ポルトガルの食べ物、生活、観光情報


by caldoverde
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リスボンでリハビリ

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養生におしゃれな器入りのサヴァラン

3月に足首のくるぶしを骨折しはや3ヶ月、ようやく回復が実感できるようになった。3週間半でギプスを外し、4週目からリハビリを開始したが、折れた骨自体よりも周りの関節や筋肉や靭帯の回復に時間がかかって大変だった。

初めは近所のリハビリセンターに週3回ほど通った。リハビリの内容は、ギプスの中で固まった足首の関節を動かす事が中心となる。マッサージをして、足でボールを踏んで動かしたり、足にゴムのベルトを引っ掛けて前後左右に引っ張ったり、スケートボードに足を乗せてころころ動かしたりする。スケボーは簡単そうで実はかなり痛い。踏み台を超えたり、壁に手をついて左足を後ろに引いて右足の膝を曲げると激痛に襲われる。左足首はまだ赤く腫れ熱を帯びている。

日常生活の松葉杖の使用は2本から1本に減らし、歩く練習や階段の昇り降りもメニューに加わった。階段は昇りよりも下りの方が難しい。左足首は痛みの生じるある角度以上は曲げられず、階段を踏ん張ることもできないので、右足を軸にピョンピョン跳ねるような格好で階段を降りることになる。この痛みに耐えてこそ、普通の生活に戻れると自分に言い聞かせながら、普段はエレベーターを使うくせに、無理してアパートの階段を降りたら、軽くなりつつあった足首の痛みがまたひどくなった。

関節がコキコキ鳴り、足を前後に動かすと鋭い痛みが走る。セカンドオピニオンを受けようと、別の大きな病院の診察を受けた。X線写真と症状を説明した紙を用意したが、医師はそれらを一瞥し「もう骨はくっついているからリハビリは止めて普通の生活に戻ってよい」と痛み止めの飲み薬とスプレーを処方した。10分足らずの診察に50€も払った。整形外科的にはもう治ったことになっているのだろうが、実際痛いから来ているのだ。また1ヶ月後に来るように言われたがもう二度と来るか。お金返せ。
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リスボンの青山テリェイラス地区でリハビリの仕切り直し

病院は当てにならないので接骨院を探すことにした。子供の頃はよく肩の関節を外し、接骨院でコキッと数秒で入れてもらった。そのような技術を持つ療法士はいないのだろうか。インターネットでオステオパシーと検索し、2つしかオピニオンがなかったがいずれも高評価の、スポーツ整体師を訪ねてみた。

先生は病院でも使わなかったエコーで足首の状態を診て、まだ腫れており、むくみがあると指摘した。腫れがあるうちは無理に動かさず、腫れが引いてから運動すべきだと。考えてみれば当然なのだが、今まで関わった医療関係者は誰も言わなかった。接骨院での治療は電気を筋肉に流し、テーピングで固定するのが主である。クリスチアーノ・ロナウドがCMをやっていたあのタイプの機械で電気を流すと筋肉がピクピク動きぐーっと引っ張られる。それを45分。痛みを伴う機能回復訓練はない。こんなんで本当に良くなるのか半信半疑だったが、腫れも痛みもだんだん引いていった。7回目あたりからは杖なしで歩けるようになった。まだ痛みがあると訴えれば、マッサージや鍼(日本の鍼とは違うタイプ)も併用し、ようやく10回目にして最初のリハビリセンターでやっていたようなトレーニングを始めた。
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マンションしかないけど緑は多い

初めからこの先生の所に通っていたら、もっと短期間で回復していたかもしれないが、家からバスを乗り換えて1時間弱かかる所にある。ドトール(博士、教授)の地区とも呼ばれる新興住宅地でリスボンでも家の値段と住民の質の高いテリェイラスにある。
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隣はリスボンの中の田舎、カルニーデ地区。私はこっちの方が好き

診療の前やバスを待つ間に近くのカフェで時間をつぶしていたが、この店はインテリアが洒落ていて店員の応対もプロフェッショナルで、大きな窓からの眺めも気持ちが良い。伝統的な菓子の他に洒落たパッケージのビスケットなども売っている。接骨院の向かいの小さなスーパーは、明治屋紀伊国屋とまではいかないが、大きなチェーン店やインド人の八百屋よりもずっと良いものを売っている。何とアソーレスのフローレス島のチーズまであった!病院やリハビリに大枚はたいてしまったが、時にはこんな素敵な店に遭遇することもある。人生には無駄はないのだ。きっと。
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カフェ「ケルビム・リスボア」は洗練されたインテリア

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by caldoverde | 2016-06-17 04:16 | 生活 | Comments(4)

お見舞い御礼

足首の腓骨を骨折した私の元に、国内外から暖かい支援の手が次々と差し伸べられ、おかげさまでそれほど不自由せずに過ごしています。食生活は普段よりもよほど充実し、運動できないので太るのを警戒しなくてはいけないほどです。お礼を兼ねて、救援物資のごく一部を紹介します。

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ケーキバイキング⁈ おそらく現在リスボン唯一のフレンチペストリー Pâtisserie Salambô のケーキ。

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見たことはあるけど買ったことはなかったアーティチョーク(朝鮮あざみの蕾)、青菜と油揚げの煮浸し(おふくろの味)、さんまの蒲焼(これもおふくろの味)

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山形の玉こんにゃく!

