ポルトガルの食べ物、生活、観光情報


by caldoverde
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サンチャゴ・デ・コンポステーラは、なぜかポルトガル周遊ツアーに組み込まれることが多い。スペインじゃん!と突っ込みたくなるが、ポルトから日帰りできる距離なので、お得感が増すのだろう。川幅数十メートルのミーニョ川が二つの国を分かつ国境となり、ヴァレンサ・ド・ミーニョの城塞がスペイン側のトゥイを睨みつけているが、今は城壁内の商店街は安いリネン類や洋服を買いに来るスペイン人で賑わっている。橋を渡ると微妙に建物の作りや看板の綴りが変わる。ポルトガル北部との共通点も多いが、何となく一般的なスペインのイメージとも違う、ガリシア地方である。


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キリストの十二使徒の大ヤコブのお墓を詣でに世界中の巡礼者が訪れる大聖堂は、外観の威容と内部の荘厳さに圧倒される。リスボンのジェロニモス修道院は大航海時代の、ぶっちゃけて言えば王様個人の富を誇示するものだが、サンチャゴ・デ・コンポステーラの町は、(本物かどうか怪しい)キリストの弟子の遺骨があるという民衆の信仰が造りあげた町である。その点ではポルトガルのファティマも同様だが、街全体が重厚な花崗岩の建物群で、やはり千年の歴史の重みには敵わない。

歴史があるということは、食べ物の歴史も豊かということで、ガリシア地方にはうまいものが沢山あるのだが、ワインと主要な食べ物に関しては2013年10月の日記「ミーニョ・ガリシア ワインの旅」を参照にしていただき、今回は朝御飯に限定したい。


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滞在したホテルは有名なアバストス市場の向かいの古い石造りの立派な建物で、気持ちの良い中庭がある。その庭に面した食堂の朝食にチーズが何種かあった。有名な乳房型のガリシアのチーズに加え、淡黄色のやや大きめの円盤型のものと白いフレッシュチーズである。初めて見る円盤型のチーズを食べてみたところ、あまりのまろやかさに驚いた。チーズは塩分の強いものと思っていたが、ほとんど塩気を感じさせない。とろりと口の中でとろけるが、カマンベールのような脂っぽさや発酵臭はない。ガタイはあるのに赤ちゃんのようなピュアな味わいである。


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もちもち、とろ〜り


地元のガイドさんによると、ガリシアにはDOP(産地指定銘柄)チーズが4つあり、一つは有名な乳房型のテティーリャ、そして私が食べて感動したこのアルスア・ウジョア、他にフレッシュチーズともう一つ(失念)だそうだ。そうと知ったからには、お土産にチーズを買わずに帰ることができようか。翌日はホテルの朝食はパスし、市場に向かった。


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これはジャージー牛の乳で作ったチーズ。やはり塩分控えめ。周りのカビがアクセント。ガリシア地方の白ワイン、アルバリーニョによく合いそう。



しかし市場でチーズを買う事だけが目的でホテルの外に出たのではなかった。違う朝ご飯が食べたかったのだ。ポルトガルの一般的な朝ご飯の、ミルクコーヒーとハムやチーズを挟んだパンという組み合わせは、まだいくらか栄養を考えた方だろう。エスプレッソにエッグタルトやマフィンのような甘いものだけで、カフェインとカロリーのみ補給して10時のコーヒータイムまでしのぐ人も多い。私もだ。そんな私でもマドリードの朝食にはカルチャーショックを受けた。お菓子にコーヒーどころか、ココアにチュロス(棒状の揚げ菓子)という、1日に必要な糖分を朝食で全部割り当ててしまうような組み合わせが当地の一般的な朝食だそうだ。スペイン全土でそうなのかどうかは知らないが。日本人が毎日食べたら多分高血糖症になるだろうが、スペイン人は大丈夫なのか?


滅多にスペインに来る機会もないので一度くらいならカロリーオーバーでも構わないと思い、ココアとチュロスを探しにサンチャゴの旧市街に出た。「デザユノ(朝食) チョコレート+チュロス」という張り紙を見つけ、スペイン式モーニングセットを頼んだ。油っこい上に砂糖がまぶされたチュロスを、濃度のあるココアに突っ込んで食べるのだが、この店のココアはもはや飲み物の範疇には属さない、カップをひっくり返してもこぼれない、液体と固体の中間の分子構造であった。


