ポルトガルの食べ物、生活、観光情報


by caldoverde
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タグ:カンポ・デ・オリーク ( 45 ) タグの人気記事

イチゴの生クリーム添え

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生クリームのような近所の猫

最近、カンポ・デ・オリークに新しいカフェが増えたというのに、生クリーム系のお菓子を扱う店は激減している(私による統計) 。以前ブログに書いた「女公爵」も「イエズス会士」もいなくなった。生クリームっぽいものがあると思えば、植物性油脂だったり、バタークリームだったりする。騙された!ミルクの香り漂う本物の生クリームが食べたいと渇望していたら、意外な所で欲求は解消された。


ペルニル以来しばしば昼食を食べに行くようになった「タスキーニャ」は8€でフルコースの食べられるステキなオヤジ系食堂である。最初に食べて恋に落ちたペルニル(豚の脚)は土曜日のメニューで、開店30分後には売り切れるそうだ。仕方なく他のものを注文するが、ハズレは一回だけで、だいたい美味しい。しかし食べた後、次回はペルニルを食べたいなあと思ってしまう。


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これは当たりのアジのスパニッシュソース。でかいのが3匹も!


そのハズレを食べてしまった日のデザートは梨のワイン煮で、今まで食べた中で一番美味い梨のワイン煮であった。メインの残念感は、デザートで相殺された。作り方を聞こうかと思ったが、特別な秘密はおそらく砂糖の量であろうと、経営者ファミリーの体格を見るにつけ知らない方が良いかもしれないと悟った。


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酔っぱらい梨(ペラ・ベバダ)と申します



金曜日は無いのは解っていながら、心のどこかでペルニルを求めつつ「タスキーニャ」に行ったところ、豚ではなく鴨のもも肉のグリルがあったのでそれを選んだ。

まずスターターは魚のスープである。魚のスープというとトマトベースのものが多いのだが、香草の色なのか野菜の色なのか珍しく緑色をしている。臭みがなく魚の出汁が上品で、これも今まで食べたスープの中で上位に入る美味しさだが、ぬるいのが玉に瑕だ。


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熱々だったらなお美味しいのに


こんがり焼けた鴨のもも肉にはソースがかかっている。ビトック(目玉焼きつきステーキ)にも使われるソースだと思うが、私は肉よりもソースのついたフライドポテトやライスの方が好きだったりする。ダイエットのために、完食は我慢するよう心がけているが、誘惑に打ち負かされることもしばしばである。


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意志の弱い自分に追い討ちをかけるのはデザートで、焼け石に水とは解っているが、なるべくフルーツ系を選ぶようにしている。特に肉を食べた時は消化を助けるパイナップルを選ぶのだが、今日は旬のイチゴがある。ポートワインをかけたものと、生クリームをかけたものがあると言われて、躊躇なく選んだのは、もちろん生クリームのイチゴの方だ。真っ赤なイチゴの上にふんわりと山型に盛った白い生クリームを想像し、口の中は次第に潤ってきた。そして出てきたものは…




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イチゴはどこに?

全く予想を裏切る形状をしていた。イチゴの生クリーム添えではなく、生クリームのイチゴ添えだ。生クリームを食べたいという願望が現実化したのかもしれないが、普通想像されるイチゴの生クリーム添えとは違うと思う。肝心の生クリームであるが、これもかなりもったりと重く泡立てたコテコテのクリームだ。その中に小さく切ったイチゴが隠れていて、クリームとイチゴの割合は6:4くらいであろうか。初めは歓喜しながら食べていたが、次第にペースが落ちてきた。イチゴの酸味を助けにようやくクリームをクリアした。完食後は、もう当分の間は生クリームの渇望感に悩むことはないだろうと安堵した。


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イチゴというよりクリームを食べている状態

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by caldoverde | 2018-04-14 04:37 | 話題の店 | Comments(3)

ジャルディネイラ

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量は半分でも十分


ペルニル(骨付き豚肉)を食べたいと思いマリア・ピア通りの「タスキーニャ」に行くも、この日も空振りだった。代わりにジャルディネイラを注文した。ヴィテーラ・エストゥファダ・ア・ジャルディネイラがフルネームだが、ジャルディネイロとは庭師のことで、直訳すると庭師風仔牛の煮込み、要するにビーフシチューである。どこが庭師風かというと、角切りにした野菜がたくさん入っていて、花いっぱいの庭のようにカラフルである点だ。日本の家庭で作るビーフシチューに近い。野菜がゴロゴロ入っているので、栄養価も高く、お腹も膨らむ。