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コラーゲンたっぷりの豚耳、鶏の足、七面鳥のチャーシュー。骨がくっつくのが早くなりそう。

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お手製イカ明太子。ポルトガルでは高級品。

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缶詰、乾物もありがたい。

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ロンドンの代理店から取り寄せた、カナダのニークラッチ。両手が使える杖です。

Anaさん、Moreiaさん、Benfiquistaさん、jojoさん、ちゅんちさん、おっちゃんさん、おまけさん、ガト君のおばさん、お見舞いありがとうございます。他にも多くの方々からご心配や励ましのメッセージを頂きました。重ね重ねお礼を申し上げます。自宅療養中ですが、病気ではないのでカンポ・デ・オリーク見物を兼ねていつでも遊びに来て下さい。皆さんありがとう❣️
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by caldoverde | 2016-03-18 19:03 | 生活 | Comments(1)

ポルトガルの病院

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ポルトガルは交通事故も多い。皆さんも気を付けてね

人より健康というわけではないが、重大な病気には罹ったことがない。しかし花粉症や飲み過ぎで声が出なくなったことが何度かあった。今年は天候が不順であまり花粉症の症状が出なくて安堵していた。朝起きたら声が出ないというのは、話す仕事をしている人々にとっては恐怖である。

私は歩き方が変だと言われ、自覚もある。よくこける。ポルトガルの凸凹した石畳や、歩道と車道を分ける段差、あちこちにある階段や坂道は、もっと緊張して歩くべきなのだ。しかし建物の中にある段差や滑りやすい素材のエスカレーターなど、誰が設計したんかと文句をつけたくなるような場所もよくある。そのような場所でついにやってしまった。階段ではないスロープ状のエスカレーターで滑って足を捻った。激痛が足首に走った。捻挫だ。エスカレーターの床は縦方向に細い金属の棒が並んでいるような造りだった。もし麻布みたいな素材だったり、横方向に金属の筋が並んでいたら、滑らなかった。誰だこんなもんを作ったのは。
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つまらない話なので、写真は楽しく無関係に

タクシーで家に帰り、氷で足を冷やし包帯で固定して様子を見た。前にも捻挫したことがあったので、伸びる包帯や杖などは持っていた。左足首はみるみるうちに腫れてきた。翌日は素人の私ではなく医者に包帯を巻き直してもらうつもりで病院に行った。レントゲン写真では何ともないようなことを看護師は言ったのだが、実は腓骨が折れて少しずれていると言う医師の所見。直ちにギプスが巻かれた。
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バカリャウ・コン・ナタを日本語で何ていう?と聞かれ「鱈グラタン」と答えたら、日本語を学ぼうとしているポルトガル人の友達にがっかりされた。もっと良い訳があるかな。

2カ月くらいは体重をかけず、ギプスをした足は宙に浮かせた状態を保ちながら、松葉杖で歩かなくてはならない。ええええ…ギプスだけで治すと2カ月、手術すればもう少し完治までの期間は短くなるそうだ。しかし、仕事が、お金がああああ…この日だけで200€以上払った。タクシーや薬代もかかった。フリーランサーなので、仕事を休めば収入はない。どうしよう。とはいうものの、声が出なくなった時のような絶望感はなかった。ギプスをして痛みが少し収まったせいか。
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目玉焼きの乗った肉、これがポルトガル料理ですよ

未だにポルトガルに医療制度はよく分からん。地域に保健センターがあり、ポルトガルの国民健康保険に加入していれば安い費用で診察が受けられる。しかしホームドクターが決まっているようで、予約制で空きがないと数週間後とか2カ月後とか言われる。直ぐに診療を受けたい場合は、8時の開店と同時に緊急診察に電話で予約する。出遅れるとその日の診察は満杯、受付終了になる。入院設備はない。
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ハート型のチョコを飾ったチョコレートのパン・デ・ローはヴァレンタイン時期の限定品

病院は大きな総合病院と、専門医の診療所がある。どちらも予約制だ。ドクターたちは同じ病院や診療所に毎日いるわけではなく、週に何回かしか来ない。いろんな病院をぐるぐる回っている。日本のようにいつもの先生がその病院にいて、いつでも診察してくれるのとは違う。
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近所のフランス菓子屋のミルフィーユは本物

病院には公立と私立の病院があり、無論私立は高い。医療保険がないと一回の診療が80€とか100€はざら。公立は国保で診療を受けることができるが、いつ順番が来るかわからない。いつも大勢の患者で溢れかえっている。すぐに診てもらえる清潔な病院がいいに決まっているが、お金がないと。私の加入している保険では、提携している私立病院の診療費の一部しかカバーしないので、大きな出費になる。骨折となると長期にわたり仕事が制限されるので、それも非常に痛い。せっかく頂いた仕事をことごとくキャンセルし、少なくとも今月の収入は見込めなくなった。

