ポルトガルの食べ物、生活、観光情報


by caldoverde
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阿蘇列島旅日記part2 テルセイラ島篇2 アソーレスの黄金トリオ

アングラの市場。左端がウツボ
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  昨年のアソーレス旅行の日記(8月19日)に寄せられたMOREIAさんのコメントの中に、かの島々ではクラカスという巨大フジツボのシチューなるものがあるという情報を頂き、今回の旅行ではフジツボを食べるのが目的のひとつとなった。ところがアングラ・ド・エロイズモのレストランのメニューを覗いてもそれらしきものは見当たらない。泊まったペンションのおじさんにクラカスはどこで食べられるのか尋ねたところ、アングラから少し離れたサン・マテウスという漁港のレストランにあるという。英語のガイドブックにも載っているアデガ・サン・マテウスという店だ。アングラの人が知っているのなら悪くないだろう。バスに乗ってサン・マテウスを目指した。

立派なガレージと犬小屋
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  街の中心から離れると小さなビーチやリゾートホテルが2つ3つほどあり、その後は街道沿いに凝った1戸建ての住宅が続く。集落には白壁に思い思いの色で縁取った庶民の家が肩を寄せ合う。黒い溶岩の固まった磯ではときおり釣を楽しむ家族の姿が見える。そのうちにやや大きめの集落に近づくと、クレーンが岩を動かす作業をしている小さな湾があり、漁船が10隻ほど泊まっている。そばには教会もある。目指す店は、この教会の向かい側にある。内部がブルーのアズレージョ張りの典型的なポルトガルの居酒屋(タスカ)では、開店まもなく入ったにも関わらず、すでに5,6人のおじさんたちがビールを片手に盛り上がっていた。その後に漁師風の若い男性、熟年夫婦など地元の人たちがやってきた。

魚の仕分けをする漁師さん
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  果たしてメニューにお目当てのフジツボはあるだろうか…ありました! 前菜部門にCRACAS(1個55セント/65セント)とある。この値段の違いは大きさに拠るのだろうか。どのくらいの大きさかは見当が付かないので、とりあえず2個頼んだ。前菜にはLAPAS(カサガイ)もあり、これも捨てがたい。マデイラ島でラパスを食べたときはパンで殻に残った汁を吸い取って食べたくらい美味しかった。1人前では前菜としては多いので半人前にしてもらった。

  メインデイッシュのメニューには聞いたことのない魚の名前が並ぶ中、知っているものがあった。MOREIA(うつぼ)である。私の駄文に時々コメントを書いていただく貴重な読者の方のハンドルネームでもあるこの魚は、ルイ・ヴィトン模様の海蛇のような姿で、その外見だけで拒絶反応を起こし絶対に食べたくないと断言する人までいる。ところがローマ帝国を舞台にした漫画を執筆中のヤマザキマリさんによると、古代ローマ人はこの魚を非常に好み、金持ちはウツボを自宅の池に飼い、名前やアクセサリーまで与えて可愛がって食べたそうだ。こげ茶に金の花模様のような皮はなめして装飾品に使い、それが後にあのフランスの有名ブランドのモノグラムが生まれるきっかけとなったのである(嘘ですが。)
  フジツボ、カサガイ、ウツボのアソーレス名物トリオでこの日の昼飯は決まった。

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  まずフジツボ。直径4cmくらいで殻には海藻がびっしり生えている。金属の耳かきのような小さな楊枝が添えられ、これで中身をかき出す。かき出した身はびっくりするほど…小さい。小さいけど、海の旨みが濃縮された、牡蠣を圧縮したような味だ。殻の中に汁が残っていて、貝をつまんで顔を天井に向け汁を飲み干したかったが、周りの目が気になって止めた。

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  今度はカサガイが鉄板に載せられて来た。赤いピーマンとニンニクが効果的なアクセントになっている。身はそれほど熱々でなく、大きいのは半生であったが、バターやオリーブオイルの存在を感じさせず、貝本来のあっさりした味を生かした日本人好みの調理法ともいえる。上品にフォークとナイフで身だけをはずして食べた。ところが食べ終わって私のフライパンが下げられた後ふと見ると、別のテーブルの客が手でカサガイの殻を口に持っていきチュッと汁を吸いながら貝を食べているではないか。ああくやしい。私の貝殻を戻してくれえ。フジツボの汁も飲み干すべきだった。

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  メインのウツボが来た。黄金色にからっと揚げたウツボは柔らかく適度な脂肪の感じられる白身魚である。いかにも精がつきそうな、ウナギ系の味である。でもウナギのような泥臭さは全くなく、小骨も除いてあるので食べやすい。レモンでさっぱりといただく。皮の内側はゼラチン質で噛むとニチャニチャと弾力があって、なんとも言えない独特の食感だ。古代コーマ人は特にこの部分を特に嗜好したそうだ。こってりしているので好き嫌いが分かれるだろう。日本式にタレをつけて蒲焼にすると美味いと思う。
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Commented by Moreia at 2008-07-27 13:44 x
ん?呼んだ?
おお、とうとう目的達成しましたね、クラカス、また食べに行きたいです。うちの亭主によると、なんとリバテージョにアソーレスレストランがあってクラカスを食べさせるそうなので、帰ってきたらみんなで行きませんか?ラパスはもう何年も前から絶滅の危機が叫ばれていますが、そうでもなさそうですよねえ。
ウツボは日本でも紀州あたりではタタキでも食べるそうで、さすが日本人ポルトガルの上をいってますな。ローマ人のペットでしたか・・・ウツボ柄、実はルイ・ヴィトンではなく、ドルガバなんですわ(笑
Commented by caldoverde at 2008-07-27 15:17 x
近所の市場でぶつ切りにしたウツボがあったので、家でてんぷらにして食べたら、小骨が多くて。アソーレスのウツボフライは小骨がきれいにとってあって食べやすかったです。アルガルヴェで食べたウツボバーガーは、ウツボの皮の部分だけ干して揚げたものをはさんであったのね。
Commented at 2008-07-31 20:12
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
by caldoverde | 2008-07-27 02:15 | ポルトガルの旅 | Comments(3)