12時ちょっと過ぎという、ポルトガルではやや早めの昼ご飯の時刻にも関わらず、席は八割方埋まっていた。ほとんどが男性である。そのうちどやどやとポルシェのロゴの入った赤いトレーナーを着た軍団がやってきた。数軒先の自動車修理工場のおっちゃん達だ。彼らが座る席はもうなかったが、立ったままカウンターでコーヒーを飲んでいった。


先日アモレイラスショッピングセンターの近くに開店した小洒落たレストランの前を通りかかったら、昼のメニューにペルニルの実物が見本としてウィンドウに飾ってあり、その美味しそうな色艶に惹かれて入ったのだが、見かけは美味しそうなのに、味がしない。

実はその日もタスキーニャでペルニルを食べたくて行ってみたら、スタッフの健康上の理由から今週は喫茶部のみ営業しますとの張り紙があり、仕方なく適当な所で適当なものを食べようとしていたので、渡りに船と思ったのだが。


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味がないとゴムみたい

多分風邪をひいて嗅覚が弱くなっていたせいもあったのだろうが、この新しい店の客層はアモレイラスのオフィスや近くの銀行に勤めているような背広姿のサラリーマンや自由業風の人が多く、それで盛り付けや味が上品だったのだろう。値段も11€と毎日ランチを外食するとしたらちょっと高め。


一方「タスキーニャ」のお得意さんは近くの工場の工員や建築現場の職人などガテン系が中心で、家族経営のこの店に長年通っているらしく、互いに挨拶したり、大声で注文を取ったりと気取ったところが全くない。値段は少し値上がりして、セットメニューが8€になったが、パン、オリーブ、スープ、メインディッシュ、デザート、ドリンク、コーヒー、全部付いている。量も現場で働く男衆を満足させるだけのボリュームは十分にある。昔ながらのやや濃いめの味付けだ。私はここでで昼御飯を食べると、夜はごく軽いもので済ませることができるので、経済的だ。北部ミーニョ地方の出身だというオーナー一家は、おそらく故郷の味を大事に守っているのだろう。これからも庶民の店として、健康に気をつけて末永く続けて欲しい。


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タコのかき揚げと豆のリゾットです

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by caldoverde | 2018-03-01 08:26 | 肉料理 | Comments(5)

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装飾品、什器、商品は皆イタリアもん

最近リスボンは景気が良いらしく、あちこちで新装開店ラッシュの様相を呈している。私の住むカンポ・デ・オリーク地区も例外ではない。特に最近はポルトガル以外の国のものを扱う店が目立つ。


メインストリートのフェレイラ・ボルジェス通りに最近開店した「ガリバルディ」は間口3mもないような小さなカフェだが、足を踏み入れると(行ったことはないけど)ナポリの下町にワープする。壁にはマルチェロ・マストロヤンニやロベルト・ベニーニのポスター、イタリア語で書かれたメニュー、イタリアのお菓子の缶やリキュールなどがぎっしり並び、アズレージョを除けば徹底的にイタリアンな内装だ。

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もっと種類があるそうです

プチフールの並ぶウィンドウ越しに通りを眺めると、なんだか本当にイタリアにいるような気分になる。BGMはクラシックで、これも環境音楽は基本なしかTVであるポルトガルのカフェと一線を画している。現在は狭いカウンターと道路に置かれたテーブル席のみの営業だが、近日中に地階にも部屋を設けるそうだ。そうなると軽い食事もできるようになるだろう。

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オレンジ味のカスタード入りのバリバリのナポリのパイ

しかし今まで見聞したところでは、このような特殊な飲食店だと、初めは物珍しさからやって来るお客さんが固定客に変わるまで持ちこたえる店は少ない。特に初めのうちの好調に気を良くして拡張したら初めのスタッフだけでは間に合わなくなり経費がかさんだり、お客さんが珍しいものに飽きてしまったり(ポルトガル人は保守的だ)することもままある。