私のジンクスは何か失えば倍になって返るというもので、今までは確かにそうなっているような気がする。動けない期間は天が与えた貴重な時間と考えて大事に使おうと思う。助けてくれる友人たちのありがたさも骨身に染みる。普通に動ける事の素晴らしさは、このような状況にならないと気がつかないものだ。そして自由に動けるようになったら、自由が制限されている人にもっと優しくなろうと思う。
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オッソブッコです。牛骨です。

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ティヴィア(脛骨)という名のお菓子。私が折ったのは腓骨。©︎Moreiaさん



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by caldoverde | 2016-03-06 21:01 | 生活 | Comments(10)

麿歯科医院

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創作ポルトガル料理「エンソパーダ・デ・バカリャウ」干鱈を残り物の野菜とパンと一緒に煮込んだもの。鱈は食べた後糸楊枝が必要になる。

悲劇は土曜日に起こった。糸楊枝で歯を掃除していたら、奥歯に被せていた銀冠が飛んだ。コン、と陶器の洗面台に当たる音が聞こえ、歯には空洞が生じた。床に這いつくばって隅々探したが、冠は見つからない。ひょっとすると洗面台の穴に落ちて、排水管の中に入ってしまったのだろうかと、排水口の金属を外し、中を覗いても何も見えない。数少ない手持ちの貴金属を無くした上、食べるのにも不自由な状態になった。

今は8月、多くのポルトガル人はバカンスで2週間も4週間も仕事を休んでいる。医者も例外ではない。しかも週末である。開いている歯科医院は皆無に近い。一縷の望みをかけて、1月前に同じ銀冠を入れ直した歯科医院に行くも、月末まで夏休みだった。仕方なく薬屋で何か穴に詰めるようなものはありませんかと訊くと、親切にもただで見本の入歯固定用ペーストを分けてくれた。しかし虫歯で出来た穴に詰めても良いものだろうか…

そこに救世主が現れた。以前住んでいたアパートの同じ階の未亡人とすれ違った。事情を話すと彼女はアレンテージョだかアルガルヴェの別荘の隣人がリスボンのクリニックに勤務する歯科医、しかも土曜日が担当だということを思い出した。だからそのクリニックは土曜日も開いているはずだと示唆した。しかしその歯科医院とは、世界的に名を馳せている「マロ・クリニック」である。近所のヤブ歯科医院の治療費は35€だった。それでも十分高いのに、一体いくらかかるのだろう…100€、それとも200€だろうか?しかし一刻の猶予もない。今すぐ穴を塞がないと神経に触って大変なことになりそうなのだ。
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遠くからも目立つ、威風堂々たる建物

家に戻って電話をかけると、何とその日のうちに予約を取ることができた。これも奇跡的なことである。夏休みの時期でなくとも、病院の予約は1週間、2週間先はざら、ひどい時は2ヶ月後と言われたこともある。

場所はアメリカ大使館のとなり、近くにはリスボン大学病院や、マリオットホテルもある。建物は黒いガラス張りの14、5階はあるビルで、全てマロ・クリニックと関連施設である。エステサロンや美容院もある、13階の受付はまるでホテルのロビーのようだ。なんとバーまでありマロワイナリーのワインを売っている!マロ先生はかなりやり手の実業家と見えた。
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試飲したかったけど治療前なので自粛

実際の治療は女性の歯科医師が担当した。ポルトガルは日本と比べると女医の割合が多く、特に歯科医師は女性が多い。
小さな虫歯の穴を塞ぐ程度なら1回の治療で済むが、取れた銀冠が結構大きかったので、セメントみたいなものを仮に詰めて、次の治療で金属を被せることになった。気になる治療費は、初回が診療65€、レントゲン代45€、合計110€で、2回目は105€だった。その辺の歯科医院に比べると相当高いが、安いところで詰めた冠や差し歯が何度も取れたことを考えると、高いが良いに違いないと自分に言い聞かせるより他なかった。
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広々とゴージャスな待合室

ドクター・マロの専門はインプラントで、画期的な方法を開発した。麻酔をかけ全ての歯を抜き、総入れ歯のような義歯を顎の骨に固定するというもので、手術は1日で済むという。世界中に多くのクリニックを持ち、日本では東京にマロ・クリニックがあるので、その技術は評価されているのだろう。私の詰め直した銀冠も、ほとんど違和感なく、削るなどの調整が日本の歯科医師と比べても少なかったので、上手だったと言える。でないと215€かけた意味がない。願わくば一生この歯が使えると良いのだが、他の歯もあちこちガタが来ているので、またマロ・クリニックのお世話になることもあり得る。しかし1本200€では…やはり全部抜いて総入れ歯インプラントにした方が手っ取り早く安上がりなんだろうか?宝くじを買わねば。
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大金持ちのイケメン歯科医師。三高揃ってます。
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by caldoverde | 2014-08-30 14:46 | 生活 | Comments(12)