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スプーンを使ってカップに付着するココアを全て掻き出して食べた後は、しばらくお腹が空かなかった。その日はサンチャゴからバスで3時間のポルトに行き、その後に電車でまた3時間かけリスボンに戻る予定だった。電車を待つ間、ポルトで一番美味しいビファナ(豚肉サンド)という触れ込みの店で、ビファナとヴィニョ・ヴェルデの遅い昼食をとった。薄く柔らかい豚肉が豪快にはみ出すパンは、肉の煮汁が染み込みフニャフニャで、崩れないように大口を開けてかぶりつきワインで流し込む。見た目はボリュームたっぷりだが重くはなく、それだけでは足りないのかフライドポテトをつけている人も多い。夜は夜でまたちゃんと夕食も食べるのだろう。1日に5回食べると言われるイベリア半島の人々は、日本人と胃腸の造りが違うという事実をひしひしと感じる1日だった。


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ポルト人のおやつです。

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by caldoverde | 2018-04-27 19:38 | インターナショナル料理 | Comments(2)

イチゴの生クリーム添え

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生クリームのような近所の猫

最近、カンポ・デ・オリークに新しいカフェが増えたというのに、生クリーム系のお菓子を扱う店は激減している(私による統計) 。以前ブログに書いた「女公爵」も「イエズス会士」もいなくなった。生クリームっぽいものがあると思えば、植物性油脂だったり、バタークリームだったりする。騙された!ミルクの香り漂う本物の生クリームが食べたいと渇望していたら、意外な所で欲求は解消された。


ペルニル以来しばしば昼食を食べに行くようになった「タスキーニャ」は8€でフルコースの食べられるステキなオヤジ系食堂である。最初に食べて恋に落ちたペルニル(豚の脚)は土曜日のメニューで、開店30分後には売り切れるそうだ。仕方なく他のものを注文するが、ハズレは一回だけで、だいたい美味しい。しかし食べた後、次回はペルニルを食べたいなあと思ってしまう。


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これは当たりのアジのスパニッシュソース。でかいのが3匹も!


そのハズレを食べてしまった日のデザートは梨のワイン煮で、今まで食べた中で一番美味い梨のワイン煮であった。メインの残念感は、デザートで相殺された。作り方を聞こうかと思ったが、特別な秘密はおそらく砂糖の量であろうと、経営者ファミリーの体格を見るにつけ知らない方が良いかもしれないと悟った。


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酔っぱらい梨(ペラ・ベバダ)と申します



金曜日は無いのは解っていながら、心のどこかでペルニルを求めつつ「タスキーニャ」に行ったところ、豚ではなく鴨のもも肉のグリルがあったのでそれを選んだ。

まずスターターは魚のスープである。魚のスープというとトマトベースのものが多いのだが、香草の色なのか野菜の色なのか珍しく緑色をしている。臭みがなく魚の出汁が上品で、これも今まで食べたスープの中で上位に入る美味しさだが、ぬるいのが玉に瑕だ。


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熱々だったらなお美味しいのに


こんがり焼けた鴨のもも肉にはソースがかかっている。ビトック(目玉焼きつきステーキ)にも使われるソースだと思うが、私は肉よりもソースのついたフライドポテトやライスの方が好きだったりする。ダイエットのために、完食は我慢するよう心がけているが、誘惑に打ち負かされることもしばしばである。


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意志の弱い自分に追い討ちをかけるのはデザートで、焼け石に水とは解っているが、なるべくフルーツ系を選ぶようにしている。特に肉を食べた時は消化を助けるパイナップルを選ぶのだが、今日は旬のイチゴがある。ポートワインをかけたものと、生クリームをかけたものがあると言われて、躊躇なく選んだのは、もちろん生クリームのイチゴの方だ。真っ赤なイチゴの上にふんわりと山型に盛った白い生クリームを想像し、口の中は次第に潤ってきた。そして出てきたものは…




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イチゴはどこに?

全く予想を裏切る形状をしていた。イチゴの生クリーム添えではなく、生クリームのイチゴ添えだ。生クリームを食べたいという願望が現実化したのかもしれないが、普通想像されるイチゴの生クリーム添えとは違うと思う。肝心の生クリームであるが、これもかなりもったりと重く泡立てたコテコテのクリームだ。その中に小さく切ったイチゴが隠れていて、クリームとイチゴの割合は6:4くらいであろうか。初めは歓喜しながら食べていたが、次第にペースが落ちてきた。イチゴの酸味を助けにようやくクリームをクリアした。完食後は、もう当分の間は生クリームの渇望感に悩むことはないだろうと安堵した。


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イチゴというよりクリームを食べている状態

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by caldoverde | 2018-04-14 04:37 | 話題の店 | Comments(3)