幸い、人通りの多い場所で、右隣には成功した八百屋があり、左隣には同じ時期に開店したばかりのフランスチーズ専門店があるので、懐に余裕のある住民が、ちょっと変わったものを食べたいと思った時には格好のロケーションだ。いつかイタリアに行ってみたいと思いながらもなかなか実現しないが、旅人気分を味わいたい時に「ガリバルディ」に立ち寄ろうと思う。


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パンに挟まれたハムも美味そう…

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by caldoverde | 2017-12-23 23:49 | お菓子・カフェ | Comments(3)

ペルニル

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家の前の坂道を降りて行くと、リスボンで最も番地の多い通りであるマリア・ピア通りに出る。19世紀にポルトガルにお嫁入りしたイタリア出身の王妃様は、有名なポルトの橋の名前にもなっているのだが、リスボンのこの王妃通りはあまり品が良くない。

昔は悪名高いバラック地区があり、今も昼間からカフェにたむろしている職業不詳の男性が多く、女性はもちろんその連れである。

そんな人たちが出入りするレストランはあまり入る勇気はないのだが、最近同じ通りにある「地震階段」の向かいをたまたま通りかかったら、ある食堂の中から顔見知りの内装屋さんが出てきて、ここは良いぞ、と薦めた。入ってみると客筋はマリア・ピア通りの住民とガテン系の男であるが、中は意外と明るく清潔な感じだ。


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紙のテーブルクロスに書かれた本日のメニュー


現在の国連事務総長である元ポルトガル首相のグテーレス氏にちょっと似た恰幅の良い兄さんとその多分ファミリーが切り盛りする「タスキーニャ(小さな居酒屋)」の本日のメニューは、豚の骨付腿肉のグリル(ペルニル)であった。こんがり良い色に焼けて、脂肪や軟骨の部分も柔らかくカロリーを忘れて食べた。付け合わせは菜の花の炒め物と皮付きのジャガイモで、どちらも美味い。夜までお腹いっぱいになった。


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豪快です

軽いものを食べたい時に選んだメニューはアンコウのリゾットで、普通に美味しい。スープは要るかと聞かれ、汁物が重なるので断ったが、リゾットを食べた後に野菜が欲しくなったので、サラダを注文した。


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サカナ(変態)という名のピリピリソースを数滴入れると更に美味しく



牛・豚・鶏・ソーセージのグリル

3回目に行った時は、ペルニルを食べるつもりだったが既に売り切れだったので、現場のおじさんたちが食べていた焼肉盛り合わせを頼んだ。私も現場で働けるのではないかと力がみなぎってきたが、500mlの赤ワインの酔いの方が力よりも早く体に回った。

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ラクダのよだれ(ババ・デ・カメーロ)というどろどろのデザート

メインの料理の他に、ワインやビールなどの飲物、追加のサラダやデザートやコーヒーも頼み、10ユーロで間に合うかなと思いながら勘定を頼むと、いつも7ユーロ幾らしかかからない。セットメニューのようだ。だったら安い。でも毎日この店に通っていたら国連事務総長のようになってしまう可能性があるので、気を付けないと。


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世界の平和のために働くタスキーニャの主人

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ペルニルを食べたくて行ったらこの日も空振り。でも本日のメニューのドブラーダ(白豆とモツの煮込み、ポルトのトリパスとほぼ同じ)も美味かった!看板に「ポルトガル伝統料理」と銘打っているだけある。最近流行りのオシャレ系よりやっぱりこっちだね。

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by caldoverde | 2017-11-26 20:58 | 肉料理 | Comments(10)


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コルクでできたお勘定入れとロゴが洒落ている

以前住んでいた下宿の近くに「ストップ・ド・バイロ」という食堂があった。店内にはサッカーチームのマフラーが壁ぎっしり飾り付けられ、試合があればもちろん盛況で、普段もそこそこ客が入っていたが、久しぶりに通りかかったら看板が外されていた。最近ようやく景気回復の兆しが見えてきたとはいえ、次々と新しいレストランが開店するこのカンポ・デ・オリーク地区で生き延びるのはなかなか容易では無いんだなあと少し寂しく思っていたら、実は家賃が高いのでもっと安くて広いカンポリーデ地区の物件に移転したそうだ。移転先は以前「カババヤン」というフィリピン料理屋があった場所で、ビュッフェが安かったので何度か行ったことがあったが、高齢地元民がかなりの割合を占めるカンポリーデ地区では、毛色の変わったアジアンレストランは根付かなかったようだ。

