョスをレンジで暖め、まな板で薄く切ろうとしたが、包丁がなまくらなためよく切れず、米がぱらぱらと散らばってしまった。包んである皮ごと食べてみたが、ゴムのように弾力があり噛み切れずに断念した。味はやはり歯磨風味の肉チャーハンのような不思議な味だった。本場のベイラ・バイシャ地方で知っている人が調理すればまたぜんぜん違うのだろうが、素人の私がレンジでチンして温めただけのマラーニョスにうまいか不味いかの判断は下せない。リスボンではレストランでもスーパーでもめったにお目にかかれないこの食べ物、やはりそれが生まれた所でないとほんとの味はわからない。
作り方を調べると、肉はヤギの肉、そして袋はヤギの胃を使うらしい。ミントはヤギの肉や胃の臭み消しなのだろうか。そして米は炊いたご飯ではなく、生米を使う。これらの材料をヤギの胃の袋に詰めて、袋を縫い閉じ、米が柔らかくなるまでお湯でゆでる。ヤギの胃はきれいに洗わないといけないし、かなり手間ひまかかったものだ。この食べ物が作られるポルトガル中部スペイン国境に近いベイラ・バイシャ地方は、普通のツアーではめったに行くことのない地味な場所であるが、もしかすると珍味美味の宝庫なのかもしれない。
マラーニョス、茹でてみたらどうなんでしょうね?コジードに入れたり。
マトン&ミントってお約束だとは思いますが、ご飯が入っているとどんな味になるのか知りたいっ!・・・まだ、売ってるでしょうか?
その名前の由来は何でしょうね?ユダヤ人のこと「マラーノス」と呼んでいた事連想してしまいました。
マトン&ミントってお約束だとは思いますが、ご飯が入っているとどんな味になるのか知りたいっ!・・・まだ、売ってるでしょうか?
その名前の由来は何でしょうね?ユダヤ人のこと「マラーノス」と呼んでいた事連想してしまいました。
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エル・コルテ・イングレスの腸詰フェアはもう終わったと思いますが、今後も定期的に行われると思います。近所にベイラ地方の食品を売る店があるけど、見てみましょうか?
ヤギ肉100%なら、ユダヤ人が作ったものかな、と考えましたが、レシピには豚肉のチョリッソや生ハムも材料にあるので違いますね。でも確かにこのあたりは隠れユダヤ人が住んでいたところですよね。
ヤギ肉100%なら、ユダヤ人が作ったものかな、と考えましたが、レシピには豚肉のチョリッソや生ハムも材料にあるので違いますね。でも確かにこのあたりは隠れユダヤ人が住んでいたところですよね。
日本のイカ飯みたいですね。煮ても皮が固いから煮くずれしないのかな?なにかシチューにでも入れたら美味しそうですね。
親切なお父さんさんは相手が外国人だから、英語のほうが通じると思ったんすかね。やたら、その国の言葉ペラペラの外人は可愛いげないもんですよ。
親切なお父さんさんは相手が外国人だから、英語のほうが通じると思ったんすかね。やたら、その国の言葉ペラペラの外人は可愛いげないもんですよ。
そうですね、見た目イカ飯ですが、袋を食べる人は多分いないでしょう。ミントを入れたお湯でゆでるだけみたいです。
ポルトガル語で話しても英語で返される日本人は多いようです。こちらはフランスやスペインよりも英語ができる人の割合は多いと思います。でも私は頭が切り替えられず、ポルトガル語で質問されると「はい」と答えます。
ポルトガル語で話しても英語で返される日本人は多いようです。こちらはフランスやスペインよりも英語ができる人の割合は多いと思います。でも私は頭が切り替えられず、ポルトガル語で質問されると「はい」と答えます。
あー、ちょうどマラーニョス、買ったとこでーす。
お店の人は茹でるって言ってたよ。45分くらい。結構長いこと
茹でるみたい。安いのと高いのとあって、安い方は包んである
部分が加工物で、高い方はトリッパ。でもどちらも
外側は食べないそう。あと、この中身がお肉に変わると
ブーショ。これはピヨーダォンというところで食べたんだけど
今回同じお店で買ったブーショはさらにおいしい!
食べに来る?まだ残ってるよー。
お店の人は茹でるって言ってたよ。45分くらい。結構長いこと
茹でるみたい。安いのと高いのとあって、安い方は包んである
部分が加工物で、高い方はトリッパ。でもどちらも
外側は食べないそう。あと、この中身がお肉に変わると
ブーショ。これはピヨーダォンというところで食べたんだけど
今回同じお店で買ったブーショはさらにおいしい!
食べに来る?まだ残ってるよー。
by caldoverde
| 2008-04-13 21:30
| 肉料理
|
Comments(5)