新装開店となった「ストップ・ド・バイロ」は小綺麗になり、この道何十年のおじさん達が若者向けの服をきたようなぎこちなさが感じられたが、開店時は私一人しかいなかった店内も食べ終わる頃には昔からの馴染みの客で一杯になっていた。

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イカ釣り船をイメージした?店内

一方「ストップ」が移転した後の店舗は、最近モンゴウイカフライ専門店になった。店名は地元の人に慣れ親しまれた前の店の名前の一部を取って、「ショコス・ド・バイロ」(地区のモンゴウイカ)となった。店主が「ストップ」と関係あるのかどうかは知らないが、良い選択だと思う。モンゴウイカフライはリスボンの南にあるセトゥーバルの名物だが、カンポ・デ・オリーク地区のレストランでもメニューに入れているところがある。しかし本場に比べると数や厚さでやや劣るのは否めない。しかし店の名にショコス(モンゴウイカ)と入れている以上は、客はセトゥーバル並みの味を期待して来るはずであり、店もそれに答える義務がある。

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プリプリシコシコのショコス・フリットス

揚げたてのモンゴウイカフライと山と盛ったフライドポテトにサラダが添えられて9ユーロ。モンゴウイカは期待通りの肉厚で、衣には軽く味がついてそのままでもいけるが、レモンを絞ったりマヨネーズをつけるのも良い。カリッとした薄い衣の下の真っ白なモンゴウイカの肉は硬すぎずプリッと弾力があり、熱々でジューシーで美味しい。できればポテトを減らしてモンゴウイカを増やして欲しい。ポテトは塩気がなく、マヨネーズをつけるとかなりの高カロリーになるので自粛し、3分の1位残した。もしこれに天然の塩やハーブ・スパイスなどがまぶされていたら全部平らげていた危険性がある。飲み物はセトゥーバル地方のフルーティでキリッとした白ワインを頼んだ。


「ショコス・ド・バイロ」にはモンゴウイカのフライの他に、モンゴウイカと白豆の煮込み、モンゴウイカの卵のフライなどがある。モンゴウイカの卵のフライはどんなものか興味はあるが、イカはただでさえコレステロールが高いのに更に卵となるともっと凄いに違いない。モンゴウイカのは善玉か悪玉か知らないが、何れにせよフライ系はたまの楽しみにした方が健康にはよさそうだ。



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by caldoverde | 2017-11-17 03:43 | シーフード | Comments(6)
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羊の揚げ餃子とトマトご飯

残念ながら閉店してしまったフランス菓子店「サランボー」のあった通りに、何だか洒落た店ができていた。「ア・シャルクタリア(腸詰屋)」という店名は、以前カンポ・デ・オリーク市場と同じ並びにあったアレンテージョ料理屋と同じだ。あそこは鴨のパテが美味しくて、見ただけで歯が疼くような伝統菓子のデザートが並ぶ、ちょっと高級そうな小さなレストランだった。市場の盛況に押されて閉店したのかと思ったら、こんな通りの奥まったところに引っ越していた。郷土料理の店はその地方らしさをアピールした置物や家具を使うところが多いが、こじんまりとした店内は何の飾りもなくシンプルで都会的だ。

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小さな容器に入った鴨のパテは、以前別の場所の同名の店で食べたのと同じ味、やはり同じスタッフがやっているようだ。パンに塗って食べると止まらなくなる。両隣のテーブルではお店の人の勧める小アジのマリネを食べている。丁寧に皮や内臓を取った小アジもオリーブオイルの色も綺麗だ。色鮮やかな焼きピメントのサラダはキリッと酢がきいて夏の暑い日にはぴったり。

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この日のお供はMoreiaさんで、彼女は鮫のスープと白ワイン、私は羊の揚げパイと赤ワインをメインに頼んだ。自分でも鮫のスープを作るというMoreiaさんは、全く臭みのない上品な味と絶賛。白ワインによく合ったのだろう。羊の揚げパイは、付け合わせのトマトご飯共に、もうちょっと素朴な田舎料理らしい味だ。軽く冷やした赤ワインが一層素朴さを引き立てる。夏は赤も冷やすと美味しい。

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人通りの少ない道の奥に作ったフランス菓子屋さんは潰れてしまったが、この「シャルクタリア」は、不利な場所にもかかわらず前の店からの顧客がしっかりついているようで、親しげに店の人と話していた。値段はその辺のカフェの昼定食並というわけにはいかないが、清潔な店構えと少数精鋭のメニューは、より洗練された昼食を食べたい時にいい。カンポ・デ・オリーク地区のもう一つの有名なアレンテージョレストラン「マガーノ」もそうだが、前菜の種類が豊富で、メイン無しで小皿料理とワインだけで食べたくなる。この日は小さなミートパイはパスしたが、次回はぜひ他のエントラーダ(前菜)とともに賞味したい。

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by caldoverde | 2017-07-10 05:12 | 話題の店 | Comments(2)

さらば、サランボー

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今が旬のいちごのタルト

リスボンは今日もまた一つ新しい店が開いてはまた一つ閉じてゆく。古いガイドブックを見ると、もう存在していないお店も結構ある。TimeOut という街の最新情報を発信する雑誌でこの前見たので行ってみると、もうなかったという事も珍しくはない。別にどうって事のない、単価も高くないバールやカフェがしぶとく生き残っているのは、まさにどうって事のない、単価の安い店だからだと私は考える。いつも同じもの(だけ)があって、いつもの常連がいて、散歩がてらふらっと入って小銭でコーヒーやビールが飲める。平和な日常を売っているわけだ。
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タルト・タタンはリンゴだけでなく桃やあんず、梨もあった

時々オーナーの嗜好や理想を強く打ち出した、おしゃれなカフェが現れるが、長続きしない。そのような店はコーヒーとお菓子で2€では足りないので、たまに行くのには良いが、毎日となると懐がちょっと痛い。それにバターやクリームやチョコレートをたっぷり使ったケーキを毎日食べていたらダイエットにも影響する。しかし日常から少しばかりグレードアップしたものも無いと困る。困るのだ!
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本格的なパリ・ブレスト

フランス菓子とお惣菜の店 La Pâtisserie Salammbô が カンポ・デ・オリーク地区にひっそり開店して2年、知る人は知るが、地元の人にもほとんど知られないまま、5月半ばで閉店してしまう。同じ通りには改装して盛況のカンポ・デ・オリーク市場があり、色んな商店やレストランが集まっているのだが、どん詰まりに近いこの辺りは日中でさえ歩いている人は非常に少ない。雨の日や寒い日は開店休業になるだろうと予想はつく。
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野菜たっぷりのピザ

近くにフランス語学校があるせいか、この地区にはフランス人が少なからず住んでいるらしく、また年配のポルトガル人は第二外国語としてフランス語を習っていたり、フランスに出稼ぎに行っていた人も結構いるので、サランボーにケーキを食べに行くと、よく店の主人がお客さんとフランス語で会話していた。クロワッサンやバゲットもあるので、フランスの味を懐かしむ人がここにやって来る。しかし、コーヒー一杯だけ飲みたいポルトガル人は、まず入らないだろう。コーヒーはリスボンでは55セントから70セントだが、最も多い価格は60セント。一時サランボーでは70セントに値上げしたが、すぐに60セントに戻した。コーヒーだけ飲みに入った客が「高いね」と言ったらムッシューは「うちは良い豆を使っているから」と説明していた。日本人から見ると、エスプレッソ70セントは激安なのだが。
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パイもカスタードクリームも絶品のミルフィーユ

お菓子もその辺のポルトガルのカフェのものよりずっと良い材料を使っていると自負しているだけあって、店に入るとバターの良い香りが漂う。ある日のミルフィーユには本物のバニラビーンズの鞘が飾りに使われていた。ここのカスタード系のケーキは本当に美味しくて、日本の洋菓子と肩を並べられる。またここのチーズケーキは、コッテリして酸味がある正しいチーズケーキだ。ポルトガルのチーズケーキ、あれはいったい何なのだ。
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見かけはホームメイドですが、味は本物のブルーベリーチーズケーキ

お惣菜はフランスのみならず、色んな国の影響を受けたものが登場する。奥さんはカザフスタン出身のルーツは朝鮮半島という事で、キムチ風の人参サラダ、キクラゲのサラダ、ピロシキなど東洋風のものもあれば、ピザやタコのサラダなど地中海風もあり、週末にはブッフ・ブルギニョン、クスクス、羊のシチューなどフランスやその植民地の料理を注文販売するなど、バラエティに富んでいた。
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端右のキクラゲのサラダはまさに酢の物

残念ながら良いものを作るのとビジネスの成功は必ずしも連動しない。せめてもう少し人通りの多い場所にお店があったら、と誰もが考える。サランボーの主人は商業住宅地として人気の高いアルバラーデ地区の全ての通りを当たったが、家賃が月数千ユーロという事で諦め、カンポ・デ・オリークのこの店を選んだ。しかしやはり高い(または安い)物件はそれなりに理由があるのだろう。今後は自宅で注文を受けてケーキを焼くそうだが、いつかまた良い場所を見つけてサランボーを再開して欲しい。
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ホオズキとフランボワーズのタルトはパリの味…に違いない

5月14日まで、市電28番や25番に乗っておいで下さい。Rua Francisco Metrass, 109A-B, Campo de Ourique, Lisboa


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by caldoverde | 2016-05-04 01:36 | お菓子・カフェ | Comments(8)

リスボンから九州へ

このたびの熊本、大分の地震で被災された方々には心よりお見舞いを申し上げます。ポルトガルでも報道されましたが、直後に起こったエクアドルの地震の方が数的に被害甚大で、九州の地震はかつてない規模の大きさにもかかわらず、目立たなくなってしまった感があります。東日本大震災ではポルトガル在住の日本人も大いにアピールしましたが、4月20日現在のところ日本大使館や日本人会等で特別な動きがないのが少々気になります。ポルトガルでもくまモングッズや熊本の物産が手に入れば、間接的に支援できるのですが…。

以前もブログで取り上げたリスボン大震災は、ポルトガルの人々にとっては歴史の中の出来事であり、世界中で起こる大地震は遠い知らない国の話でしかない、という認識が現実だと思います。しかしながら、大災害を後世に伝えようという先人の意思は地名やモニュメントに残され、ささやかながらも人々に警告を与え続けています。

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窓の右の通りの名前を表すプレートには「地震の階段通り」

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こちらは「地震食堂」

私の住むリスボンのカンポ・デ・オリーク地区にはTerramotos(地震)という不思議な地名があります。高台に位置するこの地区は、1755年のリスボン大震災の被害を免れることができました。当時は人家もまばらな田園地帯で、リスボンの市街をなめ尽くした火事の延焼やテージョ河を襲った津波からも逃れることができたようです。住民は大震災の翌年から、自分たちを救ってくれたキリストに捧げる小さな教会を建立し始め「地震のキリスト礼拝堂」(Ermida de Nosso Senhor dos Terramotos) と名付けました。お堂に通じる階段の道は「地震の階段通り」そのあたりにある居酒屋は「地震の花」という名前で、由来を知らなければ変な名前だと思われるでしょう。
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今は神父さんもいらっしゃらないようです

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教会の壁には地震の義援金を集めるための穴が設けられている

大震災の後、リスボンでは「まさしくカンポ・デ・オリーク」という表現が生まれました。高台のこの地区が地震や津波の直接的な被害から免れた故事にちなみ、絶体絶命の状況がすぐそこまで迫っているが、どうにか切り抜けることができる、危機一髪という意味合いで使われます。

カンポ・デ・オリークの丘からリスボンの重要なモニュメントである、アグアス・リブレス水道橋が延び、アルカンタラ渓谷を跨いでいます。この水道橋が1748年に完成した数年後、大震災が起こります。近くには断層があるのですが、断層から少し離れた場所を土台とし、カンポ・デ・オリークの丘とモンサントの山を支えに、35のアーチの並ぶ、ことに中央の世界最大のアーチは無駄と批判を受けながらも鉄で補強されたこの水道橋は、おそらく震度6か7の激震にも持ち堪え、当時の土木技術の素晴らしさを今に伝えてくれます。
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小川にかかった太鼓橋のある辺りは、現在のカンポリーデ駅

九州の地震で、改めて日本は地震国であり大地震の起きない場所は無いことを思い知らされました。また、災害が一瞬のうちに個人の生命や財産を奪ってしまうという恐怖を、またしても見せつけられました。しかし個々の力は微弱でも、人々の心と力を合わせればいつか再び立ち上がることができると歴史は教えてくれます。そしてそこから得た教訓は必ず後世に伝えなければならない、それが今生きている私たちの責務ではないかと思います。
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エヴォラにも、地震から救われたことを神に感謝して造られた小さな祭壇がメインストリートの建物の壁に

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by caldoverde | 2016-04-20 21:25 | カルチャー | Comments(2)

お見舞い御礼

足首の腓骨を骨折した私の元に、国内外から暖かい支援の手が次々と差し伸べられ、おかげさまでそれほど不自由せずに過ごしています。食生活は普段よりもよほど充実し、運動できないので太るのを警戒しなくてはいけないほどです。お礼を兼ねて、救援物資のごく一部を紹介します。

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ケーキバイキング⁈ おそらく現在リスボン唯一のフレンチペストリー Pâtisserie Salambô のケーキ。

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見たことはあるけど買ったことはなかったアーティチョーク(朝鮮あざみの蕾)、青菜と油揚げの煮浸し(おふくろの味)、さんまの蒲焼(これもおふくろの味)

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山形の玉こんにゃく!

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コラーゲンたっぷりの豚耳、鶏の足、七面鳥のチャーシュー。骨がくっつくのが早くなりそう。

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お手製イカ明太子。ポルトガルでは高級品。

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缶詰、乾物もありがたい。

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ロンドンの代理店から取り寄せた、カナダのニークラッチ。両手が使える杖です。

Anaさん、Moreiaさん、Benfiquistaさん、jojoさん、ちゅんちさん、おっちゃんさん、おまけさん、ガト君のおばさん、お見舞いありがとうございます。他にも多くの方々からご心配や励ましのメッセージを頂きました。重ね重ねお礼を申し上げます。自宅療養中ですが、病気ではないのでカンポ・デ・オリーク見物を兼ねていつでも遊びに来て下さい。皆さんありがとう❣️
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by caldoverde | 2016-03-18 19:03 | 生活 | Comments(1)

女公爵の菓子

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4月25日橋から虹の橋が立ち上った1月5日

突然生クリームが食べたくなる時がある。リスボンには掃いて捨てるほどカフェがあり、また今はあちこちにスターバックスがあるが(コーヒーに山盛りのクリームを盛るのは反対だ)、生クリームを使ったケーキを常備している店は少ない。生クリームだと思ったらバタークリーム、あるいは植物性クリームだったこともある。生クリームは管理が難しいので、暖かくて緩いポルトガルの菓子屋は手を出さないのだろうか。
ケーキの王道イチゴショートなどは、アルメイダという果物屋兼喫茶店にしかない。ロシオ広場のスイサや、近所の「DoceMel(甘い蜜)」というカフェには生クリームを使ったケーキが常に数種類置いてあるのだが、どちらもデザインも技術も何十年も前のもので全く進歩がない感じ。伝統を守っていると言えば確かにそうではあるが。

最近また発作に襲われ、その近所のカフェで立て続けに3回も生クリーム系のお菓子を食べてしまった。これを最後に、もう生クリームはしばらくやめようと思う。こんなものを一気食いした後は…

妾(わらわ)は女公爵であるぞ
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スペインのアルバ女公爵のイメージかな
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ゴヤ作 アルバ女公爵
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2014年に逝去されたアルバ女公爵
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似てるかも

ホットドックのような形のシュー生地に生クリームを挟んだお菓子はドゥシェース(英語でダッチェス、女公爵)と呼ばれる。お店によってはクリームだけだったり、フルーツや鶏卵素麺をトッピングしたりと色々あるが、ここまで飾り立てたものはなかなかないし、ここまで巨大なものも見たことはない。値段もふつうの女公爵の2倍、量はどう見ても3人前だ。これだけのものを一人で食べれば、お腹が壊れるだろうし、もう二度とこのようなものは見たくなくなるだろうと危惧しながら完食した。翌日は別になんともなかった。あの大量の生クリームが身体に吸収されてしまった。それどころか時間が経てばまた挑戦できそうな気がしてきた。いや、当分はあのカフェの前は通らないようにしよう…。

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iPad miniと大きさを比較

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今年の誓いは早くも頓挫

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by caldoverde | 2016-01-11 20:31 | お菓子・カフェ | Comments(12)